2025年3月18日
日銀やFOMCなど金融政策発表ラッシュの1週間! 「3月17日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は2月米小売売上高や3月米ニューヨーク連
今週は日銀やFOMC、英中銀など金融政策発表ラッシュです。
指標時とトランプ大統領の言動以外では金融政策発表ラッシュを控えて様子見ムードが高まるのではないかと思います。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策
日銀金融政策決定会合
注目度:かなり高い
織り込み度:据え置きを9割織り込み済み
バイアス:やや円買い優勢
ポイント:追加利上げの見通し
賃金上昇率やインフレの状況から日銀による追加利上げ期待が高まっています。
ただ、今回の会合では据え置き、6月会合で利上げ予想となっています。
ただ、直近の植田日銀総裁の発言や春闘の状況から利上げの前倒しの可能性もあるのではないかとの予想から金利が上昇しています。
日銀が利上げに対してどのように考えているのか、声明文や記者会見からヒントを得たいと思います。
6月会合よりも前倒しの可能性が出てくると、円買いが進む可能性があるので注意したいと思います。
また、日銀会合の前にリーク報道が出てくる可能性があるので、18日火曜から日銀関連の報道に注意しておきたいと思います。
FOMC
注目度:かなり高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:ドル安
ポイント:ドットチャート
FRBは今回会合で据え置きが織り込まれており、6月FOMCでの利下げが予想されています。
今回のポイントは四半期に一度発表される経済見通しとドットチャートの内容に注目です。
米国の景気は後退懸念があり、関税などによるインフレ懸念も出てきています。
そのうえで、ドットチャート(金利も見通し)がどのように変化しているのか注目です。
現在の予想では6月FOMCで利下げ、年2~3回の利下げが予想されており、ドットチャートが予想通りの結果になるのか、それともタカ派になるのか注目です。
スイス国立銀行
注目度:高い
織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み
バイアス:スイスフラン買いが優勢
ポイント:追加利下げの可能性とマイナス金利
スイス国立銀行(スイス中銀)は利下げが予想されています。
予想通り利下げが実施されるのか、今後の金利見通しに注目が集まります。
スイス中銀はマイナス金利の可能性も排除しないとしており、今後どの程度マイナス金利の可能性があるのか、声明文などに注目しておきたいと思います。
英中銀
注目度:高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:投票配分と金利見通し
今回の英中銀は据え置きが予想され、9名いるMPCメンバーのうち1名もしくは2名が利下げを支持するのではないかと予想されています。
据え置きが決定された場合でも利下げ支持が3名や4名の場合はポンド売りが進む可能性があるので投票配分に注目です。
また、トランプ大統領による関税などを含め、今後の経済見通しがどのようにみているのか、それに伴い利下げをどのように見通しているのか声明文に注目したいと思います。
2)経済指標
カナダCPI(消費者物価指数)
今回のCPI(消費者物価指数)は米国による関税の影響は出ていないと思います。
そのうえでCPI(消費者物価指数)結果が上振れるなどあれば、今後関税の影響を受けて、さらにインフレが加速するリスクが高まります。
そうなると利下げ停止、利上げの可能性などタカ派に変わる可能性があるのでCPI(消費者物価指数)の結果に注目です。
豪雇用統計・失業率・労働参加率
豪州RBAは一度利下げはしたものの、その後追加利下げについては慎重な姿勢でタカ派をキープしています。
今回の雇用統計でも強い結果が出てくるようであればRBAのタカ派姿勢はキープされるのではないかと思います。
英雇用統計・失業率
英国経済は景気後退が懸念されています。
雇用統計、失業率の結果に注目です。
もともと人出不足の英国で、雇用状況が悪化してきているようであればかなり景気悪化が懸念されます。
どの程度失業者が出てきているのか注目したいと思います。
米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数
失業保険申請件数は毎週発表されることから雇用指標の先行指標として注目されています。
失業保険申請件数が悪化するようであれば今後の雇用統計も悪化すると予想されます。
特に注目したいのは継続申請がどのくらい増えているのかです。
失業保険を継続申請しているということは、失業して就職先が見つからないということで、雇用者数や失業率が悪化することにつながると思われます。
カナダ小売売上高
カナダ経済はトランプ関税リスクなどから景気後退などが懸念されています。
小売売上高が予想を下回る結果となれば、予想以上の景気後退が懸念される状況で、追加利下げの期待が高まります。
3)リスク要因
トランプリスク
トランプ大統領の言動がマーケットを混乱させています。
カナダやメキシコ、中国に対しての関税や欧州に対しての関税。
また、すべての国対象の自動車関税など関税を外交交渉のカードの1つのように次々と発言しています。
そのため、株価は下落するなどマーケットは混乱し、リスクオフが進むことが多くあります。
また、ウクライナやロシアとの交渉も成立するかと思えば決裂する、かと思えばまた成立といった具合に振り回される展開が続いています。
今週もトランプ大統領の言動でマーケットが動いていく可能性が高いので、トランプ大統領の言動には注意しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
3月17日(月曜日)
21:30 USD 米ニューヨーク連銀製造業景況指数、小売売上高
3月18日(火曜日)
18:00 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言
19:00 EUR ドイツ・ユーロ圏ZEW景況感指数
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米住宅着工件数
3月19日(水曜日)
12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合・政策金利発表
15:30 JPY 植田日銀総裁発言(記者会見)
19:45 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
20:30 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
3月20日(木曜日)
03:00 USD FOMC・政策金利・声明文・ドットチャート
03:30 USD パウエルFRB議長発言(記者会見)
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
16:00 GBP 英雇用統計・失業率
17:30 SEK スウェーデン中銀政策金利
17:30 CHF スイス国立銀行(SNB・スイス中銀)政策金利発表
21:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
21:00 GBP 英中銀政策金利・声明文・MPC投票配分発表
21:30 USD 米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数
22:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
3月21日(金曜日)
17:45 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
21:30 CAD カナダ小売売上高
22:05 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
3月22日(土曜日)
00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)