今週週初め月曜は東京市場が休場、欧米市場でも大きなイベントがなかったため大きな方向感は出ませんでした。

 

昨日は7月のRBA理事会議事要旨で利上げも検討されていたことが明らかになり、8月の理事会で追加利上げの協議があることが示唆されRBAの織り込み動向に注目が集まるようになってきています。

 

逆に欧州ではかなりタカ派よりのクノット・オランダ中銀総裁の発言がハト派に振れたことでユーロの上値を抑えています。

 

植田日銀総裁はG20財務相・中央銀行総裁会議で「持続的、安定的な2％のインフレ達成にはまだ距離がある」と、まだ現状の緩和政策の必要性を匂わせる発言をしたことで円売りが出てきています。

 

今週は大きなイベントは少ないですが、残り3日様子を見ていきたいと思います。

◎今週の注目点

 

１）経済指標

 

英CPI(消費者物価指数)

英国は主要国の中でも高インフレが続いています。

欧米では利上げの終了が見えてきてドル買い・ユーロ買いは終了に近づいています。

その中で英CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、さらなる追加利上げの可能性が高まればポンド買いに繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

豪雇用統計

RBA理事会議事要旨から追加利上げの可能性が示唆されたことで豪経済指標に注目が集まっています。

雇用統計で強い雇用市場が確認されると8月理事会での利上げ期待が高まるのではないかと思います。

特に、現在は利上げも据え置きも決まっていない状況なので、どちらに織り込みが進むのかで豪ドル売りが進むのか、豪ドル買いが進むのか決まってくるのではないかと思います。

その重要指標の一つが雇用統計だと注目しています。

 

 

 

米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数

FRBはインフレが根強い要因として賃金インフレに注目しています。

そのため毎週発表される失業保険申請件数は速報性の高い指標として注目されています。

新規失業保険申請件数が増えれば失業者が増えた、失業保険の継続申請が出てくるということは雇用が少なくなってきているというように雇用市場を確認しています。

雇用市場にゆるみが確認されれば年内利上げの後退に繋がりドル売りが加速するのではないかと注目しています。

 

 

 

２）要人発言

 

今週はFOMCを控えて米国はブラックアウト期間に突入しているため、要人発言はありません。

なので、今週の要人発言は日銀関連が中心です。

来週末に日銀金融政策決定会合を控えて、YCC(イールドカーブ・コントロール)の修正期待が高まる中で前向きな発言が出てくるのか、それとも現状維持に繋がる発言が出てくるのかに注目です。

ここ数週間でYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正期待が高まり円買いが進んでいるため、否定発言が出てくる場合は円売りが進む可能性があるので注目です。

 

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

7月17日(月曜日)

 

11:00　CNY　中国四半期GDP

17:15　EUR　ラガルドECB総裁発言

17:30　EUR　レーンECB専務理事兼主席エコノミスト、バスレ・スロベニア中銀総裁発言

21:15　EUR　エルダーソンECB専務理事、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁発言

21:30　USD　ニューヨーク連銀製造業景況指数

 

 

7月18日(火曜日)

 

10:30　AUD　RBA理事会議事要旨

21:30　CAD　カナダCPI(消費者物価指数)

21:30　USD　米小売売上高

 

 

7月19日(水曜日)

 

07:45　NZD　NZ四半期CPI(消費者物価指数)

15:00　GBP　英CPI(消費者物価指数)

23:30　USD　原油在庫量

 

 

7月20日(木曜日)

 

10:30　AUD　豪雇用統計・失業率・労働参加率

16:00　EUR　ビルロワ・フランス中銀総裁発言

20:00　TRY　トルコ中銀金融政策発表

21:30　USD　米失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数

23:00　USD　米中古住宅販売件数

23:00　EUR　ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)

 

 

7月21日(金曜日)

 

15:00　GBP　英小売売上高

21:30　CAD　カナダ小売売上高