岡ちゃんマンに聞いてみた!米中貿易戦争について

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2019年5月21日

岡ちゃんマンに聞いてみた!米中貿易戦争について

記事を書いた人:上田

目次

思惑が複雑に織り込まれている米中問題

皆さんこんにちは!

いにしえアシスタントの上田です。今日は師匠の岡ちゃんマンに質問した内容をご紹介します 。世界全体で株価が乱高下したり、為替も影響を受けている米中貿易戦争についていくつか質問しました。

 

 

私はニュースを聞いたりファンダ系ブログを読んだりするたびにググりながら進むので、ネットの画面がタブでいっぱいになります。分からない言葉があるたびに新しいタブを開き用語の意味を確認しているからです 。

 

米中貿易戦争の発端はそもそも何?

 

GW明けごろからにわかにニュースをにぎわしている米中貿易戦争ですが、私の場合まずこの発端がわかっていませんでした。 というのもニュースを聞いていてもアメリカが中国の輸出品に高い関税をかけるという話は分かるのですが、そもそも何が原因でその問題が注目されているのかよくわからなかったのです。

 

 

師匠に尋ねると一言、

「トランプさんの選挙公約に対中貿易赤字の是正があるんですよ。」あ、そうなんだ 。もう完全に忘れておりました・・ということで トランプ大統領の選挙公約を簡単に振り返ってみました 。

 

トランプ大統領の選挙公約

 

では皆さん一緒にトランプ大統領が当選した際、国民に告げた実現するべきことを思い出してみましょう。

 

 

①国境の壁建設

②保護貿易主義の推進

③石炭産業の救済

④オバマケア撤廃

⑤中流階級向け減税 など

 

 

トランプ大統領の就任演説のセリフをいくつか思い出します。外国人にもわかりやすい言葉でした 。

「アメリカ第一!」

「貿易、税金、移民、外交などの決断は、アメリカの利益となるよう行う。」

「アメリカの物を買い、アメリカ人を雇う」

世界のグローバル化に真っ向から反発する発言でした。

 

 

公約実現、支持率上昇の目的に、歴代大統領の努力などお構いなしにトランプ大統領が次々政策転換していることのいくつかは皆さんもご存じのとおりです。(特にオバマ大統領の面子丸潰れ)

 

 

保護貿易を推進するためにトランプ大統領が解決しなければならない問題の一つが、

中国との貿易不均衡問題だったというわけですね。

 

貿易赤字の縮小

 

トランプ大統領就任後、すぐに TPP (太平洋を囲む国々の経済自由化)から脱却したことは私も記憶にあります。その後 NAFTA(アメリカ、カナダ、メキシコの自由貿易協定) の新協定に合意し、 アメリカの貿易赤字のうち最大輸入国である中国との交渉で現在つまずいているということなんですね 。

 

出典:時事通信

 

 

最初の対中関税措置は去年始まりました。  できるだけ影響が少なくて済むような、国内製品で代替可能な商品からスタートしました。 徐々に対象が広がっていき今回は一般向けの商品も含まれているようです。

 

保護貿易主義以外にもう一つの目的

 

今回の米中貿易不均衡問題で、実は 別の大切な話し合いも平行して行われているということなのです 。これが現在ニュースを騒がせている Huawei (ハイテク通信機器メーカー)に代表される出来事だったんですね。ここでやっと私の頭の中でいろいろなニュースが繋がってきたように思います。

 

 

アメリカが中国に対して是正してほしいと言っているのは以下のようなことです。

 

 

①不適切な貿易慣行(輸出企業保護の異常に安い郵便価格など)

②通貨操作(中国元の価格を不当に安く維持して貿易黒字を維持)

③技術の強制移転(中国に進出した海外企業は技術も吸い上げられる)

④知的財産を盗む(要するにブランドのパクリ)

⑤不適切な補助金(中国企業が資金調達に困ると半分国営化する形で補助&支援)

 

 

これらを法的に整備しないことには関税の上乗せはやめな いと強硬姿勢を示しているんだそうです。これはトランプ大統領が率先してやっているというより、アメリカ議会からの要望が強いのではないかということです 。

 

 

 

今のままで中国のやりたいようにさせていたら、これからの未来を担うハイテク産業をはじめとする先端技術に重大な悪影響が出ると懸念されているんです。今話題のAIや5Gネットワークなど、中国に先駆けてアメリカが覇権を握りたい思惑も感じられますね。

 

経済・為替への影響

 

庶民の暮らしにできるだけ影響が出ないような製品から関税の上乗せを行ってきたアメリカですが、第三弾になると日常生活に根付いた商品にも関税が上乗せされ、スーパーなどの値上げも致し方ない状況のようです。最終第四弾まで来ると、中国はもちろんのことアメリカの輸入企業にも大きな負担を強いる状況になるらしいです。

 

 

世界第1位と第2位の経済大国が報復関税を掛け合えば 、自国の経済発展に悪影響が 出るのは当然です。また、アメリカや中国がくしゃみをすれば風邪をひく国々が多くあるのは明らかですね。

 

 

説明したように、単なる貿易赤字の削減に留まらない複雑な問題のため交渉が長引く、もしくはもつれる可能性は高いです。米中問題だけでなく世界全体の景気に深刻なダメージを与える可能性があります。

 

 

事実、米中貿易交渉が難航し始めてからいったん値を戻していたオセアニア通貨が底値を模索する動きになっています。また 、NYダウのチャートを月足で眺めると明らかに三尊天井のチャートパターンになっています。連動しやすい日経平均もゴールデンウィーク明けから急落、怪しい値動きをしています 。

 

 

日本にも貿易戦争の影響が出始めているようです。アメリカ向け中国製品の一部に日本の製品が使われています。また、アメリカの食材は中国の輸入制限がかかりだぶつき気味で、日本に安く入ってくる可能性もあります。

 

 

Brexit、イラン制裁、北朝鮮問題etc,世界中に問題は山積みです。日本はうまく立ち回って各国の潤滑油になってほしいですね。くれぐれも、地雷を踏んで世界経済後退の起爆剤にならないように。

 

 

あー、師匠、また今朝のRBA金融政策決定会合議事録の公表からオセアニア通貨が急落しています!Huaweiに対する輸出規制のニュースの影響でしょうか?せっかく上昇しかけていたんですが・・・

 

 

それでは、またー。

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