FRBの要人発言で今後の米ドルの方向性が見えてくるか!? ~2月18日週の注目点とスケジュール~

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2019年2月17日

FRBの要人発言で今後の米ドルの方向性が見えてくるか!? ~2月18日週の注目点とスケジュール~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

最近のマーケットは、積極的に買える通貨なく、仕方なく米ドルが買われやすい状況。

 

また、リスクオフとなれば、スイスフランと円が買われるといった、その場の状況で買われる通貨が変わってくるといった、方向感のない状況です。

 

今週は、もしかすると、、、米ドルの方向感が決まるかもしれないイベントが予定されています。

 

目次

◎今週の注目点

 

 

1)米中通商協議

 

先週末、閣僚級通商協議で合意できませんでした。 米中間では、進展はあったとしているものの、なかなか合意できません。 期限まであと10日を切っています。 一部報道では「追加関税発動を60日間猶予するか検討」とありました。 しかし、確報は出ていません。 なので、このまま合意できないまま3月1日を迎えてしまうと、2500億ドル相当の追加関税が発動することになります。 

 

対中関税の影響は中国だけでなく、米国自身にも出ています。 関税で保護される対象のものは良いとしても、中国から輸入するものは高く仕入しなければいけません。 なので、原価(原材料)高となり、収益を圧迫しています。 また、中国景気の後退によって、オセアニア通貨にも影響が出てしまいます。 対中追加関税が発動すると、影響が大きいためリスクオフになり円高・フラン高になると予想されます。

 

米中通商協議は3月1日の期限までか、合意できるまで続けると言っているので、合意なるか要人発言に注目です。

 

 

 

2)要人発言

 

今週は経済指標の発表も多いですが、要人発言も多く予定されています。

 

その中でも、注目はFRBだと思われます。 先日のFOMCでは、利上げ・バランスシートの縮小の一時停止が示唆されました。 今後の利上げ再開時期や、バランスシートの縮小ペースなどについてどのように発言があるか注目です。

 

西原氏の情報では、22日深夜にFRB副議長の討論会が予定されているようです。 内容は「2019年における米国の金融政策への公開討論」「FRBの金融政策、戦略、手段、そして市場との対話」「FRBのバランスシート(以下、B/S)の今後に向けた展望」といったものなので、明らかにマーケットの注目が集まる内容です。

 

時間帯的にも、薄商いの時間帯なので、ポジション調整はしっかりといておきたいと思います。

 

3)非常事態宣言とメキシコ国境の壁

 

トランプ大統領は政府機関閉鎖を避けるため、予算案に合意しました。 ただ、公約であるメキシコ国境の壁建設は諦めず、議会承認のいらない非常事態宣言を使い、大統領権限で壁建設資金を用意しようとしています。

 

個人的には、政府機関閉鎖が回避できたことと、米国債償還・利払い日前に予算案承認できたことでリスクオンに傾くかと思っていましたが、国境の壁建設に対する批判や反発の懸念の方がリスクオフと感じているようです。 今週は、議会から反対にあわないか(法的手段or弾劾)などに注目していきたいと思います。 また、メキシコ側の対応も注目です。

 

 

 

4)ユーロ圏の爆弾

 

昨年末のイタリア予算案問題、フランスの黄色いベスト運動、スペインの予算案否決、スペイン議会解散総選挙、欧州でのリセッション(景気後退)懸念など、いたるところに爆弾を抱えています。 このほかにも沢山の問題が浮上してきています。 そんな中、先週末に緩和政策(TLTRO)を検討していると伝わったことで、ユーロが売られています。 この緩和政策が本当に実施されるのか!? 何のために、実施されるのか!? 今週発表のECB理事会議事要旨で明らかになるのではないかと思います。 また、要人発言にも注目したいと思います。

 

 

 

5)英国離脱案

 

刻一刻と離脱期限が迫っている、英国の離脱期限ですが、先週の英国議会採決では全否決という、何も進まない議会採決となりました。 一部噂によると、採決の終わりにはメイ首相は議会から姿を消していたとか…  さすがのメイ首相もお手上げなのでしょうか??

 

今回の英国議会採決は、英国にとってEUとの離脱交渉にとってはマイナスではないかと思います。 英国は前回の議会採決で可決したことで、英国議会の意見としてEUと交渉することができました。 なのに、今回否決されたことで、メイ首相は英国議会もまとめられないのに、EUと何を交渉するのだ!? ということで、強気に交渉しづらくなったと思います。 そもそも、EU側は昨年11月の合意した離脱案から再交渉はしないと言い続けています。

 

EU側は、英国議会がまとまるように、合意なき離脱にならないように、離脱期限の延期を提案しています。 対して英国は、離脱は3月29日に行い延期はしない。 離脱案はもう少し修正をしてほしいと言い続けています。 意見は平行線のまま来ていましたが、今回の議会採決否決によって、どのように交渉が進むのか、注目していきたいと思います。

 

次回、英国議会採決は27日に予定されています。

 

 

 

 

◎今週の注目イベント

 

2月18日(月曜日)

 

カナダ・米国休場

 

09:01 GBP ライトムーブ英住宅価格

 

2月19日(火曜日)

 

09:30 AUD RBA金融政策決定会合議事録

17:30 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)

18:30 GBP 平均所得・雇用者数増減・失業率

19:15 EUR デギントスECB副総裁発言

22:50 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

23:30 EUR コスタ・ポルトガル中銀総裁発言

 

2月20日(水曜日)

 

00:00 EUR プラートECB理事発言

06:45 NZD 生産者物価指数

 

2月21日(木曜日)

 

00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数

03:30 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言

04:00 USD FOMC議事録公開

09:30 AUD 雇用者数増減・失業率

16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)

16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)

17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI

17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI

18:00 EUR EU製造業・サービス業・総合PMI

19:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)

21:30 EUR ECB理事会議事要旨

21:50 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

22:30 USD 耐久財受注・フィラデルフィア連銀製造業指数

23:45 USD 製造業・サービス業・総合PMI

 

2月22日(金曜日)

 

01:00 USD 原油在庫量

02:35 CAD ポロズBOC総裁発言

07:30 AUD ロウRBA総裁発言

16:00 EUR ドイツGDP

19:00 EUR CPI(消費者物価指数)

22:30 CAD 小売売上高

 

2月23日(土曜日)

 

00:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

00:30 EUR ドラギECB総裁発言

02:00 USD クラリダFRB副議長発言「2019年における米国の金融政策への公開討論」「FRBの金融政策、戦略、手段、そして市場との対話」

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

03:30 USD ブラート・セントルイス連銀総裁発言(パネルディスカッション)

03:30 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言(パネルディスカッション)

03:35 USD クウォールズFRB副議長発言「2019年における米国の金融政策への公開討論」「FRBのバランスシート(以下、B/S)の今後に向けた展望」

 

 

 

 

 

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