2022年8月29日
ジャクソンホール・シンポジウムを消化する展開! 「8月29日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週金曜日に、ジャクソンホール・シンポジウムでのパウエルFRB議長の講演からダウ平均は1000ドル超の下落となっています。
時間的に東京市場はクローズ後、欧州市場クローズ直前の発言だったことから東京勢や欧州勢などは発言内容を完全に消化しきれていないと思います。
本日はパウエルFRB議長の講演を消化する動きと、月末の実需要因が入り混じる動きとなるのではないかと思っています。
目次
◎本日の注目点
1)要人発言
FRB要人発言
本日は滅多に出てこないブレイナードFRB副議長の発言が予定されているため注目です。
先月のCPI(消費者物価指数)の結果が予想を下回ったことで、一時は9月のFOMC利上げ幅予想が0.5%に傾いていましたが、その後のFRB要人のタカ派発言や先週のジャクソンホール・シンポジウムでのパウエルFRB議長の発言などから、週末時点で0.75%利上げが61%の確立で優勢(CME FedWatch参照)となっています。
今週は雇用統計やISM製造業景況指数、その他米指標の結果などを受けて要人からどのような発言が出てくるのか注目です。
FRBはサプライズを嫌うのでFOMCを前に織り込みを進ませると思います。
9月10日からブラックアウト期間に突入するので、それまでに0.5%利上げなのか、それとも0.75%利上げなのか、どちらかの予想が9割を超えるように発言が進んでいくのではないかと思っています。
0.75%利上げを織り込ませるようであればドル買いが進み、米株は下落するのではないかと注目しています。
ECB要人発言
本日は政策判断の重要人物であるレーンECB専務理事兼チーフエコノミストの発言が予定されており注目しておきたいと思います。
欧州ではエネルギー価格の上昇などから物価高が注目されており利上げを進めるのではないかと注目されていました。
そんな中、先週金曜日に次回ECB理事会で0.75%利上げを発表するのではないかとの観測が高まりユーロ買いが進みました。
レーンECB専務理事兼チーフエコノミストの発言がタカ派なのかハト派なのか注目です。
2)リスク要因
月末リスク
今週は月末が近いので、リバランスなど実需フローなどで大きな動きが出てくる可能性があるので要注意です。
また、夏休みをとっていた欧米の参加者が戻ってくるので、トレンドが変わる可能性も高いので注意しておきたいと思います。
中露リスク
中国とロシアにハ多数のリスクがあります。
中国は台湾を巡り、欧米と対立しており報復行動がリスクになっています。
カナダ議会は台湾訪問を計画するなど、中国の新たな報復行動が出てくる可能性があるので注意しておきたいと思います。
また、中国はコロナ感染拡大、電力不足などから景気後退が懸念されています。
中国景気の後退はオセアニアはじめ世界的に影響が出る可能性があるので要注意です。
ロシアに関しては、欧州に対するガス供給、ウクライナに対する侵攻、ウクライナのザポリージャ原発を巡る砲撃などのリスクがあります。
欧州に対するガス供給はユーロへ大きく影響するので注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
8月29日(月曜日)
英国休場(サマーバンクホリデー)
10:30 AUD 豪小売売上高
22:00 EUR レーンECB専務理事兼チーフエコノミスト発言
8月30日(火曜日)
03:15 USD ブレイナードFRB副議長発言