9月19日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

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2019年9月20日

9月19日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

目次

◎昨日の注目点

 

・日銀金融政策発表で据え置きを発表

・ノルウェー中銀0.25%利上げ

・スイス中銀据え置き発表

・英中銀(BOE)据え置き発表

・ユンケル欧州委員長のバックストップ案に関する発言でポンド急騰

 

 

 

◎昨日の主要通貨強弱グラフ

 

 


9月20日6:00時点

 

 

 

 

 

◎昨日の株価

 

9月20日6:00時点

 

 

 

 

◎各国長期金利

 

 米10年債利回りチャート

 

 

 

 日10年債利回りチャート

 

 

 

 ドイツ10年債利回りチャート

 

 

 

 イタリア10年債利回りチャート

 

 

 

 スペイン10年債利回りチャート

 

 

 

 ポルトガル10年債利回りチャート

 

 

 

 ギリシャ10年債利回りチャート

 

 

 

 イギリス10年債利回りチャート

 

 

 

 フランス10年債利回りチャート

 

 

 

 トルコ10年債利回りチャート

 

 

 

 南ア10年債利回りチャート

 

 

 

 ブラジル10年債利回りチャート

 

 

 

 メキシコ10年債利回りチャート

 

 

 

 カナダ10年債利回りチャート

 

 

 

 オーストラリア10年債利回りチャート

 

 

 

 ニュージーランド10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

◎商品先物・インデックス先物

 

 ドルインデックスチャート

 

 

 

 VIX指数チャート

 

 

 

 WTI原油価格チャート

 

 

 

 金価格チャート

 

 

 

 鉄鉱石価格チャート

 

 

 

 銅価格チャート

 

 

 

 

◎昨日の要人発言

 

 

日銀声明
「当分の間、少なくとも2020年春頃まで極めて低い長短金利水準を維持」
物価モメンタムが損なわれる恐れ高まれば躊躇なく追加緩和措置を講じる
「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れについて、より注意が必要な情勢になりつつある」

西村経済再生相
「世界経済の先行きや海外リスクに不透明感がある」
「必要であれば財政出動など躊躇なく対応を考えたい」

黒田日銀総裁
「景気の現状、海外減速の影響をみられるも緩やかに回復」
「少なくとも2020年春頃まで現在の極めて低い長短金利を維持
「(欧米の政策金利変更について)どの国も自国経済安定のために金融政策を運営している」
「(さえない日本の指標にもかかわらず変更がなかったことについて)海外経済の減速が続き回復の兆しが見えないことで、輸出や生産に現れている。消費や設備投資は比較的に安定。内需は堅調。全体としてみた時は経済と物価を判断し、経済の先行きが後退することはないと判断」
(FRBと比べて日銀は金融緩和の余地が少ないことについて)単純に名目金利を比較すると、FRBと比べると少ないかもしれない。しかしECBと比較すると金融緩和の余地がある
金融緩和は前回会合より前向きになった
「適切なイールドカーブになるように必要な調整を行うことになる
「追加緩和の場合でも、大きな変更が必要だとは思っていない」

スイス国立銀行(SNB)声明
スイスフランは貿易加重平均で上昇しており、依然として高く評価されている
「為替市場の状況はなおぜい弱」
SNBは必要に応じて為替市場で引き続き活動する

トランプ米大統領
「米連邦準備理事会(FRB)の動きは嬉しくはないが、パウエルFRB議長の職は安全だ」
「パウエルFRB議長はどうやって戦うかを知らない」
FRBの利上げは早急すぎだった
FRBは他の中銀がするように、もっと利下げをするべきだ

クーレECB理事
「財政政策が金融政策の重荷を取り除くために必要だ」

英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
「0.75%の政策金利の据え置きを9対0で決定。資産買い入れプログラムの規模の維持を9対0で決定した」
第3四半期GDP見通しを0.3%から0.2%へ下方修正
今年のインフレは2%を下回る水準を維持するだろう
「根本的な英成長は減速しているが、わずかにポジティブ」
ブレグジットの不確実性は製造業の成長を弱めている
「円滑なブレグジットおよび世界経済が回復すれば、利上げは限定的で段階的ながらも必要だろう」

ロス米商務長官
「中国の通商交渉は大豆だけとは違いもっと複雑だ」

南ア準備銀行(SARB)
「2020年のGDPは1.5%と予測(7月予測1.8%)」
「2021年のGDPは1.8%と予測(7月予測2.0%)」
「ここ最近の輸出と製造業の経済指標は悪化している」
「投資家は南ア国内の成功見込みと財政リスクを懸念している」

クガニャゴ南アフリカ準備銀行(SARB)総裁
「将来の金融政策はデータ次第」
「インフレ見通しのリスクは均衡している」
「短期的な成長見通しのリスクは均衡している」

ユンケル欧州委員長
我々はブレグジットを巡り合意できる
アイルランド国境問題の解決策『バックストップ(安全策)』削除の準備をしている
10月31日までに合意できると考える

 

サウスチャイナモーニングポスト紙(米高官の話として)

トランプ米大統領は中国との貿易協定が迅速に合意されない場合、貿易摩擦を激化する用意がある

低水準の対中制裁関税を50%や100%に引き上げる可能性もある

 

 

 

当面の金融政策運営について

 

 

1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、以下のとおり決定した。

(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(賛成7反対2)
 次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。
 短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する。
 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う。その際、金利は、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうるものとし、買入れ額については、保有残高の増加額年間約80兆円をめどとしつつ、弾力的な買入れを実施する。

(2)資産買入れ方針(全員一致)
  長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。
 ①ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。その際、資産価格のプレミアムヘの働きかけを適切に行う観点から、市場の状況に応じて、買入れ額は上下に変動しうるものとする。
 ②CP等、社債等について、それぞれ約2.2兆円、約3.2兆円の残高を維持する。

 

2.わが国の景気は、輸出・生産や企業マインド面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、基調としては緩やかに拡大している。海外経済は、減速の動きが続いているが、総じてみれば緩やかに成長している。そうしたもとで、輸出は弱めの動きとなっている。一方、企業収益が総じて高水準を維持するなか、設備投資は増加傾向を続けている。個人消費は、振れを伴いつつも、雇用・所得環境の着実な改善を背景に緩やかに増加している。住宅投資と公共投資は、横ばい圏内で推移している。以上のように、輸出は弱めの動きとなる一方、国内需要が増加していることから、鉱工業生産は横ばい圏内の動きとなっており、労働需給は引き締まった状態が続いている。この間、わが国の金融環境は、きわめて緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%台半ばとなっている。予想物価上昇率は、横ばい圈内で推移している。

3.先行きのわが国経済は、当面、海外経済の減速の影響を受けるものの、基調としては緩やかな拡大を続けるとみられる。国内需要は、消費税率引き上げなどの影響を受けつつも、きわめて緩和的な金融環境や政府支出による下支えなどを背景に、企業・家計の両部門において所得から支出への前向きの循環メカニズムが持続するもとで、増加基調をたどると考えられる。輸出も、当面、弱めの動きとなるものの、海外経済が総じてみれば緩やかに成長していくことを背景に、基調としては緩やかに増加していくとみられる。消費者物価の前年比は、マクロ的な需給ギャップがプラスの状態を続けることや中長期的な予想物価上昇率が高まることなどを背景に、2%に向けて徐々に上昇率を高めていくと考えられる。

4.リスク要因としては、米国のマクロ政策運営やそれが国際金融市場に及ぼす影響、保護主義的な動きの帰趨とその影響、それらも含めた中国を始めとする新興国・資源国経済の動向、IT関連財のグローバルな調整の進捗状況、英国のEU離脱交渉の展開やその影響、地政学的リスクなどが挙げられる。こうした海外経済を巡る下振れリスクは高まりつつあるとみられ、わが国の企業や家計のマインドに与える影響も注視していく必要がある。

5.日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。政策金利については、海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも2020年春頃まで、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定している。今後とも、金融政策運営の観点から重視すべきリスクの点検を行うとともに、経済・物価・金融情勢を踏まえ、「物価安定の目標」に向けたモメンタムを維持するため、必要な政策の調整を行う。特に、海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいもとで、先行き、「物価安定の目標」に向けたモメンタムが損なわれる惧れが高まる場合には、躊躇なく、追加的な金融緩和措置を講じる。

6.このところ、海外経済の減速の動きが続き、その下振れリスクが高まりつつあるとみられるもとで、日本銀行は、「物価安定の目標」に向けたモメンタムが損なわれる惧れについて、より注意が必要な情勢になりつつあると判断している。こうした情勢にあることを念頭に置きながら、日本銀行としては、経済・物価見通しを作成する次回の金融政策決定会合において、経済・物価動向を改めて点検していく考えである。

 

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