新年度スタート、ISMや雇用統計など重要指標ラッシュの1週間! 「4月1日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年4月1日

新年度スタート、ISMや雇用統計など重要指標ラッシュの1週間! 「4月1日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は月末・四半期末・年度末などから一部実需の特殊フローが出る場面がありました。

週末にかけてはイースター休暇で多くの国が休場のため様子見ムードが強く、小動きな展開となりました。

 

ドル円相場は2022年高値151.95円を超えて、151.97円と1990年以来のドル高円安水準を記録したことで、財務省・金融庁・日銀による3者会合が開催され介入警戒がMAXに近づいてきています。

 

今週は新年度がスタートし、新年度ポートフォリオの組み立てによる実需の動きが出るのか注目しています。

また、今週は週初めの週でイースター休暇明けで欧米がどのような反応をするのか、ISMや雇用統計など米国の重要指標ラッシュと、イ欧州でも物価指標など重要指標が発表されるなど重要指標が多数予定されているのでボラティリティの高い1週間となるのではないかと注目しています。

その他にも要人発言も多数予定されていることから、指標結果と併せて発言にも注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

ISM製造業景況指数

予想:48.5

前回:47.8

米国の製造業の景況感を示すISM製造業景況指数の結果がどこまで強いのか、底堅いのか注目。

市場予想では前回よりも改善しており、予想よりも強い結果が出てくると底堅い経済からFRBの利下げ開始時期の後退に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

予想:2.5%

前回:2.7%

ドイツは欧州最大の経済大国です。

そのドイツの物価指標であるHICP(消費者物価指数)(速報値)は重要です。

市場予想は前回値よりも低下しており、2.5%は物価目標のギリギリ許容できる範囲ではないかと思います。

市場予想をさらに下回る結果となれば、物価目標達成とみなされ利下げハードルがかなり下がるのではないかと注目しています。

 

 

 

JOLTS求人件数

予想:8.790M

前回:8.863M

FRBは雇用市場に注目しています。

JOLTS求人件数は雇用統計の前哨戦として注目されています。

JOLTS求人件数市場予想を上回る結果止まれば、この後発表されるADP雇用統計やNFP雇用統計・失業率の上振れに期待が高まり、ドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

予想:2.5%

前回:2.6%

ECBは6月にも利下げを開始、早ければ4月にも利下げを開始するのではないかと注目を集めています。

市場予想は前回値を下回っており、順調に物価は低下しており、市場予想を大きく下回る結果となれば4月利下げの期待がかなり高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

ADP雇用統計

予想:149K

前回:140K

週末のNFP雇用統計・失業率の前哨戦としてADP雇用統計に注目です。

FRBは予想以上に強い米経済から利下げ時期を先送りするのではないかと注目されています。

強い雇用市場が確認された場合は、利下げ時期の先送り期待感がさらに高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

ISM非製造業景況指数

予想:52.5

前回:52.6

米国経済の大部分は消費で占められれており、サービス業の景況感は重要視されています。

ISM非製造業景況指数は好不況の分岐点である「50」を超えており、好景気を予想しています。

市場予想は前回値をやや下回っていますが、それでも強い景況感をしてしており、結果が市場予想を上回る結果となれば利下げ時期の後退期待に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

米失業保険申請件数

予想:214K

前回:210K

FRBは雇用市場に注目しており、毎週発表される失業保険申請件数は雇用指標の先行指標として注目されています。

失業保険申請件数の中でも、新規よりも継続申請に注目が集まっており、継続申請が増加すると就職したいが就職できない失業者が増えるという結果と受け止められ、雇用市場の緩みと受け止められるのではないかと注目しています。

 

 

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

予想:205K・3.9%・4.1%

前回:275K・3.9%・4.3%

今週最大の注目指標であるNFP雇用統計ですが、市場予想は雇用者数が20万人を超える強い予想が出ています。

また、失業率も節目となる4%を下回る3.9%予想となっており、市場予想通りの結果となれば強い雇用市場と受け止められ、利下げ時期の後退が意識されるのではないかと思います。

雇用者数が15万人や10万人割れ、失業率が4%を超えてくるようであれば利下げ期待が高まるのではないかと考えています。

 

 

 

カナダ雇用統計・失業率

予想:37.5K・5.9%

前回:40.7K・5.8%

カナダ雇用市場は米国と比べ、雇用市場が緩んだ状況にあります。

失業率も市場予想が5.9%とかなり悪い予想となっており、利下げ期待が高まってきています。

カナダ中銀はFRBに先行して金融政策を行う場合があることから、雇用統計が市場予想を下回り利下げ期待が高まれば、FRBの利下げ期待にも繋がるのではないかと思います。

 

 

 

2)議事要旨

 

RBA理事会議事要旨

RBAは先日の理事会で追加利上げに関する文言を削除するなど、ハト派姿勢にスタンス変更が確認される内容でした。

今回の議事要旨で、利下げ期待に繋がる内容が出てくるのか、どこまでハト派姿勢にスタンス変更されているのか注目しておきたいと思います。

 

 

 

ECB理事会議事要旨

先日の理事会後の記者会見で6月の利下げ予想が濃厚となりました。

ただ、その後の一部発言では4月の利下げの可能性が期待されています。

理事会議事要旨の内容から4月利下げの可能性に繋がる内容が出てこないか注目です。

 

 

 

 

3)要人発言

 

コロナ禍から始まったインフレ抑制のための利上げラッシュも終わり、各国中銀の利下げ開始時期と回数に注目が集まっています。

 

FRBは年内利下げ回数が3回と予想されており、利下げ期待が後退し年内2回の利下げになるのではないかと注目されています。

また、11月には大統領選挙も控えており、選挙期間中の利下げの実施などにも注目が集まっています。

 

ECBは6月の利下げが既定路線となりつつあります。

一部ではさらに利下げの前倒しもあるのではないかと注目されています。

 

英中銀は先日の金融政策発表で利上げ支持はいなくなり、ベイリーBOE総裁は利下げについて前向きな発言が出てきており、利下げ期待が高まっています。

利下げに関する発言が今後増えてくるのか、ハト派スタンスが強くなるのか注目されています。

 

スイス中銀はサプライズの利下げを発表し、追加利下げが出てこないか注目されています。

また、スイスはフラン高に対する介入などの発言にも注目しておきたいと思います。

 

最後に日本は円安が進み、152円が強く意識されています。

先週はドル円が一時2022年高値151.95円を超えて、151.97円と1990年以来のドル高円安水準を記録したことで、財務省・金融庁・日銀による3者会合が開催され介入警戒がMAXに近づいてきています。

残るはレートチェックや介入準備などの発言を残すのみとなっており、本日も介入に関する発言やレートチェックが入らないかに注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

3月31日(日曜日)

 

欧州・英国サマータイム移行

 

 

4月1日(月曜日)

 

ニュージーランド、オーストラリア、香港、ドイツ、スイス、フランス、英国、スウェーデン、ノルウェー、ポーランド休場(イースターマンデー)

 

08:50 JPY 日銀短観

10:45 CNY 財新製造業PMI

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

4月2日(火曜日)

 

03:00 USD アトランタGDPNow(速報値)

07:10 AUD ケントRBA総裁補佐発言

07:50 USD クックFRB理事発言

09:30 AUD RBA理事会議事要旨

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

23:00 USD JOLTS求人件数

23:10 USD ボウマンFRB理事発言

 

 

4月3日(水曜日)

 

01:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

01:05 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

02:30 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言

10:45 CNY 財新サービス業PMI

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

21:15 USD ADP雇用統計

22:45 USD ボウマンFRB理事発言

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

23:30 USD 原油在庫量

 

 

4月4日(木曜日)

 

01:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

01:10 USD パウエルFRB議長発言

02:10 USD バーFRB副議長発言

14:00 JPY 日銀儀域経済報告(さくらレポート)

16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

20:30 EUR ECB理事会議事要旨

21:30 USD 米失業保険申請件数、貿易収支

21:30 CAD カナダ貿易収支

23:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

 

 

4月5日(金曜日)

 

01:15 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

01:45 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

03:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

08:20 USD ムサレム・セントルイス連銀総裁発言

17:30 GBP 英建設業PMI

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

23:00 CAD カナダIveyPMI

 

 

4月6日(土曜日)

 

01:15 USD ボウマンFRB理事発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

4月7日(日曜日)

 

豪州・NZがサマータイム終了(標準時に移行)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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