理事会・金融政策発表に注目! ~3月4日週の注目点とスケジュール~

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2019年3月3日

理事会・金融政策発表に注目! ~3月4日週の注目点とスケジュール~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は、急激なポンド上昇と円安で、多くの方が焼かれたのではないかと思います。 ポンドの上昇は、離脱期限の延期が織り込まれてきたのかなと思います。

 

順調に伸びていたカナダドルは、週末発表のGDPが予想を下回ったことで下落、利益確定も同時に出たのではないかと思われ大幅に下落で引けています。

 

また、週末にトランプ大統領は「米国にとって好ましいドル(の水準)を求めている。外国と事業取引するのを妨げるような強すぎるドルは求めていない」「利上げを好み、量的引き締めを好み、非常に強いドルを好む紳士がFRB内に1人いる」「金利を据え置き、量的引き締めをしていなかったらどうなるか想像できるだろうか。もう少しドル安になっていただろう」などとパウエルFRB議長を名指しで批判し、FRB批判発言をしています。 週明けは窓を開ける可能性があります。

 

目次

◎今週の注目点

 

 

1)ECB理事会

 

景気後退が懸念されている欧州ですが、昨年末にQE終了しているので、ここからの金融政策に注目が集まっています。

 

要人発言などで「TLTRO」が噂となっています。 前回の理事会でも議論は出ていたようです。 「TLTRO」については以下をご覧ください。

 


「LTRO」と「TLTRO」ここにきてECBの緩和策! ~FX用語解説~

 

 

今回の注目点は、導入についてと時期についてではないかと思います。 本格的に導入を考えているのであれば、そろそろ声明や記者会見で出てくるのではないかと思います。 ECBの傾向として3か月前にガイダンスの後に導入という流れが多いことを考えると、夏に導入を考えるとするならばガイダンスが出てもおかしくないと思います。 規模や期間にもよりますが、緩和政策の導入ということでユーロ売りに繋がるのではないかと思います。

 

 

 

2)BOC・RBA・TCMB政策金利発表

 

今回のBOC政策金利は、据え置きが予想されていますが、年内の利上げ期待について発言がないか注目しています。 原油価格も安定していることもあり利上げを期待していましたが、先週発表のGDPが予想を下回ったこともあり、期待感は下がっています。

 

RBAは据え置きで間違いないでしょうが、注目は声明と次の日に予定されている総裁の発言です。 前回のRBA理事会では、利下げ懸念やハト派姿勢などでマーケットは大荒れでした。 今回も注目は利下げ懸念についてではないかと思います。

 

TCMB、トルコ中銀については、据え置きが予想されていますが、CPI(消費者物価指数)が落ち着いてきていることもあり、利下げ圧力は高くなっているものと思われます。 今週の政策金利発表でサプライズがあるとすれば、トルコ中銀ではないかと思います。

 

 

 

3)米中通商協議と日米通商協議

 

先週、米中通商協議は進展はあったものの、合意には至りませんでした。 追加関税は延期されているとはいえ、今後どのような方向に進むか注目しています。 中国側は、輸出入の量を調整することでと通貨水準で妥協したいところですが、米国は為替条項と国有企業など中国の体制解体などまで突っ込みたいと思われます。 また、ファーウェイのCFO受け渡しについても揉めそうです。 5Gに関しては米国と同盟国、欧州各国、新興国で対応が分かれてきています。 今後の米中関係には要注目です。

 

また、米中通商協議はが終了した後は、日米通商協議が待っています。 ここからが日本にとってヤマ場となってきます。 1番の懸念は、為替条項についてです。 マイナス金利や緩和政策の継続が、円安政策と受け止められる可能性は大きいです。 日米通商協議についても注意が必要です。

 

 

 

4)地政学リスク

 

インドとパキスタンの間で武力衝突、戦闘機の撃墜が問題となっています。 ともに核保有している国同士で関係が悪化していることで、各国注目しています。 なかなか関係改善に向かっているようには見えません。 関係悪化しないか注目しておきたいと思います。

 

また、先週は米朝首脳会談は決裂となりましたが、首脳会談中に米国議会ではトランプ大統領の元弁護士コーエン氏の議会証言が行われました。 証言によりトランプ大統領の疑惑は深くなりましたが、即弾劾というところまではいきませんでした。 ただ、米国内での支持率には影響しそうです。 メキシコ国境の壁も反対され、米朝首脳会談は決裂に終わり、風当たりは強くなってきます。 来年の選挙のことを考えると、何か手を打ってきそうな気がします。 トランプ大統領の行動自体がリスクなので要注意です。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

3月4日(月曜日)

 

09:30 AUD 建築許可件数

16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)

18:30 GBP 建設業PMI

 

3月5日(火曜日)

 

中国全国人民代表大会(全人代) ~15日まで

 

10:45 CNY 財新サービス業PMI

12:30 AUD RBA政策金利・声明文発表

16:30 SEK スウェーデン サービス業PMI

16:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)

17:45 EUR イタリア サービス業PMI

17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI

17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI

18:00 EUR イタリアGDP

18:00 EUR スペイン消費者信頼感

18:00 EUR 欧州圏総合・サービス業PMI

18:30 GBP サービス業PMI

19:00 EUR 欧州圏小売売上高

23:45 USD 米総合・サービス業PMI

 

3月6日(水曜日)

 

中国全国人民代表大会(全人代)開幕 ~15日まで

 

00:00 USD ISM非製造業景況指数

00:35 GBP カーニーBOE総裁発言

01:30 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

04:00 USD 月次予算諸表

07:10 AUD ロウRBA総裁発言

09:30 AUD 四半期GDP

10:30 JPY 原田日銀審議員発言

20:00 TRY トルコ政策金利発表

21:15 GBP カンリフBOE副総裁発言

22:15 USD ADP雇用統計

22:30 USD 米貿易収支

22:30 CAD カナダ貿易収支

 

3月7日(木曜日)

 

中国全国人民代表大会(全人代)開幕 ~15日まで

 

00:00 CAD カナダBOC政策金利・声明文発表

00:00 CAD IveyPMI

00:30 USD 原油在庫量

02:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

02:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

02:30 GBP ソーンダースBOE外部理事発言

04:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告書)

09:30 AUD 貿易収支・小売売上高

15:45 CHF スイス失業率

17:30 GBP Halifax住宅価格指数

18:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言

19:00 EUR 雇用者数増減・GDP

21:45 EUR ECB理事会・政策金利発表

22:30 EUR ドラギECB総裁記者会見

23:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)

 

3月8日(金曜日)

 

中国全国人民代表大会(全人代)開幕 ~15日まで

 

02:15 USD ブレイナードFRB理事発言

06:45 NZD 製造業売上高

17:00 EUR ノボトニー・オーストリア中銀総裁発言

22:30 CAD カナダ雇用者数増減・失業率

22:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

3月9日(土曜日)

 

中国全国人民代表大会(全人代)開幕 ~15日まで

 

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

12:00 USD パウエルFRB議長発言

 

3月10日(日曜日)

 

欧州・英国サマータイムスタート

 

 

 

 

 

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