月初の指標発表ラッシュと円買い介入に注目の1週間! 「10月2日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年10月2日

月初の指標発表ラッシュと円買い介入に注目の1週間! 「10月2日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は米金利の上昇とともにドル円は上昇し、ドル円は一時149.71円まで上昇しています。

鈴木財務相は発言で「急激な変動にあらゆる選択肢を排除せずに適切に対応する」と発言しており、口先介入のレベル感としては実弾介入の手前まで来ていると感じています。

また、イエレン米財務長官も日本の介入について「為替レートの水準に影響を及ぼすことでなく、ボラティリティを滑らかにするスムージングが目的であれば理解できる」と述べていることから、実弾介入に一定の理解をしてしており、介入のハードルは下がっていると思われます。

 

今週は月初の指標ラッシュがあるので、ここで日米金利差が拡大するようであればドル円は150円を超え、介入の警戒感が一層高まるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

 

1)金融政策

 

RBA理事会

注目度:かなり高い

織り込み度:据え置きを8割織り込み済み

バイアス:やや豪ドル売り

ポイント:新総裁のスタンス

 

RBAはロウRBA総裁が任期満了となり、ブロックRBA総裁補佐が新総裁となります。

ロウRBA前総裁はハト派色が強く、高いインフレが続いていても連続で据え置きを選択してきました。

ブロックRBA総裁の体制になったことで、RBAのスタンスに変化がないか注目しています。

もし、かなりのタカ派となった場合は、今回の理事会で追加利上げに動く可能性もあるのではないかと注意しています。

声明文などからタカ派が感じ取られた場合は、追加利上げの可能性が高まり豪ドル買いが進むのではないかと注目しています。

 

 

 

RBNZ理事会

注目度:やや高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:特になし

ポイント:経済見通し

 

RBNZは利上げ終了から金利維持期間に入っていると思われます。

次のポイントは利下げ観測です。

中国の景気後退などがNZ経済にどこまで影響しているのか、経済見通しに注目しています。

経済見通しが下方修正されているようであれば利下げ時期も前倒しとなり、NZドルの売り要因となるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)経済指標

 

ISM製造業景況指数

ISM製造業景況指数は製造業の企業に対して今後の景気について質問し結果を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

FRBが物価抑制のためハイペースの利上げを進めてきました。

その事で製造業には景気後退の懸念が高まっています。

FRBは先日の9月FOMCで年内あと1回の追加利上げを示唆しており、あと1回の追加利上げを実施しても米国経済がソフトランディングできるのかに注目が集まっています。

ハイペースの利上げの影響が最も出やすい製造業がどこまで景気見通しが悪化しているのか注目しています。

 

 

 

JOLTS求人件数

米国では人件費の高騰が物価高の要因となっています。

そのため、雇用市場にゆるみが出てきているのか、ADP雇用統計、NFP雇用統計と発表を控えて、先行指標としてJOLTS求人件数にも注目が集まっています。

 

 

 

ADP雇用統計

米国のインフレ要因の1つに人手不足があるため、雇用統計に注目が集まっています。

週末のNFP雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果に注目です。

どの程度市場予想を上回る雇用者数が出てくるのか、それとも予想を下回る結果になるのか注目です。

 

 

 

ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景況指数はサービス業の企業に対して今後の景況感を質問し、結果を指数化したもので景気の先行指標として注目されています。

先日の9月FOMCでタカ派姿勢が確認され、米長期金利が2007年以来の高さとなっています。

そんな中でISMが強い結果となれば企業の景況感が強いということで、インフレ低下と底堅い景気から米国経済のソフトランディングの可能性が高くなり、もう一段の金利高となるのではないかと注目しています。

 

 

 

失業保険申請件数

失業保険申請件数は毎週発表されるため速報性の高い雇用指標として注目されています。

現在のFRBは雇用市場に注目していると思われます。

要人発言からも雇用市場に関する発言が良く出てきます。

中でも失業率に関する発言が多く、失業者に関する指標であり先行指標として失業保険申請件数に注目です。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダ中銀はFRBの先行して動くことが多く、カナダ中銀が追加利上げに動くのか注目が集まっています。

カナダ中銀の金融政策判断に大きな影響がある雇用統計には注目です。

特に失業率がどこまで悪化しているのか、雇用市場が逼迫している場合は追加利上げの可能性が高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

NFP雇用統計

物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。

雇用者数と平均時給からは緩みが感じられる状況となっています。

ただ、失業率は低いままなので、FRBは失業率について発言が続いています。

今回は失業率に注目し、その上で平均時給が悪化しているのかに注目したいと思います。

平均時給や失業率が悪化していた場合は利上げの終了観測、来年の早い時期に利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

2007年以来の高さとなっている金利と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

3)円安・介入警戒

 

先日発表されたFOMCはややタカ派、日銀は大規模緩和を継続と、金融政策の差からドル高円安が進みやすい状況となっています。

金融政策発表後にドル円は年内高値である148.46円まで上昇しています。

昨年の9月にはFOMC発表後に日銀が緩和継続の発表をして円安が進み、その後に円買い介入を実施しています。

FOMC後のドル円は引き続き上昇傾向にあり、一時149.71円と昨年10月24日以来11カ月ぶりの高値を付け、昨年の介入警戒水準に達しており円買い介入に注目が集まっています。

また先日、鈴木財務相が午前と午後で二回「(為替について)高い緊張感をもって市場動向を見ている」と発言したことで介入警戒感が高まっています。

先週金曜日には日銀による買いオペが実施され、円安圧力が強くなっています。

本日もレートチェックや口先介入のレベル感と併せて、円買い介入に注視しておきたいと思います。

 

以下、去年の口先介入時のものです。

 

 

 

 

 

4)要人発言

 

FRB

FRBは9月FOMCのドットチャートで年内あと1回の追加利上げが予想されています。

そのうえで、FOMC以降に要人発言で雇用・失業率に関する発言が多くなっています。

今週はJOLTS求人件数をはじめ、ADP雇用統計や失業保険申請件数、NFP雇用統計と雇用関連指標が立て続けに発表されます。

雇用指標を受けて、FRB要人の発言に変化があるのか注目です。

 

 

 

ECB

欧州では景気悪化などから利上げ終了期待が高まっています。

ECB要人から利上げ終了に関する発言が出てこないか注目です。

先週発表されたIMM通貨先物ポジションでは、ユーロ買いポジションがたまっていますが減少傾向にあります。

利上げ終了が意識されればユーロ売りが進むのではないかと思っています。

 

 

 

英中銀

英中銀は先日の金融政策発表で、サプライズの据え置きを選択しました。

特に英中銀のメンバーの多くが据え置きを支持していたことから、利上げ終了が意識されています。

要人発言から利上げ終了が感じられると一気に利上げ終了観測が高まり、ポンド売りが加速するのではないかと注目しています。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

10月2日(月曜日)

 

08:50 JPY 日銀短観、日銀金融政策決定会合における主な意見(9月22日分)

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁発言

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

10月3日(火曜日)

 

00:00 GBP マンBOE外部理事発言

00:00 USD パウエルFRB議長、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言

02:30 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

09:30 AUD 豪住宅建築許可件数

12:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表

17:35 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

21:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁

23:00 USD JOLTS求人件数

 

 

10月4日(水曜日)

 

10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表

11:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見

16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ラガルドECB総裁発言

17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

21:15 USD ADP雇用統計

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

23:00 EUR パネッタECB専務理事発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

10月5日(木曜日)

 

09:30 AUD 豪貿易収支

15:00 EUR ドイツ貿易収支

17:30 GBP 英建設業PMI

18:45 GBP ブロードベントBOE副総裁発言

21:30 CAD カナダ貿易収支

21:30 USD 米貿易収支、失業保険申請件数

22:45 EUR デギントスECB副総裁発言

 

 

10月6日(金曜日)

 

01:00 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言

15:45 EUR フランス貿易収支

21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

 

10月7日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

04:00 USD 米消費者信用残高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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