地政学リスク多数、週末ポジション注意! ~5月17日の注目点とイベントスケジュール~

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2019年5月17日

地政学リスク多数、週末ポジション注意! ~5月17日の注目点とイベントスケジュール~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は、サルビーニ伊副首相のありえない発言で、ユーロが下落する場面がありました。 米中関税・貿易戦争がマーケットの注目点となっている状況で、サルビーニ伊副首相は「イタリアもトランプ大統領のように規律を無視する行動が必要」などと発言しています。

 

米中関係では、一旦落ち着きを取り戻してきています。 ドル円は上昇、株価は反発上昇、VIX指数も低下してきてリスクオフは巻き戻してきています。 ただ、ファーウェイ製品について、次のリスク、注目点として上がってきています。

 

目次

◎本日の注目点

 

 

1)地政学リスク

 

米国のイラン経済制裁で、一触即発の状況です。 さらに、サウジアラビアは、先日のサウジタンカーが襲撃されたのはイランの指示と判断。 ホルムズ海峡付近で緊張感が高まっています。

 

先日、北朝鮮はミサイルを発射。 ミサイルはロシア製との情報もあります。 北朝鮮のミサイルは、早朝や週末、特に土曜の早朝NYクローズ後にミサイル発射する傾向があります。 週末には注意しておきたいと思います。

 

ロシア製ミサイルは北朝鮮だけでなく、トルコもロシアからミサイルを輸入するのではないかとの情報もあります。 トルコも情勢が不安定、独裁のエルドアン大統領の支持率は下がっています。 イスタンブールでは再選挙になっています。 政治的に不安定な状況がトルコリラ安を招いています。 何かあれば、リラ安に繋がるので要注目です。

 

 

 

2)英国メイ政権

 

メイ首相は、6月第1週にも退陣を検討との情報が出ています。 Brexit交渉を巡り、決まらない・決められない政権として支持率が低下しています。 先日の統一地方選挙では惨敗しています。 メイ首相は責任を追及され、辞任圧力が高まっていました。

 

ポンドは、選挙の惨敗や、政治不透明感から下落が続いています。 メイ首相の辞任に伴い、次期党首が話題になり始めています。 次期党首によって、合意なき離脱や残留など方向性が変わる可能性があるため要注目です。 昨日は離脱強硬派のボリス・ジョンソンが次期党首選に立候補を表明しています。 次期党首がボリス・ジョンソンになった場合は、合意なき離脱の可能性が高まり、ポンド売りになる可能性が高まります。

 

 

 

3)米中関係

 

米中関税・貿易協議は継続中とのことですが、注目はファーウェイに移ってきました。 トランプ政権はファーウェイ製品の事実上取引禁止となっています。 制限は17日から実施との事です。 これに対し、ファーウェイは対策を講じるとし、中国も自国企業を守るため対応策を講じると表明しています。

 

中国側の対応策が、どのようなものが出てくるか注目です。 また、中国の対応策に対し、トランプ大統領がどのような反応を示すか、米中貿易協議に影響しないか、対立が悪化しないか注目です。 特に制限が17日からということで、週末に対立悪化となれば、週明け窓開けとなることも考えられます。 ポジション調整はしっかりとしておきたいと思います。

 

 

 

4)ユーロと財政問題

 

イタリアの財政問題が再燃しています。 サルビーニ副首相は「イタリアもトランプ大統領のように規律を無視する行動が必要」「EUの財政規律は欧州を飢餓状態に陥れている」などと発言しています。 イタリアの財政問題が重しとなってユーロは売られています。

 

また、米国の自動車輸入関税や、中国の景気後退などが欧州自動車産業に打撃を与えています。 特にユーロ牽引役のドイツは、主要産業に自動車があります。 なので、今回の米国・中国の問題はドイツにとっても大打撃です。 こちらもユーロのとってネガティブ要因です。

 

イタリア財政とドイツ自動車産業は要注目です。

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

5月17日(金曜日)

 

ユーロ圏財務相理事会

 

18:00 EUR HICP(消費者物価指数)

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感

 

 

5月18日(土曜日)

 

00:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

02:40 USD クラリダFRB副議長発言

03:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

 

 

5月19日(日曜日)

 

オーストラリア総選挙

 

 

 

 

 

 

 

 

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