債務上限問題や銀行信用不安などリスク要因に注目! 「5月15日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年5月14日

債務上限問題や銀行信用不安などリスク要因に注目! 「5月15日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は米債務上限問題と銀行の信用不安によるリスクオフが意識される展開となりました。

債務上限に関しての協議は平行線のまま、協議日程の延期なぢ不安の残る展開となっています。

銀行信用不安についても、資金流出などのヘッドラインからリスクオフが進む場面がありました。

 

また、注目されていた英中銀は市場予想通り0.25%の利上げを実施しました。

ただ、同時発表されたインフレーションレポートでは今後年末にかけてインフレ低下が予想され、来年以降もインフレ低下が予想されたことで追加引き締め期待は後退しポンド売りが進んでいます。

 

今週は豪州やカナダの経済指標や米国の債務上限問題などリスク要因に注目したいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

ニューヨーク連銀製造業景況指数

景況指数は景気の先行指標として注目されています。

FRBはハイペース利上げを実施してきて5月FOMCの利上げで一旦利上げ停止と予想されています。

FOMCメンバーの発言からは年内利下げについて否定していますが、金利からマーケットを読み解くと年内利下げを織り込んでいます。

FRBとマーケットの乖離がどちらに寄っていくのかは今後の物価と景気次第ではないかと思います。

今後の景況感が悪化するようであれば利下げに向かっていくのではないかと注目しています。

 

 

 

英雇用統計・失業率・平均賃金

英国は人手不足による人件費の高騰も物価高の大きな要因となっています。

また、英国は欧米英の中で最も物価高が高止まりしており、英国の物価には注目が集まっています。

人手不足が続き、賃金コストである平均賃金が高止まりしているようであれば、物価も高止まりし追加利上げに繋がるのではないかと思います。

 

 

 

カナダCPI(消費者物価指数)

カナダは順調にインフレが鈍化してきており、次回金融政策決定会合でも据え置きが予想されています。

マーケットの注目は年内の利下げの可能性に集まっています。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を大きく下回るようであれば、年内利下げを意識しカナダドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

豪四半期賃金指数

四半期賃金指数はRBAが政策判断の材料にしている指標の1つです。

豪州の賃金指数は右肩上がりで上昇しており、賃金コスト上昇による物価上昇にも懸念されています。

市場予想を上回る結果が出てくると6月RBA理事会の追加利上げ期待にも繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

豪雇用統計・失業率・労働参加率

豪州の雇用状況に注目です。

雇用状況が悪化してくれば景気悪化、賃金コスト低下に繋がり物価は低下してくるのではないかと思います。

そのためには労働参加率が上昇して、その上で失業率に注目したいと思います。

 

 

 

カナダ小売売上高

カナダの経済を確認するために小売売上高に注目。

カナダ中銀は利上げを停止しており、年内利下げに注目が集まっています。

景気後退が進むようであれば年内利下げの可能性が高まり、カナダドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

2)リスク要因

 

最大のリスク要因は債務上限問題です。

イエレン財務長官は6月1日にも財政資金が枯渇し、一部支払いを履行できなくなる可能性(デフォルトの可能性)に言及しており、リスク要因として注目されています。

6月まで期間も残り少なくなり、協議の日程も少なくなってきています。

このまま債務上限引き上げに関する法案が可決されなければデフォルトリスクが高くなりリスクオフが進むので、協議が開催されるのか、協議が進展するのかに注目です。

 

その他にも銀行信用不安にも注目です。

銀行の資産流出などのヘッドラインが出てくると銀行株を中心に株価下落し、リスクオフが進みます。

銀行信用不安についてのヘッドラインにも注意しておきたいと思います。

 

 

 

3)金融政策

 

RBA理事会議事要旨

5月RBA理事会では据え置き予想に対して、サプライズの0.25%利上げを実施しました.

声明文でも「インフレ率は依然として高すぎる」「金融政策の一層の引き締めが必要になるかもしれない」などと言及するなど、追加利上げの可能性を否定しませんでした。

議事要旨の内容からインフレ見通しや今後の利上げについて、どのような内容になっているのか注目です。

その内容と、雇用統計の結果や賃金指数の結果から6月の追加利上げの可能性を探りたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

5月14日(日曜日)

 

トルコ大統領選・議会選挙

 

 

5月15日(月曜日)

 

ユーロ圏財務相会合

 

21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景況指数

21:45 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

22:15 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

 

 

5月16日(火曜日)

 

01:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

01:30 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

10:30 AUD RBA理事会議事要旨(5月分)

15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金

18:00 EUR ユーロ圏・ドイツZEW景況感指数

21:15 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

21:30 USD 米小売売上高

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

21:55 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁

23:00 EUR ラガルドECB総裁発言

 

 

5月17日(水曜日)

 

01:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

08:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁、クールズビー・シカゴ連銀総裁発言

08:50 JPY 日本GDP(速報値)

10:30 AUD 豪四半期賃金指数

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

18:30 EUR パネッタECB専務理事発言

18:50 GBP ベイリーBOE総裁発言

21:30 USD 米建築許可件数

23:30 USD 原油在庫量

 

 

5月18日(木曜日)

 

02:00 USD 米20年債入札

10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

15:30 EUR デギントスECB副総裁発言

16:45 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

18:00 EUR ラガルドECB総裁発言

21:30 USD フィラデルフィア連銀製造業景況指数・失業保険申請件数

23:00 USD 中古住宅販売戸数

23:00 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言

 

 

5月19日(金曜日)

 

00:00 CAD マックレムBOC総裁発言

04:00 MXN メキシコ金融政策決定会合

07:45 NZD NZ貿易収支

08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)

21:30 CAD カナダ小売売上高

21:45 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

22:00 USD ボウマンFRB理事発言

22:55 EUR シュナーベルECB専務理事発言

 

 

5月20日(土曜日)

 

00:00 USD パウエルFRB議長発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

04:00 EUR ラガルドECB総裁発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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