年度末・年度初めの注目ポイントとリスク要因! 「3月29日週の注目点とイベントスケジュール」

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2021年3月28日

年度末・年度初めの注目ポイントとリスク要因! 「3月29日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

今週は年度末、年度初めの週で、実需の動きが気になる週です。

また週末はグッドフライデーで多くの国が休場となります。

 

月初めの週ということで雇用統計やISMなどが発表されます。

米国以外の経済指標で少し注目しているのがNZの建築許可件数で、先週のNZドルは住宅規制で下落、RBNZが政策判断に住宅価格を入れるといった後だっただけに、NZ住宅関連は動くのではないかと注目しています。

 

また、今週はウォーラーFRB理事が就任後初の発言が予定されているので、政策スタンスがハト派なのかタカ派なのかを見極めるために注目しておきたいと思います。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)米経済

 

追加経済対策第2弾

31日にバイデン大統領が追加経済対策案の第2弾を発表する予定です。

第1弾は1.9兆ドルでしたが、第2弾は3兆ドル~4兆ドル規模になるのではないかと噂され、経済回復期待がさらに高まるのではないかと思われます。

ただ、今回は支出だけでなく増税もセットで発表されるのではないかと注目されています。

追加経済対策第2弾と増税、どちらに反応するのか要注目です。

 

 

SLR(米銀資本規制)

今週31日でSLR(米銀資本規制)の緩和が終了します。

SLR(米銀資本規制)の緩和が終了すると銀行が国債の保有が難しくなり、保有している国債の一部を売却するのではないかと噂されています。

国債の売却は金利の上昇に繋がるのではないかと注目されています。

 

 

雇用統計・ISM製造業景況指数

今週は米国の重要指標である雇用統計とISMが発表されます。

雇用統計、ISM製造業景況指数ともに好調な結果が続いていて、今月も良い結果が出てくるのではないかと注目されています。

景況感であるISM製造業景況指数がどこまで強い数字が出てくるかも重要ですが、期待感だけでなくコロナからの経済回復が実際にどこまで進んでいるのか、統計データである雇用統計のほうが注目度は高いと思われます。

 

 

雇用の回復が順調、特に失業率の回復が順調であれば早期の緩和縮小期待が高まり、金利は上昇しドル買いにつながるのではないかと思われます。

また、上記の追加経済対策第2弾も財源に赤字国債が予想され、SLR(米銀資本規制)の緩和が終了することで銀行は国債の保有が難しくなり、さらに銀行が保有する国債を売却するとなると、米金利が急騰し、米ドルの急騰につながる可能性があります。

今週も米金利がどのように推移するのか、各材料で金利がどう動くのかがポイントとなりそうです。

 

 

 

2)日銀

 

日銀に関する発表は無風が続きましたが、3月に入ってから日銀の発表が材料視されるようになってきている中で、今週日銀の主な意見と、日銀短観が発表されます。

日銀金融政策決定会合における主な意見は3月19日分ということで、政策の点検とYCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲット変更で注目度の高かった会合の主な意見なので、いつもより注目度は高くなっています。

また、日銀短観は年始からの緊急事態宣言の影響で、あまりよくない内容が出てくるのではないかと注目されています。

 

 

 

3)リスク要因

 

中国リスク

新疆ウイグル自治区に関する人権問題で世界各国から圧力がかかっている中国は、各国に対し仕返しの制裁を発表しています。

米国やカナダに対して制裁を発表していますが影響は限定的ではないかとみています。

豪州に対しては、今までも散々制裁を発表しているので、今までのような影響はないと思われます。

欧州と中国の貿易面でのつながりは大きく、一番影響が出そうなのは欧州です。

各国の対中圧力に対し、中国がどこまでの制裁を発表してくるのかに注目です。

 

 

北朝鮮リスク

先週から北朝鮮は弾道ミサイルを発射しています。

先週の発射はごく近海に撃っていますが、次は日本上空を超えるようなミサイルを撃つかもしれません。

また、潜水艦発射型のSLBMの実験に踏み切るかもしれません。

SLBMが成功すると米国にとっては脅威で、米国が本格的に動く可能性があります。

北朝鮮の動向に要注意です。

 

 

英欧リスク

英国と欧州の間では大きく分けてワクチン問題と離脱協議の2つのリスクがあります。

 

ワクチン接種が順調に進む英国と、ワクチン不足から思うように接種が進まない欧州で、ワクチン獲得競争が行われています。

欧州はワクチン接種の遅れによりコロナ感染の再拡大、再ロックダウンに入るなど、コロナからの回復が懸念される状況で、欧州内にある英企業のアストラゼネカ社製ワクチンを押収しています。

欧州内にあるワクチンを海外に出さないようにする法案を作るなど、ワクチンを巡り対立の火種が出来ているので要注意です。

 

また、英国と欧州間では離脱協議がまだ続いています。

大枠は昨年末に決まっているのですが、詳細については現在も詰めていっている状況です。

そんな中で、北アイルランドの国境問題が再燃してきています。

英国は北アイルランド国境での関税手続きなどを緩和方向に動いていて、欧州はこの動きを協定違反として制裁に動く可能性を示唆しています。

 

ワクチン問題と離脱協議の問題により、英国と欧州の関係が悪化して貿易だけでなく安全保障や渡航制限など国交問題まで発展しないか注目しています。

 

 

スエズ運河・中東リスク

スエズ運河では日本船籍の船が座礁して、運河を堰き止めています。

この影響で他の船が運河を通行できず、物流の遅れが懸念されています。

早期に復旧するとの見方もありますが、復旧には時間がかかるという見方もあり、時間がかかるようであれば物流の遅れの影響が色々と出てきて、リスクオフになるのではないかと懸念しています。

 

また、イスラエル所有の船は、アラビア海でイランのミサイルによって打たれたとの報道や、サウジアラビア南部の石油施設が反体制派組織からの攻撃で火災が発生したとの報道など、中東でリスク要因が出てきています。

 

スエズ運河や中東リスクは原油価格に影響するので、原油価格と合わせて注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

3月28日(日曜日)

 

欧州・英国サマータイム突入

 

 

3月29日(月曜日)

 

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見(3月19日分)

 

 

3月30日(火曜日)

 

00:00 USD ウォーラーFRB理事発言

06:45 NZD NZ建築許可件数

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)

23:00 USD 米消費者信頼感指数

 

 

3月31日(水曜日)

 

03:30 USD ウィリアム・ニューヨーク連銀総裁発言

09:30 AUD 豪建築許可件数

10:00 CNY 中国製造業・非製造業・総合PMI

15:00 GBP 英GDP(10~12月期)(改定値)

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)

16:55 EUR ドイツ失業率

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)

21:15 USD ADP雇用統計

21:30 CAD カナダGDP

23:00 USD 中古住宅販売保留

23:30 USD 原油在庫量

 

 

4月1日(木曜日)

 

08:50 JPY 日銀短観

09:30 AUD 豪小売売上高

10:45 CNY 財新製造業PMI

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

21:30 USD 米新規失業保険申請件数

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

4月2日(金曜日)

 

米国は株式・商品市場が休場、債券市場が短縮取引(グッドフライデー)

豪州、NZ、香港、シンガポール、インド、ドイツ、スイス、スウェーデン、ノルウェー、南アフリカ、英国、カナダ、メキシコ、ブラジルなど休場(グッドフライデー)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

02:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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