感謝祭前で週前半が勝負の1週間! 「11月22日週の注目点とイベントスケジュール」

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2021年11月21日

感謝祭前で週前半が勝負の1週間! 「11月22日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は欧州でのリスク要因が注目される展開となりました。

コロナ感染拡大でロックダウンが懸念される展開、ベラルーシなどとの対立で天然ガスに懸念が出てきている状況、トルコのデフォルトが懸念される状況で、欧州のリスクからユーロが売られる展開が続いています。

ユーロドルは1.1300ドルを割り込む展開、ユーロフランは2015年以来の水準まで下落しています。

 

トルコは予想されていた利下げを発表しましたが、それでもトルコリラは売られ続け最安値を更新し続けています。

先週末はトルコリラ円で10.01円まで下落しています。

 

商品市場では原油価格が少しづつ落ち着いてきました。

米国が戦略石油備蓄(SPR)の放出、そして中国やインド、日本、韓国にも放出を求めていることで原油価格の下落してきています。

欧州をはじめコロナ感染拡大とロックダウンも、需要低下に繋がり、下落の要因となっているようです。

燃料資源価格の下落や、リスクオフの流れは豪ドルの上値を抑える展開となっています。

 

今週は週末が米国感謝祭でお休み&短縮取引なので、週末の商いは薄くなるのではないかと予想されます。

なので、今週の勝負は前半に集まるのではないかと考えています。

なかでも火曜と水曜の指標に中申しておきたいと思います。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)RBNZ理事会

 

注目度:高い

織り込み度:0.25%利上げを7割織り込み済み

バイアス:NZドルやや買いバイアス

 

ポイント:来年の利上げ回数とインフレ見通し

 

RBNZ(ニュージーランド準備銀行)は10月6日の理事会で利上げを発表し、コロナ後の世界的緩和政策から一早く利上げに踏み切りました。

そのRBNZは先週2年先期待インフレを目標2%に対して大きく上回る2.96%を発表し、利上げ期待が高まる結果となっています。

今回の理事会で追加利上げをするのか注目です。

 

また、来年の利上げ期待について声明文や記者会見でヒント探しも注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

製造業・サービス業・総合PMI

今週はフランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国で製造業・サービス業・総合PMIの速報値が発表されます。

全ての国で燃料価格の上昇から物価が上昇し、消費の低下が県される状況です。

また、半導体をはじめ供給不足から製造業への悪影響が出ています。

また、欧州ではコロナ感染拡大によるロックダウンの再開なども景況感に影響が出るのではないかと思います。

どこまで景況感が悪化しているのか、速報値なので大きく結果がブレる可能性があるので注目です。

 

 

PCEデフレーター

PCEデフレーターはFRBがCPI(消費者物価指数)よりも注目しているといった経済指標です。

個人の消費に、より注目した物価指標です。

PCEデフレーターは、6月は前年比+4.0%、7月は+4.2%、8月は+4.2%、そして9月には+4.4%まで上昇してきており、右肩上がりで物価が上昇してきている状況です。

FRBは物価の上昇は一時的と説明しているにもかかわらず、PCEデフレーターの結果を見る限りでは物価の上昇は継続している状況です。

予想を上回る結果が出てくるようであれば、本格的に利上げの前倒しに期待感が高まるのではないかと思います。

 

 

FOMC議事要旨

先日のFOMCでテーパリングを、国債買い入れ100億ドル、MBS(住宅ローン担保証券)50億ドル、合計150億ドルづつ減らしていくと発表しました。

FRBのQEは1200億ドル(国債800億ドル、MBS400億ドル)なので、11月から始めると6月にテーパリングが完了する予定です。

FOMC議事要旨からは、テーパリングのスピードで速いスピードが検討されていたのか、加速を含めた調整が可能なのか、議論内容に注目したいと思います。

 

 

 

3)要人発言

 

英中銀(BOE)MPCメンバー

先日の金融政策発表で予想外の据え置きが発表されました。

利上げを投票したのはラムズデンBOE副総裁とソーンダースBOE外部理事です。

ただ、先週の雇用統計や物価指標からは利上げには十分な結果が出てきています。

ラムズデンBOE副総裁やソーンダースBOE外部理事以外から利上げに前向きな発言が出てくるか注目、12月の利上げがあるのかに注目です。

 

 

ECB理事会メンバー

来月12月にPEPP(パンデミック緊急購入プログラム)の見直しが予定されています。

来月の見直しのヒントに繋がるような発言が出てこないか注目です。

足元では天然ガスの高騰などからインフレが進んでいる一方で、コロナの感染拡大によるロックダウンの再開など懸念材料もあります。

この状況でハト派姿勢を貫くのか、発言内容に注目です。

 

 

FOMCメンバー

今週は今の所FOMCメンバーの発言は予定されていませんがどこかで発言が出てこないか注目しています。

注目の内容としては、来年の利上げとテーパリングの加速です。

先日の物価指標では31年ぶりの高水準となるなど物価が上昇しています。

今週発表される、FRBが最も重要視しているPCEデフレーターも先月以上に高い数字が予想されています。

これだけ高い物価の上昇から消費動向に影響が出て、経済悪化が懸念される状況です。

このことから一部のメンバーからはテーパリングの加速という発言も出てきていることから、テーパリングの加速や利上げの前倒しの可能性に注目が集まってきています。

 

 

 

4)リスク要因

 

欧州vsロシア・ベラルーシ

欧州は電力不足で火力発電に頼らざるを得ない状況ですが、環境問題を考えて石炭や原油を使いづらい状況です。
そこで天然ガスを使うのですが、天然ガスが足りない状況で、天然ガス価格が高騰しています。

この状況で欧州とロシアやベラルーシが対立しています。

ベラルーシは欧州からの制裁に対して、移民・難民を盾に制裁解除を求めています。

さらにはベラルーシは自国を通るガスパイプラインを止める可能性にも触れています。

また欧州はロシアからドイツに入るパイプライン「ノルドストリーム2」の承認作業を止める制裁を発表しています。

ベラルーシからのパイプラインが止められるかもしれない状況で、自らロシアからのパイプラインを止める決断をしています。

この状況が長く続くようであれば、天然ガス価格高騰が続き、経済や物価、ライフラインに大きく影響が出てくるのではないかと思います。

欧州、ベラルーシ、ロシアに関するヘッドラインに注目です。

 

 

欧州vs英国

昨年末(20年12月末日)でEUから離脱して英国ですが、未だに離脱協定について揉めています。

アイルランド(EU加盟国)と北アイルランド(英国領)の国境に関する協定、北アイルランド議定書の改定について協議が続いています。

また、英国とフランスの間では、漁業権に関して対立しています。

英国がEUに加盟しているときにはフランスが英国領海で漁業が出来ていましたが、英国がEUから離脱したことで英国領海でのフランス漁船の漁業が制限されることになりました。

この制限に対してフランスと英国が対立しており、お互い制裁に対しても発言しているだけに注意が必要な状況です。

北アイルランド議定書問題、英仏漁業権問題、どちらに火がついても大きな問題となり、ユーロ・ポンドともに上値を抑える要因となりそうです。

最悪の場合、離脱協定の破棄(合意なき離脱)の可能性があるので注目です。

 

 

コロナ感染拡大リスク

欧州や英国、米国、中国などコロナ感染が再拡大しています。

なかでも中国は来年2月の北京五輪を開催するため、コロナの封じ込めのために大規模なロックダウンを行っています。

欧州でもコロナ感染は拡大しており、ドイツはロックダウンを匂わせる状況、オーストリアはロックダウンを発表するなど、経済後退が懸念される状況です。

ロックダウンを検討するような感染拡大が広がらないか注目していと思います。

 

 

トルコリラ

トルコは先週利下げして、トルコリラ安が進み最安値を更新し続けています。

そして、まだ利下げの可能性が残っている為、リラ安が進む可能性があります。

どこかのタイミングで堰を切ったように大きく下落、トルコリラクラッシュの再来も考えられます。

トルコリラの下落はトルコのデフォルト懸念に繋がります。

トルコがデフォルトすると、トルコ国債多く抱えている欧州の銀行に影響してユーロの重しになるので注目しています。

 

 

中国リスク

中国は上記コロナ感染拡大もありますが、それ以外にも中国恒大集団をはじめとする不動産バブルの崩壊や、電力不足問題も抱えています。

不動産バブルの崩壊では、先週末に格付け会社フィッチが中国広州市の大手不動産会社を格下げするなど、次々とリスク要因となってきています。

中国恒大集団のデフォルトリスクも残っています。

今週も中国不動産関連のヘッドラインには注意が必要です。

また、電力不足で計画的に停電させるなど、電力不足が問題となってきています。

さらに冬になり寒くなってきたことで電力不足が加速している状況です。

経済的に影響が出てくるようであれば、株価下落などに繋がるのではないかと注意しています。

 

 

月末要因

今週は月末が近い週ということで、月末要因が出てくるのではないかと思います。

特に週末には米国が感謝祭でお休みということを考えると、水曜日の24日も重要になるのではないかと考えています。

月末要因、米国の連休前の動きなどに注意しておきたいと思います。

 

 

 

5)米議会

 

米国ではバイデン大統領による次期FRB議長の指名に注目が集まっています。

ただ、バイデン大統領が指名しても、その後は議会での承認が必要になってきます。

この状況で、米議会は大規模予算案の採決や、債務上限引き上げの採決などが残っています。

週末には感謝祭でお休みということを考えると、時期FRB議長の指名をしても議会でなかなか採決できない状況になるのではないかと考えています。

時期FRB議長の採決を優先させた場合、予算案や債務上限の採決が遅れて、再度債務上限や予算の期限切れが懸念される展開となりそうです。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

11月22日(月曜日)

 

23:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

 

 

11月23日(火曜日)

 

00:00 USD 米中古住宅販売戸数

00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)

01:30 USD 米2年債入札

03:00 USD 米5年債入札

17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

20:00 GBP ハスケルBOE外部理事発言

23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

 

 

11月24日(水曜日)

 

03:00 USD 米7年債入札

03:00 CAD ポードリBOC副総裁発言

07:15 AUD ブロックRBA総裁補佐発言

10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表

11:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見

18:00 EUR ドイツIFO景況指数

22:30 USD 米耐久財受注・7∼9月期GDP(改定値)・失業保険申請件数・PCEデフレーター

23:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言

 

 

11月25日(木曜日)

 

米国休場(感謝祭)

 

00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数・新築住宅販売戸数

00:30 USD 原油在庫量

04:00 USD FOMC議事要旨

06:45 NZD NZ貿易収支

16:00 EUR ドイツ7∼9月期GDP(改定値)

21:00 MXN メキシコ7∼9月期GDP

22:30 EUR ラガルドECB総裁発言

 

 

11月26日(金曜日)

 

米国休場(感謝祭)(株式市場・債券市場・商品市場は短縮取引)

 

02:00 GBP ベイリーBOE総裁発言

09:30 AUD 豪小売売上高

17:00 EUR ラガルドECB総裁発言

22:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

 

 

11月27日(土曜日)

 

03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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