日銀・FOMCはじめ金融政策発表ラッシュの1週間! 「3月18日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年3月18日

日銀・FOMCはじめ金融政策発表ラッシュの1週間! 「3月18日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は春闘の結果に注目が集まりましたが、結果は満点以上の結果となり、日銀の金融正常化期待が進む展開となりました。

日経新聞によると今週の日銀金融政策決定会合でマイナス金利の解除を進め、ETFの買い入れ停止とYCC(イールドカーブ・コントロール)を検討すると報じられ、国内の参加者はほぼ織り込み済みとなったのではないかと思います。

 

今週は注目の日銀に加え、FOMC、英中銀、スイス中銀など金融政策発表ラッシュの週となっており、今週の結果次第では今後の大きなトレンドの転換点となる可能性がある1週間になるのではないかと注目しています。

また、製造業・サービス業・総合PMI(速報値)など重要指標もあるため、1週間を通してボラティリティの高い1週間となるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

日銀金融政策決定会合

注目度:かなり高い

織り込み度:マイナス金利解除は織り込み済み、ETF買い入れ停止・YCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃は織り込みが足りない

バイアス:円安圧力が強い

ポイント:ETFの買い入れ停止とYCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃

 

先週発表された春闘の結果は予想を上回る結果となり、日経新聞が報じたところによるとマイナス金利解除は織り込み済み、ETFの買い入れ停止とYCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃も検討となっています。

マイナス金利の解除は織り込み済みだとは思いますが、ETFの買い入れ停止とYCC(イールドカーブ・コントロール)に関しては100%織り込まれているかは疑問が残り、ETFの買い入れ停止とYCC(イールドカーブ・コントロール)が発表された場合は一時円買いが進むのではないかと注目しています。

また、ETFの買い入れを停止しは一時停止なのか、枠組み自体をなくしてしまうのかに注目で、今まで購入してきて日銀が保有しているETF等の今後の取り扱いに言及があるのかにも注目しています。

声明文、記者会見の内容で円と日経平均は乱高下するのではないかと思うので、ポジション調整には注意しておきたいと思います。

 

 

 

RBA理事会

注目度:やや高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:タカ派な内容が削除されるのか

 

前回の理事会の声明文で「追加利上げの可能性を排除できない」と言及するなどタカ派的な内容となっています。

前回の理事会後に発表されたインフレ指標や賃金指数などは順調に低下してきていることから、今回は据え置きが織り込まれています。

据え置きが発表され、声明文から前回のタカ派な内容が削除された場合はハト派にスタンス変更したとして豪ドル売りで反応するのではないかと思っています。

ただ、インフレ指標や賃金指数の低下からタカ派な内容の削除を期待する動きもあるため、前回同様にタカ派姿勢が示された場合は失望の豪ドル買いが進む可能性があるのではないかと注目しています。

 

 

 

FOMC

注目度:かなり高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:米ドルが底堅い

ポイント:利上げ開始時期の言及とドットチャート

 

米国は強い経済指標が続き、昨年末に予想された利下げ予想から大きく後退しています。

昨年12月FOMC終了後、FRBはドットチャートで24年の利下げ予想を3回としていました。

ただ、マーケットは24年の利下げ予想を5~6回とし、大きく金利は低下しドル売りが進みました。

その後強い経済指標などを受けてマーケットの予想も後退し、年3回の利下げを予想する展開となっています。

今回のFOMCでは利下げの開始時期が年後半で、利下げの回数が3回のままなのか確認するFOMCとなるのではないかと考えています。

仮にドットチャートの中央値が上方修正され、年2回の利下げ予想となった場合には米金利は上昇しドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

スイス国立銀行

注目度:高い

織り込み度:一部利下げを予想

バイアス:特になし

ポイント:利下げの有無と利下げに関する言及

 

スイス国立銀行(スイスの中央銀行)は主要中銀の中では最も早く利下げに動くのではないかと注目されています。

スイス国立銀行のジョーダン総裁は9月で退任の意思を示しており、退任前に利下げに動くのか、これからの金融政策の方向性を変更するのか注目しています。

早々に利下げを実施するとの見通しが見えてくると一時的にはスイスフラン売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

英中銀

注目度:高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:ポンドが底堅い

ポイント:MPC投票配分と利下げ時期

 

英国の金融政策決定会合では9名の理事による投票で決定し、9名のMPC投票配分は即時公表されます。

前回の英中銀は利上げ2名、据え置き6名、利下げ1名と、利上げ支持と利下げ支持が混在する異例の結果となりました。

今回のポイントは、この投票配分で利上げ支持票が減り、据え置き票と利下げ票になるのか?

利下げ票が増えるのか?

この2点に注目したいと思います。

ハト派が加速するようであればポンド売り、利下げ票が増えないもしくは利下げ票が無くなる、利上げ票が残るなどするとポンドが買われる可能性があるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)経済指標

 

カナダCPI(消費者物価指数)

カナダの物価は順調に低下してきており、利下げのハードルは下がりつつあります。

前回のCPI(消費者物価指数)でもカナダ中銀の目標よりは高いものの、3%を割り込み目標に近づきつつあります。

今回のCPI(消費者物価指数)で前回値よりも低下し、市場予想を下回る結果となれば利下げ期待は進みカナダドルが売られる展開となるのではないかと注目しています。

 

 

 

英CPI(消費者物価指数)

英国のCPI(消費者物価指数)は順調に低下傾向あります。

今回のCPI(消費者物価指数)発表は英中銀発表の直前になります。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を大きく下回ると、英中銀MPC投票配分にも大きく影響するのではないかと注目しています。

 

 

NZ四半期GDP

RBNZは利上げを終了していますが、次の利下げ時期を計ろうとしています。

そのため、四半期GDPの結果が弱ければ利下げ期待に繋がり、利下げ期待が進めばNZドル売りが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

豪雇用統計

RBAは前回の理事会でタカ派の姿勢を示しており、ハト派に移行するのか注目を集めています。

雇用統計の中でも労働参加率など、どの程度フルタイムが多いのか、賃金状況がどうなのか、どちらも低下しているようであればRBAもハト派スタンスに移行するのではないかと注目しています。

 

 

 

製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国で製造業・サービス業・総合PMI(速報値)が発表されます。

各国、どのタイミングで、年内どのくらい利下げをするのか注目されているため、各国の景況感に注目が集まっています。

欧州のフランスやドイツ、ユーロ圏などはECBの利下げ時期に、英国は英中銀のMPC投票配分に、米国はFRBの利下げ時期やドットチャートに影響を与えるのではないかと注目しています。

 

 

 

英小売売上高

英国の消費状況、景気を確認するために小売売上高に注目しています。

英中銀の政策発表後なので大きく影響があるかわかりませんが、小売売上高が弱ければ利下げハードルが下がり英ポンド売りに繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

カナダ小売売上高

カナダは米国に先行して金融政策を進めることが多く、米国の先行指標として注目されることがあります。

今回も米国に先行して利上げを進め、米国に先行して利上げを終了しています。

カナダの小売売上高の結果が悪化してカナダの利下げ期待が高まればカナダドル売りが進み、米国の利下げ期待にも繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

3月18日(月曜日)

 

19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

23:00 USD 全米ホームビルダー協会住宅市場指数

 

 

3月19日(火曜日)

 

01:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合・声明文発表

12:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表

15:30 JPY 植田日銀総裁記者会見

17:30 EUR デギントスECB副総裁発言

19:00 EUR ユーロ圏・ドイツZEW景況感指数

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

21:30 USD 米住宅着工件数

 

 

3月20日(水曜日)

 

東京市場休場(春分の日)

 

02:00 USD 米20年債入札

16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

17:45 EUR ラガルドECB総裁発言

18:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

21:00 EUR デコス・スペイン中銀総裁発言

22:45 EUR シュナーベルECB専務理事発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

3月21日(木曜日)

 

00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)

00:30 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

03:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

06:45 NZD NZ四半期GDP

08:50 JPY 日本貿易収支

09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

17:30 CHF スイス国立銀行(SNB)政策金利発表

18:00 NOK ノルウェー中銀政策金利発表

18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

20:00 TRY トルコ中銀金融政策発表

21:00 GBP 英中銀・政策金利・声明文・MPC投票配分発表

21:30 USD 米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)

23:00 USD 米中古住宅販売件数

 

 

3月22日(金曜日)

 

04:00 MXN メキシコ中銀金融政策発表

06:45 NZD NZ貿易収支

08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)

16:00 GBP 英小売売上高

18:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

21:30 CAD カナダ小売売上高

 

 

3月23日(土曜日)

 

05:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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