注目のFOMC・日銀政策発表! ~9月16日週の注目点とイベントスケジュール~

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2019年9月15日

注目のFOMC・日銀政策発表! ~9月16日週の注目点とイベントスケジュール~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はECB理事会で利下げが発表され、一時ユーロが売られましたが、その後ユーロは買われています。

 

今週は引き続き注目のFOMCと日銀金融政策決定会合が開催されます。 この2つの結果で、今後の方向性が決まってくるのではないかと注目しています。

 

また、密かに注目しているのがスイスです。 スイス国立銀行(SNB)も政策発表が予定されています。 ECBが利下げしたことで、SNBとしては利下げに動く可能性があるのではないかと思っています。

 

ユーロ/フランはBrexit国民投票時の水準まで近づいていて、スイスの許容できない水準まで来ているのではないかと思います。 サプライズの好きなSNBは、急遽利下げ発表もあるのではないかと思っています。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)FOMC

 

今週は注目のFOMCです。 予想では0.25%の利下げとなっています。 注目点は「利下げ幅」「声明文」「ドットチャート」の3点です。

 

・利下げ幅

0.25%の利下げがほぼ確実です。 0.5%の利下げという声もあるようですが、もし0.5%の利下げになれば大きくドル売り、大混乱になると思います。

 

・声明文

前回は調整のための利下げということだったが、今回の利下げはどうなのか!? 今後の利下げは継続するのか!? 誰が賛成で、誰が反対しているのか!? この辺りが注目です。

 

・ドットチャート

前回のドットチャート(6月)では2.0%前後が予想レートでしたが、米中貿易戦争の激化を受けて、また7月と9月の2会合連続利下げをして、ドットチャートがどのように変更しているのか注目です。

 

 

前回の利下げ後に、トランプ大統領から対中追加関税第4弾が発表されました。 これにより株価は下落、追加利下げの期待が高くなり米長期金利は低下、逆イールドが起こり利下げムードが高まっていました。 ただ、先週の米中関係改善の流れから米長期金利が上昇してきています。 ここまで上昇してきている中で、連続利下げを考えるには難しいのではないかと思います。 となれば、声明文・記者会見はタカ派になるのではないかと予想されます。 発表後はドル高に進むのではないかと思っています。

 

ただ、トランプ大統領がドル高・タカ派のFRBを黙っているとは思えません。 その後のトランプ大統領による発言や、反発、対応に注目したいと思います。 

 

 

 

 

2)日銀金融政策決定会合

 

10日に「日銀は18-19日の金融政策決定会合で金融緩和の是非について議論するとの観測報道」と情報が出てきています。 日銀は、手詰まり感が出ているので払拭できるのか!? マイナス金利の深堀が出来るのかが注目です。

 

また、YCC(イールドカーブコントロール)の目標水準をどうするのか!? QE(緩和政策)額が目標に届かないことについてどう考えているのか!? 現状の金融緩和策以外に打つ手があるのか!?

 

この辺りが明確にならないと、日銀手詰まりで円高に進むのではないかと思います。 声明文と記者会見に注目です。

 

また、日銀の発表時間にも注目です。 金融政策の変更がある場合は発表時間が遅くなる傾向があります。 変更がない場合は12:00前に発表されることが多く、変更される場合は12:00過ぎて発表されることが多いようです。 遅いときは13:00近くになることもありました。

 

 

 

3)米中貿易戦争

 

先週、米中関係が改善に向け1歩前進!? リスクオンに流れが変わりました。 10月1日発動予定の対中追加関税は10月15日に延期。 中国も対米報復関税の対象から大豆など一部の農産品を除外すると発表。 米中通商協議の合意(暫定合意)の可能性が高まっています。

 

今週注目は、この合意について話が進むのか!? です。

 

ただ、トランプ大統領は、関連発言で二転三転しています。 特にタカ派な結果が予想されるFOMC後に、全てひっくり返すような発言が出てこないか注目しています。

 

 

 

4)英国議会

 

英国議会は休会中です。 ボリス・ジョンソン首相は10月31日に離脱する、合意なき離脱だと言っていましたが、難しくなってきました。

 

離脱期限延期の申請を議会で可決されたことで合意なき離脱が難しくなり、解散総選挙は2度否決され、後はメイ首相がEUと合意していた離脱案を英議会で通すしか10月末で離脱する方法はなくなってきました。 メイ首相の離脱案を議会で承認を得ようとすると、バックストップ案がネックになってくると思います。 そのためボリス・ジョンソン首相は、バックストップ案の代替案を検討、EU加盟各国との交渉に動いているようです。

 

今後、バックストップ案の代替案が出てくるか!? また、EUとの交渉は上手くいくのか!? 注目です。 離脱交渉がうまくいけば、ポンド買い戻しが加速するのではないかと思います。 難しいとは思いますが……

 

あと、個人的には、ボリス・ジョンソン首相は合意なき離脱を諦めていないような気がします。 どのような手を使うかわかりませんが、可能性の一つとして、離脱期限の延期はEU加盟国の1か国でも反対があれば認められないので、どこかの国に反対するように働きかけることもあるのではないかと思います。 どこかの国が延期反対を表明すれば、先週決まった「合意なき離脱阻止のための離脱期限延期申請法案」は無駄になってしまうような気がします。

 

 

 

5)その他リスク

 

・日韓関係

・北朝鮮ミサイル基地

・印パ、カシミール問題

・人民元安、韓国ウォン安

・イラン、中東問題

 

14日にサウジ石油施設に無人攻撃機(ドローン)が攻撃、石油施設が攻撃を受けて約50%の生産が停止になっています。 日量570万バレル(世界の石油供給量の5%相当)の生産が減少すると言われています。 ポンペオ国務長官はイランを批判しています。 先週、強硬派のボルトン大統領補佐官を更迭したことで、イランとの関係改善に1歩進んだかと思われましたが、この件でまた後退したと思われます。

また、リスクオンに流れが傾いている中で、この件をキッカケにリスクオフに流れが変わらないか注目しています。

 

その他では、香港のデモでデモ隊が米総領事館に更新。 米国の介入を求めています。 この要求にトランプ大統領、米国が答えるのか注目しています。 答えてしまうと米中関係は間違いなく悪化すると思われます。 この辺りも注目しています。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

9月16日(月曜日)

 

11:00 CNY 中国鉱工業生産

17:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)

20:15 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言

 

 

9月17日(火曜日)

 

06:00 NZD Westpac消費者信頼感指数

10:30 AUD RBA理事会議事要旨

16:30 SEK スウェーデン失業率

18:00 EUR ドイツZEW景気期待指数

18:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数

18:40 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

22:15 USD 鉱工業生産

 

 

9月18日(水曜日)

 

02:10 EUR クーレECB理事発言

08:50 JPY 貿易収支

17:30 GBP 英CPI(消費者物価指数)

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

19:50 EUR デギントスECB副総裁発言

21:30 USD 建築許可件数

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

23:30 USD 原油在庫量

 

 

9月19日(木曜日)

 

00:15 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

03:00 USD FOMC政策金利・声明文発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

07:45 NZD NZ四半期GDP

10:30 AUD 雇用者数増減・失業率

12:00前後 JPY 日銀政策金利・声明文発表

15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見

16:30 CHF スイス国立銀行(SNB)政策金利発表

17:00 NOK ノルウェー政策金利発表

17:30 GBP 小売売上高

19:00 EUR クーレECB理事発言

19:30 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言

20:00 GBP BOE政策金利・MPC投票配分・声明文発表

20:00 TRY トルコ中銀(TCMB)金融政策決定会合議事要旨

21:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景況指数

23:00 USD 中古住宅販売戸数

 

 

9月20日(金曜日)

 

08:30 JPY CPI(消費者物価指数)

21:30 CAD カナダ小売売上高

23:00 EUR 消費者信頼感指数

 

 

9月21日(土曜日)

 

00:20 USD ローゼングレン・ボストン連銀総裁

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

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