2019年8月14日
対中関税第4弾の一部延期は本当にリスクオン!? ~8月14日の注目点とイベントスケジュール~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は、何が起こったのか!? と目を疑うようなクロス円の上昇でした。 ドル円は、105円付近からイッキに107円付近まで上昇しました。
この上昇は、ショートカバーと言われたりしますが、夏休みで流動性が低下しているのも要因の一つではないかと思います。 本日も、盆休み・夏休みで流動性の低下が懸念されます。
また、香港のデモですが、デモというよりも内戦に近いように感じます。 人民解放軍も香港との国境付近に移動、香港国際空港のデモ隊排除に動いた香港警察の中には、中国当局が紛れ込んでいるのではとの噂もあります。 トランプ大統領は、香港デモと中国に対して発言が出てきています。 中国が一番嫌う発言です。
まだまだ、リスクオフの要因がたくさんのような気がしています。
目次
◎本日の注目点
1)米中関係
昨日、急遽浮上した対中関税第4弾の一部延期。 マーケットは一気にリスクオフからリスクオンに切り替わっています。
ただ、対中関税第4弾の延期も一部だけで、クリスマス商戦に影響しそうな商品を延期しただけ! あくまで、米国内の消費を考えてのことで、対中制裁を緩和したわけではないことに注目したい。 なので個人的には、ここまでイッキにリスクオンに傾くのには違和感を感じます。 今まで溜まっていたショートポジションの解消、ショートカバー、ストップの巻きこみで、ここまできたのではないかと思っています。
昨日の状況は、ドル高にも動いています。 そのため、人民元の対ドル相場は元安に動いていると思います。 また、株価が上昇したことで利下げ確率も低下していると思われます。 トランプ大統領の思惑、ドル安・利下げには逆行しています。 そのため、再度、通貨安誘導批判や利下げ圧力発言が出てくるのではないかと思います。 トランプ発言と再リスクオフに要注意です。
2)ユーロ
昨日のドイツZEW景況感指数は大幅に悪化! ユーロの重しとなりました。 また、イタリアの政権不安もユーロの重しとなっています。
本日も、ユーロ圏で経済指標が発表されます。 特にドイツGDPや、ユーロ圏GDPは気になります。 経済指標やイタリアの政権不安には要注目です。
3)ポンド
合意なき離脱の懸念で、ポンドの上値が重たくなっています。 昨日の雇用統計は微妙な結果で、ポンド売りも買いも出てきませんでした。 本日の重要指標、CPI(消費者物価指数)が発表されます。 ポンド安からくる物価上昇が懸念されていることから、CPI(消費者物価指数)は注目されています。
物価の上昇<賃金の上昇となっていれば良いのですが、物価の上昇>賃金の上昇となっていれば、経済活動を冷やしてしまうので、利上げが必要かどうかの議論になってきます。 昨日発表の賃金上昇は、3.7%です。 本日発表のCPI(消費者物価指数)予想は1.9%です。 まさか、予想よりも1%以上乖離することは考えにくいですが、予想以上の結果が出てきたときには、ポンドショートポジションの解消も重なり大きく動く可能性があるので要注意です。
◎本日のイベントスケジュール
8月14日(水曜日)
09:30 AUD Westpac消費者信頼感指数
10:30 AUD 四半期賃金コスト指数
11:00 CNY 鉱工業生産・小売売上高
15:00 EUR ドイツGDP
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)
16:30 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)
16:30 AUD デベルRBA総裁補佐発言
17:30 GBP CPI(消費者物価指数)
18:00 EUR ユーロ圏GDP
23:30 USD 原油在庫量
8月15日(木曜日)
08:00 AUD デベルRBA総裁補佐発言
10:30 AUD 雇用者数増減・失業率