2022年9月14日
ドル円は145円にチャレンジするのか!? 「9月14日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は8月米CPI(消費者物価指数)が予想を上回る結果となったことで、ドル買いが進みドル円は上昇しました。
CPI(消費者物価指数)の発表直前には思惑売りからドル円は142円を割り込むところまでいっていましたが、CPI(消費者物価指数)の結果を受けてドル円は144.60円まで約2円60銭の上昇となっています。
その後ジリジリと上昇を続け、早朝には一時144.95円まで上値を伸ばしています。
9月FOMCの利上げ確率は0.5%利上げが0%、0.75%利上げが68%、1.00%利上げが32%と、1.00%利上げ確率まで出てきています。
本日はドル買いがどこまで進むのか、英国でも物価指標が発表されるので、ポンドがどのような動きをするのか注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
英CPI(消費者物価指数)
英中銀は物価高を抑える為に大幅利上げを進めるのではないかと注目されています。
今回のCPI(消費者物価指数)が予想以上の結果となると英中銀は引き締め加速させるのではないかと思われます。
昨日の雇用統計では、平均賃金市場予想を上回る結果となっており、人件費高騰による物価上昇から予想を上振れる可能性に警戒しています。
NZ四半期GDP
RBNZはハイペースで引き締めを進めており、景気後退が懸念されます。
利上げによるNZの景気がどこまで鈍化しているのか注目です。
予想以上に底堅い結果となった場合はRBNZの引き締めの支えとなるのではないかと注目しています。
2)ドル高
昨日の8月米CPI(消費者物価指数)の結果が予想以上だったことから米金利は上昇しドル買いが進んでいます。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物
本日の動きで利上げ確率がどのように変化するのか、またドル買いが進むのかに注目です。
3)リスク要因
円安
先週、円安が進みドル円は一時145円手前まで上昇しました。
その後、一時142円を割り込むところまで下落しましたが、昨日の8月米CPI(消費者物価指数)の結果が上振れたことでドル買いが再開し、ドル円は145円を再度うかがう展開となっています。
円安が進むことで日銀総裁や政府からは円安けん制発言が出てきています。
主要国の中で日本だけが緩和政策を続けているので円安圧力は継続すると思います。
円安が進みドル円高値を更新するのか、円安が加速した場合は日銀による単独介入があるのか注意しておきたいと思います。
単独介入はかなりハードルが高く難しい、米国はドル高を好感しているので協調介入はないと思っています。
ロシアリスク
ロシア産の原油や天然ガス価格の上限設定に対しての報復として、欧州への天然ガス供給パイプライン「ノルドストリーム1」を停止させています。
タービンがあればすぐにでも再開させると言っていますが、報復なので長期に亘り停止させる可能性があります。
長期に亘り停止となった場合は欧州のエネルギー問題に繋がり、欧州経済に大きな影響するのではないかと思います。
中国リスク
中国はコロナと台湾の2つのリスクを抱えています。
ゼロコロナ政策によるロックダウンが中国経済の後退懸念に繋がっています。
ロックダウンの拡大や延期となれば、さらに景気後退させる懸念に繋がります。
中国経済は欧州やオセアニア影響するので要注意です。
また、米国議員が続々と台湾訪問し、カナダでも台湾訪問の話が出ており、台湾を巡る中国リスクが高まっています。
軍事行動に出てきた場合、不測の事態に繋がらないとも言い切れません。
台湾を巡る中国の動きにも要注意です。
英国政治リスク
英国ではエリザベス女王が亡くなり、王位継承や葬儀でバタバタしています。
首相もトラス英首相に代わったばかりで不透明な状況となっています。
トラス英首相はインフレ対策で減税などを進めると発言しており、現状で減税などを行うとインフレが加速する可能性があります。
また、英中銀の責務の変更などについても発言しています。
トラス英首相がどのような政策をとるのか、政策次第ではポンドが大きく動く可能性があるので注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
9月14日(水曜日)
15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
23:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
9月15日(木曜日)
07:45 NZD NZ四半期GDP
08:50 JPY 日本貿易収支
10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率