2025年4月18日
4月17日の記録室 ~株価と金利と要人発言~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
目次
◎昨日の注目点
・日米貿易交渉に出席した赤沢経済再生相の「為替については議論が出なかった」との発言が伝わると買い戻しが一気に強まり、ドル円は142.50円台まで上げ足を速めた
・3月豪雇用統計で新規雇用者数が3.22万人増と市場予想の4.00万人をやや下回った一方、失業率は4.1%と予想の4.2%より強い結果となったことでやや豪ドル買いで反応した
・4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が-26.4と予想を大きく下回った事がドル円の重しとなった
・ダウ平均が一時700ドル超下落したほか、高く始まったナスダック総合がマイナス圏に沈んだことや、トランプ米大統領がSNSに「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長を一刻も早く解任すべきだ」と投稿したことを受けてドル円は売りが先行した
・欧州中央銀行(ECB)は市場予想通り政策金利を0.25%引き下げることを決め、声明では「インフレ抑制のプロセスは軌道に乗っている」との認識を示し、「景気抑制的」との文言を削除、成長見通しについては通商の緊張により悪化しているとの見解を示した
・ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「経済成長は下方向へのリスクが増している」「経済見通しは異例の不確実性により不透明になっている」「通商の争いが物価見通しの不透明性を増している」などと話し、声明文や発言を受けてユーロは売りが優勢となった
◎昨日の主要通貨強弱グラフ

4月18日6時時点

4月18日6時時点
◎昨日の株価
4月18日6時時点
◎昨日の要人発言
トランプ米大統領
「貿易を巡り日本の代表団と会談」
「日本の代表との間で大きな進展があった」
「パウエルFRB議長は常に遅すぎ、そして間違っている」
「FRBはずっと前に金利を引き下げるべきであった」
「米国は関税で豊かになっている」
「EUとの貿易協定に非常に自信がある」
「米国とイタリアは非常に良好な関係にある」
「誰もが私の優先事項だ」
「我々は公正な協定を結ぶつもりだ」
「貿易合意の発表を急ぐ必要はない」
「鉱物資源取引の合意は24日に署名される」
「パウエルFRB議長は常に後れを取っている」
「パウエルFRB議長が任務をこなしているとは思わない」
「金利をいま引き下げるべきだ」
「欧州は私にとって非常に重要」
シュミッド米カンザスシティー連銀総裁
「米経済は依然として好調」
「農業セクターは関税に対して非常に神経質になっている」
「責務に影響を与える可能性がある混乱には対応する」
赤沢経済再生相
「(米国との協議で)為替については議論が出なかった」
「(米国との協議で)米関税は極めて遺憾と伝え、見直しを求めた
「次回の協議は今月中を目指す」
「双方が建設的に議論し、首脳間で発表できるよう目指す」
「交渉の具体的な内容についてはコメントを控える」
「米大統領との会談にはベッセント米財務長官とグリア通商代表部
「為替はファンダメンタルズを反映して決まる」
「為替は加藤財務相と米財務長官で協議と米国側は理解している」
「円安誘導はやった覚えはない」
石破首相
※日米貿易交渉について
「率直かつ建設的な議論が行われたと報告受けた」
「次につながる協議であり、評価する」
「今後は閣僚級で協議を継続」
植田日銀総裁
「実質金利は極めて低い水準」
「金融政策は先行きの経済・物価・金融情勢次第」
「これまでの経済・物価は見通しに概ね沿って推移している」
「基調的な物価上昇率は徐々に高まってきている」
「経済・物価見通しが実現していけば利上げで緩和を調整」
「内外経済や物価を丁寧に確認し、見通し実現の確度を点検」
「各国の通商政策を巡る不確実性に十分注意していく」
「米関税政策を巡る不確実性は急速に高まっている」
「米関税政策を含めて内外の経済・物価・市場動向を丁寧に確認」
中川・日銀審議委員
「関税政策の影響含め、不透明感が一層高まっている状況」
「内外の経済・物価・金融市場の動向を予断持たず丁寧に確認、適
「現在の実質金利踏まえると、経済・物価の見通し実現していくと
中国商務省
「中国は米政権との協議に応じる用意がる」
欧州中央銀行(ECB)声明
「声明では、金利が制限的であるとの言及を省略」
「インフレ率が中期目標である2%で持続的に安定することを目指
「インフレ率は予想通りに推移している」
「貿易摩擦に対する市場の非常に不安定な反応は、資金調達条件に
「現在の例外的な不確実性の状況では、データに依存し、会合ごと
「基調的なインフレ率の大半の指標は、インフレ率が中期目標であ
「特定の金利パスを事前に確約していない」
「賃金の伸びは緩やかになっている」
ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「関税が今年のインフレ率を押し上げ、成長率を低下させるだろう
「インフレ期待が今注目すべき重要なポイント」
「最近のインフレ率は良いニュースだが、まだ目標を上回っている
「関税は今年のインフレに間違いなく影響、いつまで続くかは不明
「今年の成長率は大幅に低下する可能性が高く、失業率は上昇」
「景気後退に関する予測は行わない」
「物価の一時的な変化が長期的に影響しないことを確認する必要が
ラガルドECB総裁
「経済成長は下方向へのリスクが増している」
「経済見通しは異例の不確実性により不透明になっている」
「ユーロ圏の競争力、強じん性の強化が課題」
「通商の争いが物価見通しの不透明性を増している」
「関税の影響はいまだに明確でない」
「利下げの決断は全会一致だった」
「0.5%の利下げを主張した者はいなかった」
「金融市場の逆風的な反応は、インフレを低下させる可能性」
「強いユーロはインフレを押し下げる可能性」
「数週間前には、利下げを見送ることを支持する総裁も複数いた」
「我々は2%の目標を達成するために必要なことは何でもやる決意
シェインバウム・メキシコ大統領
「トランプ米大統領との電話会談は生産的だった」
「両国に利益をもたらす合意に向けて対話を継続していく」
中国の習近平国家主席
「貿易戦争は多国間貿易体制を損ない、世界経済秩序を混乱させる
ゲオルギエバ国際通貨基金(IMF)専務理事
「貿易摩擦は各国に地域貿易への注力を促すことになる」
「世界経済の減速が見られ、企業が計画を立てられるよう不確実性
「米国の成長促進策の一部が前進しているのは良いこと」
「米国経済が強いことは世界全体の安定要因」
「経済状況が大きく変化していることを認識しており、税制を含む
「実体経済は機能しており、労働市場も非常に堅調」
ベッセント米財務長官
「日本との協議は非常に満足のいく方向に進んでいる」