2024年7月12日
円買い介入に注目! 「7月12日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日、注目されていた米CPI(消費者物価指数)は市場予想を下回ったことで米金利は低下しドル売りが進み、ドル円は約1円の急落となりました。
その後、CPI(消費者物価指数)発表の値動きが落ち着いたころに再度ドル円が急落、実弾介入のような動きでドル円は約4円の急落となりました。
また、今朝8時半ごろから再度介入のような動きとなり、ドル円は約1円の下落しすぐに元の水準まで戻り、再度約1円の下落するというボラティリティの高い値動きとなっています。
本日も円買い介入の動きに注目が集まるのではないかと思っています。
指標では米PPI(生産者物価指数)やミシガン大学消費者信頼感指数の速報値に注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米PPI(生産者物価指数)
PPI(生産者物価指数)は、企業などか製品や商品を製造するための仕入れ価格を指数化したようなものです。
仕入れ価格が上昇すると仕入れコストの増加分を製品・商品価格に転嫁します。
このことからPPI(生産者物価指数)の上昇はいづれCPI(消費者物価指数)の上昇に繋がる可能性があることから、CPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。
FRBが物価に注目しているため、CPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されているPPI(生産者物価指数)にも注目しておきたいと思います。
ミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率
米国の経済が少しづつ悪化してきているような経済指標が出てきています。
米国の今後の景況感がどうなっているのか、ミシガン大学消費者信頼感指数の結果に注目です。
今回は速報値なので、市場予想と結果が大きく乖離する可能性があり、市場予想を大きく下回る結果となると景気悪化が懸念され利下げ期待に繋がるのではないかと思います。
2)要人発言
パウエルFRB議長は議会証言で年内インフレ低下の可能性に言及し、FRBはインフレだけ懸念しているわけではなく雇用市場・景気後退にも注視していると発言しています。
インフレからデュアルマンデートに重きを置き、年内2回の利下げの可能性を示唆しました。
今後、他のFOMCメンバーから年内2回の利下げについてどのような発言が出てくるのか、9月利下げスタートについて発言が出てくるのか注目です。
ECBは先日利下げを決定し、のこり年2回の利下げ予想が多いのではないかと思っています。
2回以上の利下げ観測が出てくるようであればユーロ売りが進むのではないかと思います。
また、フランス下院議会選挙では予想外の左派政党が第1党となり政治不安が懸念されています。
政治不安が経済や金融政策に影響があるのかにも注目です。
英中銀は8月利下げ予想がメインシナリオとなっていましたが、昨日のMPCメンバーのインフレ懸念の発言から8月利下げ期待が後退しています。
8月利下げに前向きなのか、利下げ時期先送りなのかMPCメンバーの発言に注目です。
カナダは先週の雇用統計を受けて再度利下げ期待が高まっています。
追加利下げに後ろ向きな発言が出てくるのか、それとも追加利下げに前向きな発言が出てくるのか注目です。
豪州は強いCPI(消費者物価指数)の結果を受けて、追加利上げの可能性が出てきました。
追加利上げの可能性があるのか、発言内容に注目です。
3)リスク要因
フランス政治
フランス下院議会選挙では第1回投票で躍進した極右政党は決選投票でまさかの第3党に後退、第1回投票で第2党であった左派政党が第1党となりました。
左派が過半数を獲得するのか、左派が第1党となったことで財政拡大などフランスの財政・政治リスクが高まるのではないかと注目しています。
フランスが財政悪化やEU離脱などの方針を打ち出し場合に、ユーロがどこまで影響するのか注目です。
円安・円買い介入
木曜21時半のCPI(消費者物価指数)が市場予想を下回りドル円が約1円下落したのち、ドル円は介入のような動きで一時157円台まで急落しました。
介入が実施されたとの確定報道はないものの、日銀関係者の話として介入の実施をテレビ朝日が報道しています。
また、金曜早朝8時半ごろに再度介入のような動きでドル円が約1円強の下落しています。
実際に実弾介入なのか、今後も続くのか、介入に関する発言や値動き、ヘッドラインに注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
7月12日(金曜日)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
7月13日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント