2023年6月26日
月末週で経済指標と要人発言に注目! 「6月26日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は英中銀がサプライズの0.5%利上げを実施し、スイスも0.25%の利上げを実施しました。
トルコ中銀も利上げ姿勢に政策を変更しています。
各国中銀が利上げを進める中で日銀だけが緩和姿勢を継続しており円安が加速、ドル円は2022年11月以来の143.80円を記録しています。
今週は月末週ということで実需の動きには注意しておきたいと思います。
また、月末の経済指標にも注目。
ECBフォーラムはじめ要人発言が多数予定されており、次回の金融政策の手がかりを探す展開となるのではないかと思っています。
目次
◎今週の注目点
1)経済指標
カナダCPI(消費者物価指数)
カナダ中銀は一時利上げ停止していましたが、根強いインフレと底堅い経済から追加利上げを決定しました。
今回のCPI(消費者物価指数)が市場予想を上回る結果となれば、さらなる追加利上げ期待に繋がるのではないかと思います。
現在は9月までにあと1回、年内1~2回の追加利上げが期待されており、CPI(消費者物価指数)の結果次第で変わってくるのではないかと思います。
豪CPI(消費者物価指数)
豪州は昨年末にインフレのピークから少しづつインフレは低下していましたが、4月から再度上昇基調になりました。
このインフレを抑制するためにRBAは一時停止していた利上げを再開し、追加利上げを決定しました。
今回発表されるCPI(消費者物価指数)が市場予想を上回る結果となるようであれば、追加利上げの追い風になるのではないかと注目しています。
豪小売売上高
RBAの追加利上げのためにも強い経済が必要です。
小売売上高が強ければ、追加利上げでも豪州景気が持つのではないかと追加利上げの追い風になると思います。
また、小売売上高が強いということは消費が強く、物価上昇の要因になりやすいと考えられるのではないかと思います。
CPI(消費者物価指数)ほどではないですが、小売売上高にも注目しておきたいと思います。
ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州は米国よりも物価高が続いており、ECBによる追加利上げがあと1~3回予想されています。
物価高が高止まりしているようであれば追加利上げの期待が進み、ユーロ買いが進むのではないかと思います。
その中でもドイツは最大の経済圏なので、ドイツの物価HICP(消費者物価指数)(速報値)に注目したいともいます。
また、今回は速報値なので市場予想と結果が乖離しやすいので、値動きに繋がりやすいと思い注目しています。
フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州は米国よりも物価高が続いており、ECBによる追加利上げがあと1~3回予想されています。
物価高が高止まりしているようであれば追加利上げの期待が進み、ユーロ買いが進むのではないかと思います。
フランスはドイツに次ぐ経済圏なので、フランスの物価HICP(消費者物価指数)(速報値)に注目したいともいます。
また、今回は速報値なので市場予想と結果が乖離しやすいので、値動きに繋がりやすいと思い注目しています。
ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州は米国よりも物価高が続いており、ECBによる追加利上げがあと1~3回予想されています。
物価高が高止まりしているようであれば追加利上げの期待が進み、ユーロ買いが進むのではないかと思います。
ユーロの物価を確認するために、ユーロ圏の物価HICP(消費者物価指数)(速報値)に注目したいともいます。
また、今回は速報値なので市場予想と結果が乖離しやすいので、値動きに繋がりやすいと思い注目しています。
カナダGDP
カナダ中銀の追加利上げのためには底堅い経済が背景にあると思います。
カナダ経済がどの程度底堅いのか、GDPの結果に注目です。
強いGDPが確認されれば追加利上げ期待が高まりカナダドル買いが進むのではないかと思います。
PCEデフレーター
今週最大の注目指標ではないかと思います。
FRBが金融政策の判断材料としているPCEデフレーターは、CPI(消費者物価指数)よりも幅広い範囲を集計した物価指標です。
PCEデフレーターが市場予想を上回る結果となれば年内2回の利上げが確実視される展開、もしかしたら年内3回の利上げ期待にもつながるのではないかと注目しています。
PCEデフレーターの結果と金利に注目です。
ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
FRBはハイペースで利上げを進めており景気後退懸念が注目されています。
消費者信頼感指数は景気の先行指標として注目されており、底堅い景気が確認されればFRBの追加利上げに繋がるのではないかと思います。
また、同時に期待インフレ率も発表されるので、インフレ見通しが上方修正されるようであればドル買いにつながるのではないかと思います。
2)要人発言
先週、先々週と主要中銀の金融政策発表ラッシュを終えて、注目は次の金融政策に向かっています。
米国は7月の追加利上げに加えて、年内2回の利上げを織り込む展開。
ECBは年内2~3回の利上げを織り込む展開。
英国は先週の金融政策でサプライズの0.5%利上げを発表し、利上げペースを加速させており、あと何回の利上げを行うのか注目されています。
日銀はYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正の可能性に注目されています。
このように各中銀によって注目される部分は違うものの、金融政策確認のための材料として要人発言に注目が集まっています。
ECBフォーラムでは中銀総裁のディスカッションも予定されており、大きな根動きに繋がるのではないかと注目しています。
3)リスク要因
日銀介入リスク
ドル円は約10日で4円上昇しており、介入警戒水準の140円台後半に近づいています。
段階的に口先介入の警戒感が高まり、口先介入が数回出てくるとその後は実弾介入の可能性が警戒される展開になるのではないかと注目しています。
どこまで警戒リスクが高まるか注目しながら、ドル円の動き確認していきたいと思います。
ロシア・ウクライナ情勢
ロシアではクーデターの報道が出ています。
どこまで情報が正確かわかりませんが、本当にクーデターが起きているのであればロシアの崩壊・弱体化が予想されるのではないかと思います。
クーデターが成功しなくても、クーデターが起きるということはプーチン大統領の影響力が低下して、ウクライナとのパワーバランスが変わってくるのではないかと思います。
均衡していたウクライナ・ロシア情勢が動き出す可能性もあり、再度リスク要因として注目される可能性があると思います。
ロシアの状況に注意しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
6月26日(月曜日)
ECB中央銀行フォーラム
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見(6月16日)
16:15 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:00 EUR ドイツIFO景況指数
17:15 GBP ディングラBOE外部理事発言
6月27日(火曜日)
ECB中央銀行フォーラム
02:00 USD 米2年債入札
02:30 EUR ラガルドECB総裁発言
17:00 EUR ラガルドECB総裁発言
17:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米耐久財受注
23:00 USD 米新築住宅販売件数・消費者信頼感指数・リッチモンド連銀製造業景気指数
6月28日(水曜日)
ECB中央銀行フォーラム
02:00 USD 米5年債入札
10:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)
15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数
19:30 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
22:30 USD パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリーBOE総裁、植田日銀総裁発言(ECBフォーラムで講演)
23:30 USD 原油在庫量
6月29日(木曜日)
EU首脳会議
01:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
02:00 USD 米7年債入札
10:30 AUD 豪小売売上高
16:30 SEK スウェーデン政策金利発表
19:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 USD 米失業保険申請件数、GDP(確定値)
23:00 USD 米住宅販売保留
6月30日(金曜日)
10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI
15:00 GBP 英GDP
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 CAD カナダGDP
21:30 USD 米PCEデフレーター
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率