トランプ関税の影響と貿易戦争に注目の1週間! 「4月7日週の注目点とイベントスケジュール」

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2025年4月7日

トランプ関税の影響と貿易戦争に注目の1週間! 「4月7日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週末の雇用統計では非農業部門雇用者数変化が予想を上回る22.8万人増となったが、失業率は4.2%と予想より悪化し、平均時給は前月比で予想通りの+0.3%となり、前年比では+3.8%と予想以上に前月から伸びが鈍化、強弱入り混じる結果に一時ドル買いで反応しましたが、その後は相互関税の影響に注目が集まりドル買いの動きは限定的でした。

 

トランプ関税の影響で株式市場は日経平均株価は昨年8月5日以来、約8カ月ぶりの安値を更新し、ダウ平均株価指数は昨年5月30日以来の安値となり、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅に続落し、昨年4月22日以来約1年ぶりの安値を記録しています。

 

NY市場引けにかけてショートカバーやパウエルFRB議長が利下げを急がない姿勢を改めて示したことでドル買いが進みドル円は147円付近まで上昇しています。

 

ただ、マーケットの一部では週末にポジティブなヘッドラインを期待していたようですが、特にヘッドラインはなくドル安の流れは変わらず、週明けの為替市場は窓開けドル安でスタートしています。

株式市場も大幅安でスタートしています。

 

今週も各国の対応と併せてトランプ関税の影響を織り込む展開、リスクオフがどこまで進むのかに注目です。

目次 [隠す]

◎今週の注目点

 

1)リスク要因

 

先週2日に発表されたトランプ関税は、米国への輸出品に対して10%の関税、貿易黒字の国に対してはさらに高い関税が設定され、日本は24%の関税が設定され、中国は既存の20%に加えて34%の関税(合計54%)、EU20%、ベトナム46%、台湾32%の関税が課せられました。

相互関税を受けて各国、米国との貿易交渉や報復関税など対抗処置に動いています。

貿易戦争を懸念してマーケットはリスクオフが進み、株式市場は連日下落しています。

まだまだ、トランプ関税や貿易戦争に対して不透明感があり、すべてを織り込んでおらず、荒れた相場が予想されます。

各国の対応とトランプ大統領の動向、各国株式市場に注意しておきたいと思います。

 

 

 

2)経済指標

 

米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数

FRBはインフレを気にしており、米国の物価指標であるCPI(消費者物価指数)に注目です。

市場予想や前回値よりも高い数字が出てきた場合は、利下げ期待の後退につながるのではないかと思います。

また、失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されており、中でも継続申請が悪化していると失業率の悪化につながるのではないかと注目しています。

 

 

 

英GDP

英国は景気後退が懸念されています。

トランプ関税でさらに景気後退が懸念される中で、現在の景気がどのような結果が出てくるのかGDPに注目です。

予想よりも悪化していた場合は5月利下げ期待が高まり、今後の景気悪化懸念と併せてポンド売りが進むのではないかと思います。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)

PPI(生産者物価指数)の結果が上昇すると数か月後にCPI(消費者物価指数)が上昇、逆にPPI(生産者物価指数)が低下すると数か月後にCPI(消費者物価指数)が低下するといった具合に、PPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。

物価の高止まりが懸念される米国ではPPI(生産者物価指数)順調に低下していくのか注目です。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

トランプ関税・相互関税の影響でマーケットが混乱しています。

今後の景気をどのように見通しているのか、ミシガン大学消費者信頼感指数に注目です。

特に今回は速報値で、トランプ関税の影響を確認するために注目しておきたいと思います。

また、トランプ関税の影響インフラが進むのか、期待インフレ率にも注目しておきたいと思います。

 

 

 

3)金融政策

 

RBNZ理事会

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを8~9割織り込み済み

バイアス:NZドルの上値重い

ポイント:利下げの有無と今後の見通し

 

2月の理事会でオアRBNZ総裁は4月と5月の理事会で追加利下げを示唆していましたが、オアRBNZ総裁が任期満了を前に辞任してしまいました。

臨時の総裁を立てる予定でしたがまだ決まらず、今回の理事会はホークスビーRBNZ副総裁が代行しての理事会となります。

オアRBNZ総裁の下で副総裁を務めていたことから2月に示唆された追加利下げを進めるのではないかと思われますが、様子見で据え置きを選択する可能性もゼロではなく注意しておきたいと思います。

また、今後の総裁が誰になるのかを含めて、今後の理事会・政策の見通しについて声明文などに注目しておきたいと思います。

 

 

 

FOMC議事要旨(3月19日)

FOMC議事要旨ではトランプ関税で景気後退やインフレ加速が懸念される中で、景気見通しとインフレ見通しについて確認したいと思います。

大きなサプライズはないと思いますが、インフレ懸念を警戒しタカ派な内容となれば利下げ期待は後退するのではないかと思います。

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

4月6日(日曜日)

 

オーストラリア・ニュージーランドがサマータイム終了(標準時に移行)

 

 

4月7日(月曜日)

 

18:45 EUR チポローネECB専務理事発言

21:40 USD クーグラーFRB理事発言

 

 

4月8日(火曜日)

 

09:30 AUD 豪Westpac消費者信頼感指数

22:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

23:00 CAD カナダIveyPMI

 

 

4月9日(水曜日)

 

02:00 USD 米3年債入札

11:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表

15:15 JPY 植田日銀総裁発言

16:35 EUR クノット・オランダ中銀総裁発言

21:30 EUR チポローネECB専務理事発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

4月10日(木曜日)

 

00:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

02:00 USD 米10年債入札

03:00 USD FOMC議事要旨(3月19日)

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数

22:00 GBP ブリーデンBOE副総裁発言

22:30 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言

 

 

4月11日(金曜日)

 

01:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

01:30 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

02:00 USD 米30年債入札

15:00 GBP 英GDP

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)

23:00 USD ムサレム・セントルイス連銀総裁発言

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

 

 

4月12日(土曜日)

 

00:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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