月初めで雇用指標ラッシュと政治リスクに注目! 「9月30日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年9月30日

月初めで雇用指標ラッシュと政治リスクに注目! 「9月30日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週末は自民党総裁選で第1回投票では高市氏が石破氏より多数の票を獲得していた経緯から、決選投票では高市氏が有利と見られ株高円安が進行していました。

決選投票では高市氏が有利と見られていたが、予想に反して高市氏が敗れたことが明らかになると、為替市場では急速に円の買い戻しが進みドル円は一時142.80円まで急落しました。

株式市場では高市氏が「アベノミクス」の継承を掲げ、日銀の利上げに否定的な見解を示していたことで強まっていた株買い・円売りの動きが巻き戻されると、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比2560円安の3万7290円まで急落しました。

 

8月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年比2.2%と予想の2.3%を下回り、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前月比で予想を下回ったことを受けてドル売りも活発化し、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.73%台まで低下したことが相場の重しとなり、ドル円は4時30分過ぎには一時142.07円と20日以来の安値を記録しました。

 

今週は月初めの週で雇用指標ラッシュやISMなど重要指標が多数予定されており、結果とFRBの利下げペースに注目しています。

また、石破新政権や解散総選挙など政治リスクにも注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

英GDP

英国は高いインフレが継続しており、英中銀は利下げに慎重な姿勢を示しています。

GDPの結果が弱ければ景気後退が懸念され、利下げ期待が進むのではないかと思います。

市場予想・前回値を下回るのか注目です。

 

 

 

ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

先週発表されたフランスHICP(消費者物価指数)(速報値)が市場予想を下回り、ECBの追加利下げ期待が高まっています。

欧州最大の経済大国であるドイツの物価が低下しているのかに注目。

市場予想を下回るような結果が出てくると追加利下げ期待が加速し、ユーロの上値を抑えるのではないかと思います。

 

 

 

ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

先週発表されたフランスHICP(消費者物価指数)(速報値)が市場予想を下回り、ECBの追加利下げ期待が高まっています。

前日に発表されたドイツのHICP(消費者物価指数)(速報値)と併せてユーロ圏のHICP(消費者物価指数)(速報値)にも注目です。

フランス・ドイツ・ユーロ圏と物価の低下が確認されれば追加利下げ期待が高まるのではないかと思います。

 

 

 

ISM製造業景況指数、JOLTS求人件数

FRBは11月・12月の追加利下げについてはデータ次第としており、景況感や雇用市場に注目しています。

製造業の景況感を確認するためISM製造業景況指数の結果に注目です。

50が好不況の分岐点で、どこまで下回る結果が出てくるのか注目です。

また、同時発表のJOLTS求人件数は雇用統計の先行指標として注目されています。

求人件数が市場予想を下回る結果となれば、この後発表されるADP雇用統計やNFP雇用統計も弱い結果が出てくるのではないかとの観測が広がります。

弱い雇用市場が確認されれば利下げペースの加速に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

ADP雇用統計

FRBはインフレが落ち着いてきていることから雇用市場に注目を移しています。

週末の雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果が弱い結果となれば、週末の雇用統計も弱い結果が出てくるのではないかとの観測に繋がり、利下げペースの加速期待に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

スイスCPI(消費者物価指数)

スイス国立銀行は先日0.25%利下げを決定しました。

スイス国立銀行の利下げサイクルは終了が近いのではないかと思われ、追加利下げの回数に注目されています。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を下回る結果となれば、追加利下げの可能性は後退するのではないかと思います。

 

 

 

米失業保険申請件数

失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されています。

申請件数の中でも継続申請は失業者(失業率)の判断材料として注目されています。

失業保険申請件数の結果に注目しておきたいと思います。

 

 

 

ISM非製造業景況指数

米国のGDPの大半を占めるサービス業の景況感を確認するためISM非製造業景況指数に注目です。

米国の非製造業が悪化しているようであれば利下げ幅拡大期待に繋がるのではないかと思います。

ISM非製造業景況指数の中でも特に内訳の雇用指数に注目しておきたいと思います。

 

 

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

米国の物価も落ち着きつつあり、FRBの注目も雇用市場に移ってきています。

そのため雇用統計に注目が集まっていますが、マーケットは雇用者数よりも失業率を重要視するのではないかと考えています。

失業率が市場予想・前回値よりも悪化しているのか注目です。

 

 

 

2)要人発言

 

次回の金融政策発表に向けて、各要人発言の内容に注目です。

 

FRBは9月FOMCで年内利下げの見通しを0.5%(0.25%×2回)としています。

ターミナルレート(利上げの最終水準)を2.9%としています。

現在の金利が4.75%~5.00%なので、ターミナルレートまで2.00%の利下げ(0.25%×8回)となります。

今年0.5%利下げを実施するのであれば、来年1.5%(0.25%×6回)の利下げを進めるのか、利下げペースについてどのようは発言が出てくるのか注目です。

また、今週は米雇用指標やISMなどの景況感指標が予定されています。

特に週末の雇用統計はFRBも注目していることから、指標結果を受けて発言内容に変化が出てくるのかにも注目しておきたいと思います。

 

ECBは10月の理事会で利下げがあるのか、それとも据え置きなのか、発言内容に注目です。

先日の理事会後、0.25%利下げと据え置きで発言が分かれているため、どちらの発言が優勢となってくるのか、指標結果などを受けて発言内容に変化が出てくるのか注目です。

 

英中銀はインフレの高止まりから利下げには慎重な姿勢を示しています。

先日のMPC(金融政策決定会合)で、9名中8名のメンバーが据え置きを支持しています。

これから、11月のMPCに向けて利下げ支持がどこまで増えていくのか発言なように注目したいと思います。

 

日銀は年内の追加利上げがあるのか、発言内容に注目です。

予想では年内追加利上げと、追加利上げは来年に持ち越しとの予想が分かれています。

年内追加利上げの期待が進めば、再度円高が進む可能性があるので注目しておきたいと思います。

また、石破新政権を受けて、日銀の対応に変化が出てくるのかにも注目です。

 

 

 

3)リスク要因

 

解散総選挙・石破ショック

先週の自民党総裁選で高市早苗候補を逆転し、石破茂候補が新総裁となり石破総理・石破政権が誕生しました。

これから組閣となるのでしょうが、先に解散総選挙に踏み切るのではないかと予想されています。

石破総裁が誕生すると日経平均は暴落、為替は大きく円高がする無など、マーケットが大荒れとなっています。

週末には金融所得課税増税や法人税増税には消極的な発言をしていましたが、今後どのような発言が出てくるのか分かりません。

マーケットは悲観的に見ていることから、少しのキッカケとなる発言が出てくるだけで暴落・急変動が起こる可能性には注意しておきたいと思います

 

 

 

英政権

英国では7月に政権奪取したスターマー首相率いる労働党が党大会を開き、巨額の財源不足を補うために「増税と歳出削減」を重視した予算案を公表するとした一方で、労組重視の姿勢を鮮明にしており、経営者からは企業への負担増が懸念されています。

また、スターマー政権には政治資金スキャンダルも出てきており、支持率は低下し政局不安からポンドの上値が重くなってきています。

今後の英政権の支持率に注目です。

 

 

 

ウクライナ情勢・中東情勢

ウクライナには米英から兵器が支援されたとの話もあります。

今後、ロシアとウクライナの対立が激化し、リスクオフが進む可能性には注意しておきたいと思います。

また、中東では対立が激化しており、ポケベル(通信機器)が一斉に爆発するなど新たな展開も進んでいます。

マーケットがリスクオフとして受け止めるのか、中東情勢にも注意しておきたいと思います。

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

9月30日(月曜日)

 

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

10:45 CNY 財新製造業PMI

15:00 GBP 英GDP

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)

22:00 EUR ラガルドECB総裁発言

 

 

10月1日(火曜日)

 

02:00 USD パウエルFRB議長発言

05:10 GBP グリーンBOE外部理事発言

10:30 AUD 豪小売売上高

16:00 EUR デギントスECB副総裁発言

16:15 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:00 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数、JOLTS求人件数

 

 

10月2日(水曜日)

 

00:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言

00:30 EUR シュナーベルECB専務理事発言

07:15 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、コリンズ・ボストン連銀総裁発言

18:30 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト、カザークス・ラトビア中銀総裁発言

20:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

21:15 USD ADP雇用統計

23:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

23:05 USD ムサレム・セントルイス連銀総裁発言

23:30 USD 原油在庫量

 

 

10月3日(木曜日)

 

00:00 USD ボウマンFRB理事発言

15:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)

16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

21:30 USD 米失業保険申請件数

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

23:40 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

 

 

10月4日(金曜日)

 

16:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁、エスクリバ・スペイン中銀総裁発言

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

23:00 CAD カナダIveyPMI

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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