年度末・四半期末・月末・週末でロンドンFIXに注目! 「3月31日の注目点とイベントスケジュール」

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2023年3月31日

年度末・四半期末・月末・週末でロンドンFIXに注目! 「3月31日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日はドイツのHICP(消費者物価指数)が発表され、市場予想を上回ったことでユーロ買いが進みました。

金融不安に関しても落ち着きを取り戻し、リスクオフは後退し円売りが進んでいます。

 

本日は年度末・四半期末・月末・週末が重なっています。

特殊フローに注意しながら、PCEデフレーターに注目しておきたいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

1)経済指標

 

中国製造業・非製造業PMI

世界的にインフレが懸念され、ハイペースの利上げで景気後退が懸念されている中で、中国の景気がどこまで堅調なのか注目されています。

中国のPMIが市場予想を下回る結果となると、世界的にも景気後退加速に繋がるのではないかと思います。

金融不安による影響のリスクオフが注目されているだけに、中国経済の後退はリスクオフの加速に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

フランス・ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

FRBの利上げ停止が意識されるなか、利上げ継続を示唆しているECB。

今後、ECBが利上げを継続するのか、利上げ幅・ペースをどのようにするのかはインフレ次第です。

ドイツのHICP(消費者物価指数)は市場予想を上回りました。

フランスやユーロ圏の物価が市場予想に対して上回るのか、下回るのか注目です。

 

 

 

PCEデフレーター

FRBはあと1回の利上げで利上げ終了が織り込まれている状況で、FRBが最も重要視している物価指標のPCEデフレーターに注目が集まっています。

PCEデフレーターが市場予想を下回り、物価抑制が確認出来てくるとあと1回の利上げもなくなるのではないか、年内利下げの可能性が出てくるのではないか、ドル売りが進むのではないかと注目しています。

逆に予想以上のPCEデフレーターが出てくると、年内利下げの可能性が後退し、追加利上げの可能性が出てくるとドル買いが出てくるのではないかと思います。

 

 

 

2)要人発言

 

FRB

3月のFOMCで発表されたドットチャートから予想されるターミナルレート(利上げの最終水準)は5.1%に据え置かれています。

記者会見でパウエルFRB議長は年内の利下げを否定しており、年内利下げがないのであれば5月に0.25%利上げを実施するとターミナルレート(利上げの最終水準)に達します。

ただ、マーケットは5月FOMCで据え置き、年内利下げを織り込み始めています。

FRBとマーケットの間の見通しで乖離が出てきており、この乖離についてFOMCメンバーがどのような発言をするのか注目です。

追加利上げや年内の利下げ否定をマーケットに織り込ませるような発言が出てくるようであれば、ドルは底堅く推移するのではないかと思います。

 

 

 

ECB

米国やカナダ、豪州では利上げの終了が見えています。

欧州では米国よりも高いインフレが確認されており、利上げも出遅れたことからECBによる追加利上げが期待されています。

今週はHICP(消費者物価指数)の速報値が発表されることから、物価高が確認された場合に追加利上げの可能性について発言があるのか、物価高の鈍化が確認された場合に利上げ終了について発言があるのか注目です。

追加利上げに積極的な発言が出てくるようであればユーロ買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

BOE

英中銀は市場予想通り0.25%利上げを実施しています。

声明でインフレ持続の兆しがあればさらなる利上げが必要と示されたものの、CPI(消費者物価指数)は4~6月期は大幅に低下し、2月発表のインフレーションレポートで予想した数字よりも低い水準になるとインフレの低下を示唆しました。

ただ、英中銀の金融政策発表直前に発表されたCPI(消費者物価指数)は市場予想を上回り、前回値よりも高い数字となっておりインフレの加速が確認されています。

その上で2月発表のインフレーションレポートで予想した数字よりも低いインフレとなると予想しているのか、追加利上げに積極的にならなくてもよいのか、MPCメンバーの発言に注目です。

 

 

 

3)リスク要因

 

米地銀SVBの破綻に始まり、米国では中小地銀を中心に取り付け騒ぎが広がりリスクオフが進み、影響は英欧まで広がりました。

スイスではもともと問題を抱えていたクレディスイスに飛び火、クレディスイスはUSBに買収されることになりました。

USBに買収されたことで一旦は落ち着きを取り戻すかと思いましたが、クレディスイスが発行していたAT1債(劣後債)が無価値になったことで、世界的に劣後債などの債権不安が広がり金融不安に繋がりリスクオフが進んでいます。

米当局は全預金保護を発表し、主要6中銀(FRB・ECB・日銀・英中銀・カナダ中銀・スイス国立銀行)は金融安定のため強調オペすることを発表するなどして金融不安の払しょくに動いたことで、少し落ち着きを取り戻しリスクオフは後退するかに思えましたが、先週イエレン財務長官は議会で、預金保護の対象を大幅に拡大するつもりはないと発言したことでイッキに金融不安が再燃し、リスクオフが進みました。

翌日には前日の発言を否定し、預金保護のために追加措置を講じる用意があると発言し、週末にはイエレン財務長官は金融安定監視評議会を招集し、銀行部門の現状について議論するなど金融不安が落ち着くように動いています。

SVBの買収報道で、米国のリスクオフは後退し、先週大きく下落したドイツ銀行の株価は反発上昇したことでリスクオフは巻き戻しています。

本日も次のリスクオフの材料が出てこないか、銀行・金融に関するヘッドラインに注目です。

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

3月31日(金曜日)

 

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

15:00 GBP 英GDP

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)

16:00 EUR カザークス・ラトビア中銀総裁発言

16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

21:30 USD PCEデフレーター

21:30 CAD カナダGDP

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率

 

 

4月1日(土曜日)

 

00:00 EUR ラガルドECB総裁発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

04:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

06:45 USD クックFRB理事発言

 

 

4月2日(日曜日)

 

豪州・NZがサマータイム終了(標準時に移行)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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