9月22日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

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2022年9月23日

9月22日の記録室 ~株価と金利と要人発言~

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

目次

◎昨日の注目点

 

・日銀が金融政策決定会合後で現状の大規模な緩和政策を維持することを決めると円売りで反応し、ドル円は節目の145円を突破すると目先のストップロスを巻き込みながら一時145.37円と1998年8月以来、約24年ぶりの高値を更新、ただ、その後は日銀のレートチェックや円買い介入への思惑などから一巡後は一転して売りが優勢となり143.55円まで急落、一方で押し目を拾いたい向きも多いことから144円台後半まで切り返すなど荒い値動きとなった

・黒田日銀総裁は、「必要であれば躊躇なく追加的な緩和措置を講じる」と緩和姿勢を強調し、「当面は金利を引き上げない」と明言した

・日本時間夕刻に一時145.90円と1998年8月以来約24年ぶりの高値を付けたことで日本政府は為替介入を実施、ドル円は急落しNY市場序盤には一時140.36円まで値を下げた

・SNBは政策金利を0.75%利上げして従来のマイナス0.25%からプラス0.5%に引き上げると発表、利上げは2会合連続で8年近くにおよぶマイナス金利政策を終了した

・トルコ中銀は市場の据え置き予想に反して政策金利を2会合連続で引き下げて12.00%としたことで、トルコリラ(TRY)は売りで反応し、ドル/TRYは18.4026TRYまでTRY安が進んだ

・イングランド銀行(BOE、英中央銀行)は市場予想通りに0.50%の利上げを実施したが、一部では0.75%の利上げ思惑もあって、結果公表後にポンドは失望の売りに押され

 

 

 

 

 

◎昨日の主要通貨強弱グラフ

 


9月23日6:00時点

 

 

 

 

 

 


9月23日6:00時点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎昨日の株価

 


9月23日6:00時点

 

 

 

 

 

 

 


ダウ平均日足チャート

 

 

 

 

 

 


S&P500日足チャート

 

 

 

 

 

 

 


ナスダック日足チャート

 

 

 

 

 

 

 


日経225日足チャート

 

 

 

 

 

 

 


日経500日足チャート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎各国長期金利

 

 


米2年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


米10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


日10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


ドイツ10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


イタリア10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 


スペイン10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


ポルトガル10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 


ギリシャ10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


イギリス10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 


フランス10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 


トルコ10年債利回りチャート

 

 

 

 

 


南ア10年債利回りチャート

 

 

 

 

 


ブラジル10年債利回りチャート

 

 

 

 

 


メキシコ10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


カナダ10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


オーストラリア10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 


ニュージーランド10年債利回りチャート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎商品先物・インデックス先物

 

 


ドルインデックスチャート

 

 

 

 

 


VIX指数チャート

 

 

 

 

 


WTI原油価格チャート

 

 

 

 

 

 


金価格チャート

 

 

 

 

 


銀価格チャート

 

 

 

 

 

 

 


銅価格チャート

 

 

 

 

 

 


鉄鉱石価格チャート

 

 

 

 

 

 

CRB指数チャート

 

 

 

 

 

 

 

 

◎昨日の要人発言

 

 

松野官房長官
「米利上げ、日本・世界経済への影響を引き続き注視したい」
「日銀には経済、物価、金融情勢を踏まえ、適切な政策運営を期待

日本銀行声明
「新型コロナオペを段階的に終了」
「必要なら躊躇なく追加緩和」
「金融・為替市場の動向や日本経済・物価への影響、十分注視する必要」

財務省
「13時30分に神田財務官が取材に応じる」

神田財務官

13:35 
「相場が大きく乱高下している」
「過度な変動や無秩序な動きは、容認できない」
「あらゆる手段を排除せず、対応できる準備」
介入はまだやっていないが、ステルスでやる場合もある
必要な時は必ず介入することになる
「レートチェックにコメントしたことはない」
「介入の効果についてコメントしない」
「適切な対応は、ずっとスタンバイの状況」
「介入は短期的に影響があるとの見方が多いと思う」
「介入というよりもギアアップした対応」
17:21
為替介入を行った
「為替市場で一方的な動きみられる」
「断固たる措置を実施」
19:05
為替介入水準、数字のことは全く考えてない
米国とはいろんなことで同盟国として議論している

シュナーベルECB専務理事
「短期的には、インフレ率はさらに上昇する見通し」
「我々は、引き続き利上げが必要」
「10月の利上げ幅がどうなるかは言えない」
「ユーロ圏は縮小ではなく、停滞の可能性が強い」
「ドイツは、ガス不足でリセッション(景気後退)に陥る恐れがある」
「インフレは当初の想定よりも持続する可能性がある」
「リセッションのリスクが高まった」

黒田日銀総裁
「我が国の景気は持ち直している」
「海外経済は先進国中心に減速が見られている」
「先行きの日本経済は回復していくと見られる」
「基調的な物価上昇圧力は高まっていくと考えられる」
必要であれば躊躇なく追加的な緩和措置を講じる
「円安は業種や規模により影響が異なる」
「円安は一方的な動きで投機的な動きも影響」
政府と緊密に連携しつつ、経済・物価への影響を十分注視してい
「当面は金利を引き上げない」
「年明け以降は物価上昇率のプラス幅は縮小していくと予想」
来年度以降のコアCPI、2%下回ると予想
今の時点で政策指針の変更は必要ない
「将来的な政策指針の変更はありうるが、当面は経済回復支援」
「マイナス金利、現在大きな副作用や問題を引き起こしてない」
「欧州がマイナス金利やめても日本がやめる必要ない」
「FRBの利上げ、米インフレが極めて高いため行われている」
「物価高の消費者への影響、注視している」
「マクロ政策として金融政策は経済回復支援が必要」
「為替介入についてコメントは差し控えたい」
「為替の先行きについては何とも申し上げかねる」

スイス国立銀行(中央銀行、SNB)声明
「政策金利(レンジ中央値)を-0.25%から0.50%に引き上げ」
「為替で一段の措置を講じる用意」
「必要に応じて為替市場で行動の意向」

鈴木財務相
「投機による過度な変動は決して見過ごせない」
「引き続き過度な変動に対しては必要な対応をとる」
「介入、タイミングについても予告したうえでやるものではない」
「介入の規模や中身、手の内さらすようなことしないのは常識」
各国の反応は相手あること、コメント控える
日銀の金融政策の独立性は尊重
為替介入、今時点では一定の効果があらわれている
神田財務官と断固たる措置とる必要性を共有

トルコ中銀声明
「金利動向を注視」
「第3四半期の経済は外需鈍化で減速」
「変更した政策金利の水準は現状の見通しのもとでは適切」
「翌日物借入金利は11.50%から10.50%に引き下げ」
「翌日物貸出金利は14.50%から13.50%に引き下げ」

岸田首相
「(NY取引所で)日本経済への積極的な投資を訴えていきたい」
「(円安)急激に進展している」
「30日に総合経済対策の具体的な指示を全閣僚に行う」
「10月11日から入国者上限撤廃や個人旅行解禁など水際対策を緩和」
「為替は安定的に推移することが重要」
「1年で30円以上の円安は過去にない」
「(為替)過度な変動には断固として必要な対応を取りたい」

米財務省
ドル円相場における日本の為替介入を理解する
「為替介入はボラティリティへの対処と日本側が説明」

イエレン米財務長官
「2023年に2%のインフレ目標が達成される可能性は低い」

 

 

 

 

 

 

◎当面の金融政策運営について

 

 

1.わが国の金融環境は、全体として緩和した状態にある。新型コロナウイルス感染 症の影響は、中小企業等の一部になお残存しているものの、これらの中小企業等の 資金繰りも改善方向にある。こうした情勢を踏まえ、日本銀行は、本日の政策委員 会・金融政策決定会合において、新型コロナ対応金融支援特別オペを段階的に終了 しつつ、幅広い資金繰りニーズに応える資金供給による対応に移行していくことを 決定した(全員一致)。

(1)新型コロナ対応金融支援特別オペの取り扱い

1 感染症対応にかかる中小企業等向けのプロパー融資分は、期限を半年間延長し、2023年3月末に終了することとする。この間、毎月1回、3か月物の資金供給を実施する。

2 感染症対応にかかる中小企業等向けの制度融資分は、期限を3か月間延長し、2022年 12月末に終了することとする。この間、毎月1回、3か月物の資金供給を実施する。

(2)金額無制限の共通担保資金供給オペの実施
上記オペの期限到来後も中小企業等の資金繰りを支えるとともに、より幅広い資金繰りニーズに応える観点から、幅広い担保を裏付けとして資金を供給している「共通担保資金供給オペ」について、金額に上限を設けずに実施するこ ととする(9月27日に予定している次回実施分から変更)。

2. 金融市場調節方針、資産買入れ方針については以下のとおりとする

(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール) (全員一致)

1 次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に.0.1%のマイナス金利を適用する。

長期金利: 10 年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。

2 連続指値オペの運用

上記の金融市場調節方針を実現するため、10年物国債金利について 0.25% の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日、実施する。

 

(2)資産買入れ方針(全員一致)
長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。

1 ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、必要に応じて、買入れ を行う。

2 CP等、社債等については、感染症拡大前と同程度のペースで買入れを行い、 買入れ残高を感染症拡大前の水準(CP等:約2兆円、社債等:約3兆円) へと徐々に戻していく。

3 わが国の景気は、資源価格上昇の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感 染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している。海外経済は、総じてみれば緩やかに回復しているが、先進国を中心に減速の動きがみられる。輸出や鉱工 業生産は、供給制約の影響が和らぐもとで、基調として増加している。企業収益は 全体として高水準で推移している。こうしたもとで、設備投資は、一部業種に弱さ がみられるものの、持ち直している。雇用・所得環境は、一部で弱めの動きもみら れるが、全体として緩やかに改善している。個人消費は、感染症の影響を受けつつ も、緩やかに増加している。住宅投資は弱めの動きとなっている。公共投資は横ば い国内の動きとなっている。わが国の金融環境は、企業の資金繰りの一部に厳しさ が残っているものの、全体として緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除 く生鮮食品)の前年比は、エネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により、2% 台後半となっている。また、予想物価上昇率は上昇している。

4 先行きのわが国経済を展望すると、ウクライナ情勢等を受けた資源価格上昇によ る下押し圧力を受けるものの、新型コロナウイルス感染症や供給制約の影響が和らぐもとで、回復していくとみられる。その後は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まるもとで、潜在成長率を上回る成長を続けると考えられる。

消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、本年末にかけて、エネルギーや食料品、 耐久財などの価格上昇により上昇率を高めたあと、これらの押し上げ寄与の減衰に 伴い、プラス幅を縮小していくと予想される。この間、マクロ的な需給ギャップが 改善し、中長期的な予想物価上昇率や賃金上昇率も高まっていくもとで、基調的な 物価上昇圧力は高まっていくと考えられる。

5 リスク要因をみると、引き続き、内外の感染症の動向やその影響、今後のウクライナ情勢の展開、資源価格や海外の経済・物価動向など、わが国経済を巡る不確実 性はきわめて高い。そのもとで、金融・為替市場の動向やそのわが国経済・物価へ の影響を、十分注視する必要がある。

6 日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続 するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。 マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の 実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。

当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融 市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、勝なく追加的な金融緩和措置 を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水 準で推移することを想定している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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