ジャクソンホール・シンポジウムあけて米重要指標に注目の1週間! 「8月28日の注目点とイベントスケジュール」

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2023年8月28日

ジャクソンホール・シンポジウムあけて米重要指標に注目の1週間! 「8月28日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は注目のジャクソンホール・シンポジウムが開催され、パウエルFRB議長は追加利上げの可能性に言及し、来年の利下げには消極的な姿勢を示しました。

ただ、追加の利上げなどについてはデータ次第という今までの発言もしており、次の利上げタイミングなどは経済指標次第になってくるのではないかと思われます。

 

今週は月末・月初の州ということで米国重要指標が続きます。

特に労働市場に関する経済指標について注目しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

JOLTS求人件数

米国では人件費の高騰が物価高の要因となっています。

そのため、雇用市場にゆるみが出てきているのか、ADP雇用統計、NFP雇用統計と発表を控えて、先行指標としてJOLTS求人件数にも注目が集まっています。

 

 

 

豪CPI(消費者物価指数)

先日のRBA理事会議事要旨で「これまでの大幅な引き締めが意図したとおりに機能している兆候がある」と公表されたように、豪州のCPI(消費者物価指数)は昨年末に前年比で8.4%まで上昇したが、年明けには7%台、そして5月には5.6%、6月は5.4%まで低下しています。

このままインフレが低下基調にあれば来週のRBA理事会で据え置きが選択される可能性が高くなるのではないかと注目しています。

 

 

 

ドイツHICP(消費者物価指数)

先週発表された8月独Ifo企業景況感指数が前月から予想以上に鈍化、製造業・サービス業・総合PMI(速報値)も市場予想を下回りさえない結果となっていることから景気後退が懸念され、利上げ終了観測が出始めています。

ユーロ圏の最大経済国ドイツの物価が予想よりも低下していた場合は利上げ終了観測が加速するのではないかとドイツHICP(消費者物価指数)の結果に注目です。

 

 

 

ADP雇用統計

米国のインフレ要因の1つに人手不足があるため、雇用統計に注目が集まっています。

週末のNFP雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果に注目です。

どの程度市場予想を上回る雇用者数が出てくるのか、それとも予想を下回る結果になるのか注目です。

 

 

 

米GDP(改定値)

米国はハイペースで利上げを進めてきましたが経済は底堅くドル買いが進んでいます。

GDP(改定値)が上方修正されれば強い経済が確認され、さらにドルが強くなるのではないかと注目しています。

ただ、今回は改定値なので、市場予想と結果に乖離が出にくいかもしれません。

 

 

 

中国製造業・非製造業PMI

中国の不動産大手「碧桂園」のデフォルトリスクや昨年大きな話題となった中国不動産開発大手「中国恒大集団(エバーグランデ)」がNYで連邦破産法15条の適用を申請したとなどから中国経済の後退が注目されています。

経済の先行指標として製造業・非製造業PMIに注目です。

 

 

 

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

先週発表のユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)が市場予想を下回り、欧州の景気後退が懸念されています。

HICP(消費者物価指数)が市場予想を上回り高止まりした場合は、物価高と景気後退のスタグフレーションの可能性が高まります。

前日発表のドイツと併せて注目です。

 

 

 

PCEデフレーター

PCEデフレーターはFRBが政策判断に重要視している物価指標です。

今回発表される米7月のPCE総合価格指数は前年比3.3%と予想されており、6月の3.0%からの伸び率の上昇が見込まれています。

PCE総合価格指数は昨年6月の6.8%をピークに低下傾向にありましたが、原油価格の上昇などにより下げ止まりつつあります。

このまま物価高が高止まりするようであれば、年内追加利上げの可能性が高まりドル買いが進むのではないかと思います。

 

 

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。

雇用者数と失業率よりも平均賃金に注目し、その上で失業率が悪化しているのかに注目したいと思います。

平均時給や失業率が悪化していた場合は利上げの終了観測、来年の早い時期に利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

金利と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

カナダGDP

カナダは追加利上げに注目が集まっていて、カナダの経済状況に注目が集まっています。

GDPが強い結果であれば追加利上げの可能性が高まり、カナダドルが強くなるのではないかと思います。

 

 

 

ISM製造業景況指数

ISM製造業景況指数は製造業の企業に対して今後の景気について質問し結果を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

FRBが物価抑制のためハイペースの利上げを進めてきました。

その事で製造業には景気後退の懸念が高まっています。

FRBは利上げ終了の可能性も出てきており、米国経済がソフトランディングできるのかに注目が集まっています。

ハイペースの利上げの影響が最も出やすい製造業がどこまで景気見通しが悪化しているのか注目しています。

 

 

 

2)金融政策

 

ECB理事会議事要旨

ECBは利上げ終了が注目されています。

ECB理事からは少しづつハト派の発言も出てきています。

前回のECB理事会で据え置きを支持した理事がどのくらいいたのか、今後の利上げ見通しについてどのように議論されたのか内容に注目です。

 

 

 

3)要人発言

 

先週、ジャクソンホール・シンポジウムを終えて、欧米の参加者も戻ってくる中で要人発言に注目したいと思います。

米国やカナダは追加利上げの可能性、また来年の利下げの可能性について発言に注目しています。

英欧や豪州などは物価高が続く中で景気後退が懸念されており、追加利上げをするのか、利上げ終了はいつなのかに注目しています。

また、日本に関しては円安が進んでおり、円安けん制発言や介入発言が出てくるのではないかと注目しています。

口先介入に関しては、発言のレベル感にも注目しておきたいと思います。

以下、去年の口先介入時のものです。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

8月28日(月曜日)

 

英国休場(サマーバンクホリデー)

 

10:30 AUD 豪小売売上高

21:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

 

 

8月29日(火曜日)

 

00:30 USD 米2年債入札

02:00 USD 米5年債入札

15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数

16:40 AUD ブロックRBA総裁補佐発言

23:00 USD JOLTS求人件数・消費者信頼感指数

 

 

8月30日(水曜日)

 

02:00 USD 米7年債入札

10:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)、建築許可件数

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

21:15 USD ADP雇用統計

21:30 USD 米GDP(改定値)

23:00 USD 米中古住宅販売保留

23:30 USD 原油在庫量

 

 

8月31日(木曜日)

 

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)

16:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言

16:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

16:15 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

20:30 EUR ECB理事会議事要旨(7月27日分)

20:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

21:30 USD PCEデフレーター、失業保険申請件数

22:00 USD コリンズ・ボストン連銀総裁発言

 

 

9月1日(金曜日)

 

01:00 EUR デギントスECB副総裁発言

10:45 CNY 財新製造業PMI

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

21:30 CAD カナダGDP

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

22:45 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

9月2日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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