2019年4月29日
FXのアノマリー知ってますか?
記事を書いた人:上田
こんにちは!いにしえアシスタントの上田です。
10連休に突入しましたね。GWというと円高を連想する方多いと思います。
みなさんは、FX業界に伝わるアノマリーを意識してトレードされていますか?
目次
季節ごとのアノマリー
アノマリーとは、原則からは説明できない不規則な値動きが語源になるかと思いますが、
相場に見られる特有の現象を指していいます。様々なアノマリーがありますが、今日は
一年を通して一般的に言われていることをまとめてみました。5月といえば、トレーダーなら誰でも知っている「Sell in May(5月に売れ)」がありますね。
FX初心者の方もこれを少し意識して、トレードを有利に行ってください。
ただし、あくまで確率的に可能性が高いだけですので、そこはご了承くださいね。
1月 欧米の新年度始まり
1月のお正月シーズンは薄商いとなりやすい時期です。
今年1月3日のフラッシュ・クラッシュは記憶に新しい出来事です。
欧米企業は会計年度の始まりとなるため、変動幅が大きくなる傾向もあります。
ドル円に限ったアノマリーでは、1月につけた高値または安値が、その年の最高値・
最安値となる傾向もあるといいます。
1月の方向性は、第1週の方向性と一緒になることが多いとか。
第1週で値が上昇すれば、1月全体でも上昇基調の可能性が高いです。順張りがおすすめの
月です。
2月 節分天井彼岸底?
2月は、1月の流れが続くことが多いそうです。
節分の2月3日に投資の世界には「節分天井彼岸底」というアノマリーがあります。
これは、節分に相場の天井値をつけやすく、それが彼岸の時期である3月20日ごろに底をつく傾向があるということです。
また輸出企業の社内為替基準値がこの時期決まります。企業の業績予想のうち、外貨建ての利益予想額を円へ引き直すのに用いるのが、今年度の平均為替相場として会社が見積もった想定為替レートです。一般に、決算発表前の市場の為替相場を重視のうえ、見積もるそうです。2月の相場はあまのじゃくで、月初とは逆の動きをしやすく、逆張りおすすめの月です。
3月 1年で値動きが最も激しい
日本では3月末で決算し、4月から新たな年度とする企業が多いですよね。
日本企業が決算期に入ります。外貨を円に替える必要があるため、円高要因となります。
この資金の動きをリパトリエーション(Repatriation)と呼びます。アノマリーのひとつとして覚えましょう。
3月は、1年で値動きが最も激しい月です!
過去15年間の3月のドル円平均値幅は、月間平均値幅4.70円のところ5.88円となって1円以上高いです。
4月 日本企業の年度始め
日本企業の年度始めとなりますので、 決算が終わって企業が再び外貨を持ち始める月なので、先月とは逆に4月は円安傾向になりやすいといえます。
また、円安傾向の根拠はそれだけではありません。ゴールデンウィークで日本人が海外旅行へ行きますので、円安に振れ易いという傾向があります。
4月は2月と同じで、「逆張り」がうまくいきやすい月です。
4月は、3月と逆の動きになりやすいという特徴があります。
たとえば3月が円安であれば、4月は円高になる可能性が高いです。
5月 「Sell in May(5月に売れ)」
5月の有名なアノマリーに「Sell in May(5月に売れ)」というものがあります。
これはアメリカの株式相場のアノマリーですが、その影響から為替相場においても相場の方向が、ドル安・円高になりやすいといわれています。ヘッジファンドの「45日ルール」に当てはまる時期でもあります。
※正確には「Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.(9月第2土曜日)」
5月は、「相場の転換点」です。
5月のドル円相場は、中旬ぐらいから相場の方向性が変わり、その年の高値もしくは安値を付けやすいと言われます。「Sell in May(5月に売れ)」にも通じています。
その流れを受けて、ドルストレート通貨は反対売買をされることが多くなります。
6月 「相場の転換点」?
6~8月は夏季休暇を取得するファンドも多く、市場は徐々に閑散状態となります。利益を出しているファンドほど早い時期から休暇に入ります。
6月も5月に引き続き、「相場の転換点」となることがあります。
6月は、アメリカ10年金利が年間の底や天井を付けやすい時期と言われています。
為替は金利の影響を大きく受けるので、為替も底や天井を付けやすくなります。
決算月について注目してみると、日本企業の6月は「第1四半期」に当たります。
年末や3月ほどではないものの、リパトリエーションの影響を考慮すると良いでしょう。
3月末が本決算の会社では、6月は日本企業の株式配当金が行われる月であったり、ボーナス支給月であったりします。そのため6月が大きく動く時期にもなります。
7月 「夏枯れ相場」
7月は円安ドル高になりやすいといわれます。
理由のひとつとして、アメリカの株式相場が7~9月にかけて株価上昇しやすい「サマーラリー」と呼ばれるアノマリーの影響もあると思います。投資家が休暇シーズンに入る前に優良株を買いだめすることなどが要因であると言われています。
また夏場は、休暇を取るファンドが多いため、市場参加者が減って相場が動きにくい「夏枯れ相場」の傾向も見られます。
8月 「夏枯れ相場」
8月は7月と逆で、「円高ドル安」の可能性が高いです。
7月、8月は「夏枯れ相場」になるということで、過去16年で最も値幅が小さい月は7月で、その次は8月です。
夏休みで売買が薄くなり、相場が小動きになりやすいです。
日本でもお盆休みがあるため、相場が動きにくい時期でしょう。
またヘッジファンドの「45日ルール」に当てはまる時期でもあります。
「45日ルール」とは、投資家がファンドを解約する場合、各四半期末の45日前に通告する必要がある、というヘッジファンドのルールのことです。顧客の解約に備えてある程度現金化しておく必要があるようです。
9月 「秋は大相場になりやすい」
日本企業の第2四半期、つまり中間決算を迎えます。外貨を円に替える必要があるため、円高要因となります。
「秋は大相場になりやすい」という、アノマリーがあります。9月から始まった流れは、10月まで続くことが多くあります。値動きが分かりやすいので、トレードしやすい月とも言えるでしょう。
また11月まで、その流れを維持することも多いので、FXビギナーにとって
は、はずせない季節になるでしょう。
10月 過去に暴落有り!
10月はFXのアノマリーを考える上で、注目したい時期……といえるかもしれません。
10月効果と呼ばれ米株が下げやすく底をうつといういわれがあります。
有名な株価暴落として、1929年10月24日の「暗黒の木曜日(Black Thursday)」、1987年10月19日「暗黒の月曜日(Black Monday)」があります。さらに2008年のリーマンショックで、ドル円の下げ幅が最も大きかったのも10月でした。日本の出来事では2014年10月31日「黒田バズーカ(第2砲)」がありました。
11月 「ポジション整理」
11月の第4木曜日、アメリカは感謝祭(Thanksgiving Day)です。多くの州で翌日も祝日となるため最大4連休となります。ニューヨーク市場が休場となるのはもちろんですが、決算時期も近いことから、ファンドの投資家は休暇前に調整を入れることが珍しくありません。
また11月は新しい方向性に動き始める時期となっています。
11月は、「ポジション整理」の月です。
9月から始まった大相場は、11月で終わりを迎えます。
9月に取った長期ポジションは、11月に決済すると良いでしょう。
10月の流れを11月までまま引き継ぐことが多いようです。
しかし11月から12月にかけては、こういった傾向は見られません。
12月 荒れるが方向感なし?
多くの欧米企業にとって決算期ですので、ドル高・円安に振れやすい傾向があります。
クリスマス以降はトレーダーが休暇に入りますので、市場が閑散とした状態になります。 12月は荒れ相場になりやすいので、要注意です。
値幅は大きくなるにもかかわらず、値動きの方向性に特徴がありません。初心者の方は
特に注意してほしい時期です。
ただし、値動きは3月に次いで、2番目に大きな月です。9月から始まった大相場は、12月まで引き継がれません。相場の方向は年によってバラバラで、FXトレードするのが難しくなります。
Have a nice holiday!
いろいろな要因がありますね。
さて、今年のGWはどうなるでしょうか?
ポジションには注意しながら、楽しい休暇をお楽しみください!