2022年5月31日
欧州指標や要人発言に注目! 「5月31日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は米国市場が休場のためNY市場は動きづらい展開となりました。
欧州ではドイツの物価指標であるHICP(消費者物価指数)が予想を上回る結果となり、物価を抑える為の利上げ期待が高まりユーロ買いが進みました。
日本では黒田日銀総裁が「円安が急速に進んだ時の要因が日銀の金融政策にあったとはみて
本日は欧州の指標や発言が多く予定されているので、昨日に続きユーロが買われるのか注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標・要人発言
欧州
本日はフランスやユーロ圏のHICP(消費者物価指数)が発表されます。
昨日のドイツHICP(消費者物価指数)が予想の結果となったことから、フランスやユーロ圏も予想を上回るのではないかと注目しています。
ECBが7月に利上げを開始することが織り込まれている中で、7∼9月期でマイナス金利解除し年内でプラス金利に利上げするのではないかとの観測が高まってきています。
今まで売られていたユーロに買いが入ることで、今まで変われていた米ドルから資金が流れ、米ドルにまで影響が出ています。
ECBの利上げに大きく影響するものの一つとして物価状況があります。
世界的な物価上昇は欧州でも問題となっており、物価上昇が見られれば利上げ観測が加速すると考えられます。
HICP(消費者物価指数)が予想を上回る結果が続くようであれば利上げ観測が加速し、ユーロ買いが進むのではないかと注目しています。
また、指標結果などを確認しながら要人発言にも注目しておきたいと思います。
要人発言からタカ派発言が続き、利上げ観測が進むようであればユーロ買いが加速すると思うので発言内容にも注目しておきたいと思います。
カナダ
本日はカナダ1∼3月期GDPの発表が予定されています。
カナダは利上げを進める中で経済の底たがさを確認できるかに注目です。
本日発表のGDPが堅調な結果となれば、利上げの裏付けとなり、今後の追加利上げの可能性も出てくるので注目です。
利上げ期待が高まればカナダドルが買われるので注目です。
中国
長くロックダウンを実施し、景気後退が懸念されています。
本日発表の製造業・非製造業PMIの結果に注目が集まっています。
PMIの結果が好景気・不景気の分岐点である50を割り込むのかに注目、50を割り込めば景気後退が懸念され、世界的な株価下落のリスクにつながります。
リスクオフ相場に繋がる可能性があるので注目です。
2)リスク要因
ウクライナ情勢
ロシアによるウクライナ侵攻は継続されており、終わりが見えない状況です。
このままの状況が続くのであればマーケットへの影響はほとんどないですが、ロシアが核兵器や生物兵器、化学兵器などを使用した場合は次のステップに移り、リスクオフが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
特にフィンランドやスウェーデンがNATO加盟申請していることから、ロシアが報復に動く可能性があります。
NATO加盟の進捗状況やトルコの状況などにも注意しておきたいと思います。
円高リスク
先週、黒田日銀総裁が出口戦略について発言したことで、イッキに円高が進む場面がありました。
貿易赤字や主要中銀で緩和政策を継続している状況から円安が進みやすいのは間違いないと思いますが、そんな中で出口戦略などの発言が出てくると円安に偏っていたポジションがイッキに円高に振れるので大きな値動きになる可能性があります。
要人発言には注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
5月31日(火曜日)
10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)・GDP(改定値)
16:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
17:30 EUR ビスコ・イタリア中銀総裁発言
17:50 EUR マクルーフ・アイルランド中銀総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 CAD カナダ1∼3月期GDP
23:00 USD 米消費者信頼感指数
6月1日(水曜日)
10:30 AUD 豪1∼3月期GDP
10:45 CNY 財新製造業PMI