リスクの中心・米・中・伊・欧・トルコに注目! ~5月30日の注目点とイベントスケジュール~

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2019年5月30日

リスクの中心・米・中・伊・欧・トルコに注目! ~5月30日の注目点とイベントスケジュール~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日の欧州時間は、イタリア財政懸念と米中関係が懸念され、欧州株は大幅下落。 ユーロ下落に繋がりました。 NY時間に入っても、米株価・米金利の低下が続き、クロス円を中心に大幅下落していきました。

 

カナダ中銀は政策金利を据え置きを発表、声明文で利下げについては触れられていなかったことや、下半期は回復傾向にあるとされていたことで、カナダドルは小幅上昇していました。 ただ、その後、原油価格の下落に伴いカナダドルは下落、原油価格の反発上昇でカナダドルは買い戻されています。

 

目次

◎本日の注目点

 

1)欧州・イタリア

 

昨日の欧州委員会は、「過剰財政赤字是正手続きの最初のステップに着手することを確認」「6月5日にイタリアの財政スタンスを再評価」としています。 これに対し、サルビーニ伊副首相(同盟党首)は、「五つ星運動との連立は継続するが、過去数週間のような状況であれば受け入れられない」「EU財政規律について、伊政府は決して増税はしない」と反発しています。

 

昨年末に欧州とイタリアで揉めた、イタリアの予算案が再度火種となっています。 前回は、欧州側がかなり譲歩してくれました。 イタリア同盟は、欧州議会選挙で躍進したことで強気です。 欧州とイタリアの間で揉めれば、ユーロの下落に繋がってきます。 要注目です。

 

 

以下:昨年の記事です。

イタリアvs欧州委員会、予算案を巡る本音を解説!

 

 

 

2)欧州vsトルコ

 

欧州は昨日「EU報告書」を公表。 EUは報告書で「トルコ 市場にとって悪影響となる政策をとっており、トルコ経済は大きく後退」「トルコ 政治圧力は司法の独立の妨げになっており、これ以上の司法独立性の後退は受け入れられない」「トルコ 表現や集会の自由、その他の権利などでも大きく後退」とトルコを酷評しています。

 

これに対しトルコは「EU報告書は現在のトルコを正しく評価していない」「EUからの指摘 建設的であれば受け入れるが、不平等であれば受け入れられない」「欧州の同盟国は安全保障問題でトルコを支持するだろう」と反発しています。

 

トルコは欧州の移民受け入れ口となっていることと、経済的つながりも深いので、欧州とトルコの関係には要注意です。

 

 

 

3)米中関係

 

米中貿易戦争に関して、中国側がレアアースの出荷停止を検討との情報が出てきています。 段々とレアアースの出荷停止を検討が真実味を帯びてきました。

 

また、米国が半期ごとに公表する「為替報告書」が1か月遅れで公表されました。 その中で、為替操作国に認定された国はありませんでした。 監視国リストには「中国、日本、ドイツ、韓国、イタリア、アイルランド、シンガポール、マレーシア、ベトナム」が入っています。 これに対し、中国は「米国が他国の通貨政策を監視すべきではない」と即反発しています。

 

米中関係の悪化が株価や金利にも影響。 リスクオフの流れが強まっています。 本日は、米GDP(改定値)も発表されます。 結果が下振れするようなことがあれば、景気後退が懸念され、さらなるリスクオフに繋がると思われます。 本日も米中関係に注目です。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

5月30日(木曜日)

 

10:30 AUD 豪建設許可件数

10:30 JPY 桜井日銀審議委員発言

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)

21:30 USD GDP(改定値)

21:30 CAD 経常収支

 

 

5月31日(金曜日)

 

00:00 USD 原油在庫量

00:00 MXN メキシコ金融政策決定会合議事録公表

01:00 USD クラリダFRB副議長発言

03:15 CAD ウィルキンスBOC副総裁発言

10:00 CNY 中国製造業PMI

 

 

 

 

 

 

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