トランプ大統領の言動と日銀対からげ観測に注目! 「3月10日週の注目点とイベントスケジュール」

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2025年3月10日

トランプ大統領の言動と日銀対からげ観測に注目! 「3月10日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週の雇用統計はやや弱い結果となったことでドル売りが進みました。

ただ、マーケットの中心はトランプ大統領で、トランプ大統領の関税に関する発言でマーケットが振り回される展開が続いています。

 

クロス円に関しては日銀の早期追加利上げ観測から円買いが進んでいます。

 

今週もトランプ大統領の言動と日銀の追加利上げ観測がマーケットの中心となるのではないかと予想しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)リスク要因

 

トランプリスク

マーケットはトランプ大統領の言動に振り回されている状況で、今週もトランプ大統領の言動で動く可能性が高いと考えています。

まずはカナダ・メキシコ・中国に対する関税問題です。

トランプ大統領はメキシコやカナダに対する関税を4月2日に延期すると言ったかと思えば、3月4日に関税を発動すると変更、実際に3月4日に関税を発動するとメキシコに対して一部免除を発表するなど、関税をめぐる発言でリスクオフが進んだり後退したりしています。

関税の一部免除は4月までとしていますが、それまでに新たな調整が行われる可能性もあります。

また、カナダ・メキシコ・中国ともに、米国の関税に対して断固たる対応をとるとして報復関税を発動しています。

このまま貿易戦争が進むのか、また欧州などほかの国に対しての関税がどのように進んでいくのか注意しておきたいと思います。

次にウクライナ問題です。

ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談は喧嘩別れとなりましたが、その後関係は修復?されてきたのか、再度ウクライナの鉱物資源取引で合意するのではないかとの報道があります。

このまま米国とウクライナの関係が修復されていくのか、それとも再度もめるのかに注意しておきたいと思います。

 

 

 

円買い・日銀利上げ観測

先週、春闘の賃上げ要求額が32年ぶりに6%を超えたと報じられると、賃金の上昇から日銀が早期利上げするのではとの観測につながり円買いが進みました。

また、トランプ大統領が日本や中国に対して通貨安政策をやめるように発言、通貨安政策に対して対応すると発言したことも円買いが進んだ要因と考えています。

今週は春闘の回答が公表されるため、春闘の結果を受けて日銀の早期利上げ観測が進み円買いが加速する可能性があります。

どこまで円買いが進むのか、注意しておきたいと思います。

 

 

 

2)金融政策

 

カナダ中銀

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み

バイアス:カナダドルの上値重い

ポイント:追加利下げのペースと関税の影響

 

カナダ中銀は6会合連続で利下げを進めてきており、今回も追加利下げを実施して7会合連続の利下げを決定すると予想されています。

ポイントは年内2回もしくは3回の追加利下げが予想されており、カナダ中銀が年内利下げ回数やペースをどのように考えているのかに注目です。

仮に利下げ終了が近いような内容が出てきた場合はカナダドル買いが進むのではないかと思います。

また、トランプ大統領による関税がカナダ経済にどのような影響を与えるのか、カナダが米国に対して発動した報復関税がカナダのインフレにどのように影響するのか、関税が金融政策に影響するのか、カナダ中銀がどのように考えているのかに注目したいと思います。

 

 

 

3)経済指標

 

米JOLTS求人件数

米国経済を確認するため、雇用状況に注目が集まっています。

本来はNFP雇用統計の前に発表されるため、雇用指標発表ラッシュの戦法として注目されていますが、今回は雇用統計が先に発表されているため普段よりは注目度が低下していると思われます。

先週の雇用統計の結果が弱かったことから、今回のJOLTS求人件数も市場予想を下回る可能性があるのではないかと考えています。

そのため、予想を大きく上回る結果が出てきたときは大きな値動きにつながるのではないかと注目しています。

 

 

 

米CPI(消費者物価指数)

FRBはインフレ対策に重きを置いています。

米国で注目度が高いCPI(消費者物価指数)の結果が弱い結果となれば追加利下げの可能性が高まるのではないかと思います。

FRBの追加利下げの可能性は5月FOMCで2割予想から5割予想まで上昇してきており、CPI(消費者物価指数)の結果が弱ければ追加利下げの可能性が高まるのではないかと思います。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)、失業保険申請件数

PPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。

PPI(生産者物価指数)が上昇を始めると、遅れてCPI(消費者物価指数)が上昇し、逆も同様です。

そのため、PPI(生産者物価指数)も市場予想よりも弱い結果が出てくると追加利下げの可能性が高まるのではないかと思います。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

米国の経済は後退が懸念されており、今後の経済景況感を計るミシガン大学消費者信頼感指数に注目されています。

今回は速報値で予想と結果が乖離する可能性が高く、大きく乖離した場合は値動きにつながる可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

3月10日(月曜日)

 

22:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

 

 

3月11日(火曜日)

 

08:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数

23:00 USD 米JOLTS求人件数

 

 

3月12日(水曜日)

 

春闘、集中回答日

 

02:00 USD 米3年債入札

17:45 EUR ラガルドECB総裁発言

18:15 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

21:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

22:45 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

22:45 CAD カナダ中銀政策金利・声明文発表

23:30 USD 原油在庫量

 

 

3月13日(木曜日)

 

02:00 USD 米10年債入札

03:00 USD 米月次財政収支

18:15 EUR デギントスECB副総裁発言

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)、失業保険申請件数

 

 

3月14日(金曜日)

 

春闘、第1回回答集計結果(連合)

 

02:00 USD 米30年債入札

22:15 EUR チポローネECB専務理事発言

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

 

 

3月15日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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