2021年6月10日
今週のヤマ場! ECB理事会、米CPI(消費者物価指数)発表 「6月10日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日はカナダ政策金利発表で少し動くと思いましたが、予想通り据え置きだったことや、次の引き締めに対するヒントが出てこなかったことからカナダドルの動きは限定的でした。
予想外に動いたのはポンドでしたが、買い要因と売り要因が両方出てきたことでポンドは往って来いとなりました。
ホールデンBOE主席エコノミストが引き締めに対して発言したことでポンドは上昇、離脱関連で北アイルランド国境問題が再燃していることでポンドは下落しました。
ただ、ホールデンBOE主席エコノミストは任期満了が近づいていることから引き締めに対する発言の影響は限定的。
逆に北アイルランド国境問題は解決できていないので、この先もリスクとなる可能性が高いのでこれからも要注意です。
本日は今週のヤマ場である、米CPI(消費者物価指数)とECB理事会の2つが予定されています。
本日こそ、値動きが出てくれるのではないかと期待しています。
目次
◎本日の注目点
1)ECB理事会
注目度:高い
織込み度:現状維持を8割織込み、2割引き締めのヒントが出るのではないかと期待
バイアス:特になし
予想:政策金利や通常の緩和策は現状維持
PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)は購入ペースを抑える(総額は維持するためのスピード調整)
スタッフ予想(経済見通し)は上方修正
本日のECB理事会はスタッフ予想が同時発表される重要な理事会です。
スタッフ予想は年8回あるECB理事会のうち、3・6・9・12月の年4回発表される経済見通しです。
金融政策の変更は経済見通しが発表されるときに多く発表されることから重要視されています。
今回はPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の縮小が発表されるのかが注目されています。
カナダやNZ、英国が引き締めに動いていることから欧州も引締めに動き、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の縮小に動くのではないかと期待が高まっています。
また、今後の引締めに関するヒントが出てこないか、声明文や記者会見の内容に注目しておきたいと思います
2)米CPI(消費者物価指数)
先週の雇用統計で予想を下回る結果が出てきたことで金利は低下、ドル安が進みドル円は110円台を維持できませんでした。
先月の雇用統計でも予想を下回る結果が出てきたことでドル安になりましたが、次の週のCPI(消費者物価指数)が予想を上回る結果が出てきたことで下げ幅を縮小しています。
本日のCPI(消費者物価指数)は、先月以上の数字が出てくると予想されています。
その予想を上回る結果が出てくると、先月のように先週の下落を戻し再度110円台に戻す可能性があります。
逆に予想を下回ればもう一段階のドル安が進み、108円台突入の可能性もあるのではないかと思います。
CPI(消費者物価指数)の結果と、結果を受けて引き締め期待が進むのか米金利と併せて注目です。
3)米金利
昨日、米金利は低下し1.47%まで低下しました。
FRBによる引き締め期待の後退によるものと、本日発表のCPI(消費者物価指数)を控えての調整ではないかと言われています。
このことから、本日のCPI(消費者物価指数)発表で米金利は大きく動くのではないかと予想されます。
米金利の動きは株価や米ドルを動かす可能性が高いので要注目です!
◎本日のイベントスケジュール
6月10日(木曜日)
15:00 NOK ノルウェーCPI(消費者物価指数)
16:00 TRY トルコ失業率
16:30 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)
20:45 EUR ECB理事会・政策金利・声明文・スタッフ予想発表
21:05 GBP ホールデンBOE主席エコノミスト発言
21:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)・新規失業保険申請件数
6月11日(金曜日)
02:00 USD 米30年債入札
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