ウクライナ情勢がマーケットの中心、ECB理事会はウクライナの影響をどこまで受けるのか!? 「3月7日週の注目点とイベントスケジュール」

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2022年3月6日

ウクライナ情勢がマーケットの中心、ECB理事会はウクライナの影響をどこまで受けるのか!? 「3月7日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は注目されていたパウエルFRB議長の議会証言で0.25%の利上げを明言したことで、0.5%利上げの可能性は大きく後退しました。

利上げの不透明感が後退したことで株価は一時堅調に推移しましたが、ウクライナ情勢による下落圧力に負けて週末にかけて株価は下落しました。

 

カナダ中銀は市場予想通り0.25%の利上げを発表し、政策金利を0.5%に利上げしています。

 

最もマーケットを動かしたのは、やはりウクライナ情勢でロシアによる侵攻が進むにつれてユーロ売り・ドル買い・円買い・フラン買いが進みました。

ロシアに対して制裁を科したことで天然ガスや原油価格は上昇し、WTI原油価格は115ドルを超えて上昇しています。

 

今週もウクライナ情勢がマーケットの中心となりそうです。

ECB理事会も開催されますが、ウクライナ情勢がどこまで影響するのか注目を集めています。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)ウクライナ情勢

 

ウクライナ情勢によるリスクオフは今週も継続する可能性が高いと注目しています。

地理的に近いユーロとポンドの上値を重くし、特にユーロ安は大きく進むのではないかと考えています。

 

ロシアは先週、ウクライナを完全掌握することを目標として、ロシアは目標達成に向けて順調に進んでいると言っています。

今週もウクライナ掌握のためにロシア軍の侵攻は続くのではないかと注目しています。

対してウクライナはNATOに対してウクライナ上空の飛行禁止区域設定を要求しましたがNATOは拒否、ロシアはNATOによる飛行禁止区域設定は参戦を意味すると牽制しています。

ウクライナ・ロシア・NATOなど、どこまでの行動をするのか、どこまでの制裁を科すのか、新たなヘッドラインが出てこないか注目です。

 

ロシアが侵攻を続け、新たな行動を起こし続けている間はリスクオフが続くのではないかと思っています。

リスクオフはユーロ売り、ドル・円・フラン買いが進めるのではないかと注目しています。

特に注目しているのがユーロフランで、パリティが見えてきています。

スイス中銀がフラン高是正のためにユーロ買いフラン売り介入に動くのではないかと注目しています。

 

 

 

2)ECB理事会

 

注目度:かなり高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:ユーロ安

 

ポイント:インフレ対応の引き締め加速か、景気後退を懸念から引き締め後退か

 

ウクライナ情勢を抜きにしても物価高が進んでおり、年内利上げの可能性が進んでいました。

このことでユーロ買いが進んでいましたが、ウクライナ情勢により状況が一変しています。

ロシアがウクライナに進攻したことで欧米諸国はロシアに対して制裁を科し、天然ガスや原油価格が上昇しています。

このことで欧州の物価は大きく上昇する可能性が高くなっています。

ECBが物価高を抑える為に引き締めを加速させるようであれば、ウクライナ情勢が落ち着けばユーロ買いが再開するのではないかと考えています。

ただ、ECB理事会メンバーからは景気後退を懸念して、引き締めを急ぐべきではないとの発言も出てきており、ウクライナ情勢が逼迫するようであればユーロ売りが加速するのではないかと考えています。

 

今週のECB理事会でどのような景気・インフレ見通しが出てくるのか、物価上昇を意識しているのか、景気後退を意識しているのか、緩和か引き締めか、声明文や記者会見に注目です。

 

 

 

3)経済指標

 

米CPI(消費者物価指数)

先週の雇用統計では平均時給が予想を下回り、人件費の高騰に落ち着きが見え始めたのではないかと思います。

ただ、ウクライナ情勢などから原油価格は上昇し、エネルギーだけでなく穀物や資源まで上昇しています。

今回のCPI(消費者物価指数)にはロシア進攻以降の物価上昇は影響してないと思いますが、それを抜いた物価がどこまで上昇しているのか注目です。

予想を上回り、前月以上の物価上昇を見せるようであれば、FRBの利上げ加速が進むのではないかと注目しています。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数

米国では物価上昇が加速しています。

先月までの数字では米国の消費は堅調ですが、物価上昇が続くようであれば消費意欲が低下してしまいます。

物価上昇による消費意欲の低下が見えてくるようであれば、スタグフレーションの可能性も出てくるのでミシガン大学消費者信頼感指数の結果に注目しておきたいと思います。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダ中銀は市場予想通りの0.25%の利上げを実施しました。

今週の雇用統計で堅調な結果が出てくるようであれば、追加利上げの可能性が高まりカナダドルは底堅く推移するのではないかと注目しています。

 

 

 

豪Westpac消費者信頼感指数

ウクライナ情勢による地政学リスクから地理的に遠い豪州はリスクオフの影響を受けにくく、豪ドルは堅調に推移しています。

また、ロシアへの制裁で原油や天然ガス、穀物などの代替先として豪州産の需要が高まるのではないかと注目を集めています。

このような状況で、Westpac消費者信頼感指数の数字が良い結果となれば、豪ドル買いのキッカケとなるのではないかと注目しています。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

3月7日(月曜日)

 

 

3月8日(火曜日)

 

07:30 AUD ブロックRBA総裁補佐発言

19:00 EUR ユーロ圏四半期GDP(確定値)

22:30 USD 米貿易収支

22:30 CAD カナダ貿易収支

 

 

3月9日(水曜日)

 

03:00 USD 米3年債入札

05:15 AUD ロウRBA総裁発言

08:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数

08:50 JPY 日本10~12月期GDP(改定値)

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

 

 

3月10日(木曜日)

 

EU首脳会議

 

00:30 USD 原油在庫量

03:00 USD 米10年債入札

21:45 EUR ECB理事会・政策金利・声明文・スタッフ予想発表

22:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見

22:30 USD 米CPI(消費者物価指数)・失業保険申請件数

 

 

3月11日(金曜日)

 

EU首脳会議

 

03:00 USD 米30年債入札

16:00 GBP 英GDP

16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)

17:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)

22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

 

 

3月12日(土曜日)

 

00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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