2022年1月23日
注目のFOMC、その他にも重要指標あり! 「1月24日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は久しぶりに注目された日銀の金融政策発表がありましたが、結果は今まで通り現状維持が発表されました。
日銀の政策発表前にロイター通信が日銀が引き締め方向に方針転換するとの報道を出したことで注目度が高まり、円買いが進んでいた分、結果を受けて円の売り戻しが進みました。
また、先週はウクライナ情勢が意識されユーロが大きく売られる展開。
その他にもアラブ首長国連邦(UAE)やイラク・トルコなどで爆破などリスクオフ要因が多数意識される展開となっています。
今週は注目のFOMCが発表が予定され、その他にもPCEデフレーターやGDP速報値など重要指標も多数予定されています。
ボラティリティの高い1週間になるのではないかと考えています。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策発表
FOMC
注目度:かなり高い
織り込み度:据え置き8∼9割
バイアス:特になし
ポイント:年内の利上げ回数・バランスシートの縮小について
今週発表されるFOMCはかなり注目されている。
米国は物価上昇がかなりのペースで進んでおり、バイデン大統領やイエレン財務長官などは物価上昇の責任をFRBに押し付けています。
なのでFRBは何としても物価上昇を抑えなければいけない状況で、かなりの政策を進めるのではないかと注目を集めている。
今週のFOMCは据え置きが予想されているが、一部では0.25%の利上げが発表されるのではないかと噂されています。
年6~8回(200bps)の利上げがあるのではないかとも噂されています。
年8回となると年内のすべてのFOMCで利上げすることになるのか、もしくは0.5%(50bps)づつ利上げすることになるのか注目されています。
なので、今週のFOMCで据え置きが発表された場合は、声明文や記者会見から3月の利上げがどのくらい利上げをするのかヒント探しがポイントとなるのではないかと注目しています。
カナダ
注目度:高い
織り込み度:利上げ3∼4割
バイアス:加ドル買い
ポイント:利上げスタートの時期
カナダは先日発表された物価指標で約30年ぶりの高い水準が発表され、イッキに利上げ期待が高まっています。
しかも主要産業である原油価格は上昇しており、さらに物価上昇の懸念もあることから、1月利上げの可能性が高まってきています。
今月利上げが発表されなかった場合は、3月利上げのヒントが出てくるのかに注目です。
カナダ中銀はサプライズ発表することがあるので、政策発表に注目です。
2)経済指標
製造業・サービス業・総合PMI
今週は製造業・サービス業・総合PMIの速報値が発表されます。
欧米英では経済活動を再開しており、製造業・サービス業・総合PMIは強い結果が予想されています。
ただ、オミクロン株による感染者数の増加や、人手不足や燃料資源価格の上昇などによる物価上昇、ボトルネック(供給制限)など懸念材料がいくつかあります。
その懸念材料から予想を下回る結果が出てきた場合は、リスクオフが進む可能性があるので注目です。
四半期CPI(消費者物価指数)
今週は豪州とNZで四半期CPI(消費者物価指数)が発表されます。
欧米で物価上昇が問題となっており、英中銀やFRBは引き締めを急ぐ展開となっています。
豪州やNZでも物価上昇が進んでいる可能性が高く、予想以上の物価上昇が進んでいた場合は引き締めを加速させる可能性があるので注目です。
豪州は来年利上げといっていましたが、年内利上げに期待が高まっています。
四半期CPI(消費者物価指数)の結果によっては、さらに前倒し期待に繋がる可能性があります。
PCEデフレーター
米国では物価上昇が問題となっており、FRBは引き締めを急ごうとしています。
そのFRBが物価指標と注目しているのがPCEデフレーターです。
先日のCPI(消費者物価指数)はかなりの高水準でしたが、今週発表されPCEデフレーターがどこまでの高水準となるかに注目です。
FOMC後なので、今月の政策には影響しませんが3月のFOMCの判断に影響する可能性があるので注目しています。
10~12月期GDP
米国はコロナとの共生を進め、経済再開を進めてきました。
その米国がどこまで経済成長しているのか注目です。
今回は速報値なので、予想と結果が乖離する可能性があるので注目です。
3)リスク要因
ウクライナ情勢
ウクライナを巡る情勢は緊迫感が高まっています。
ロシアは強硬姿勢をとっており、欧米との対話も平行線をたどっており、いつ制裁などの具体的な対立に発展するのか注目です。
ロシアはウクライナ国境付近に軍を展開、ロシアからのスパイがウクライナ側に入っておりスパイが攻撃のキッカケを作ろうとしていると米国は主張しており、「ロシアがウクライナに対していつ攻撃
軍事衝突や制裁合戦などに発展した場合は大きくリスクオフに傾く可能性があるので要注意です。
現在はウクライナリスクの高まりはユーロの重しとなっています。
ウクライナを巡り緊迫した状況でロシアは先日、中国とイランと合同で軍事演習を行っております。
ロシア・中国・イランなどの独裁国家?共産主義?と欧米英の対立とった場合は世界的リスクオフが進む可能性があるので、それぞれの国の動きにも注目しておきたいと思います。
中東・東欧リスク
アラブ首長国連邦(UAE)ではドローン攻撃を受け、イラクとトルコを結ぶパイプラインが爆破されるなど中東で地政学リスクが高まっています。
イラク・イラン・イスラエルアラブ首長国連邦(UAE)・トルコなど、不安定な状態が続いており、ドローン攻撃などが相次いでいます。
また、カザフスタンでは反政府デモが起こり、中国やロシアが介入しようとしています。
ベラルーシなどでも緊張が高まっています。
中東・東欧リスクは天然ガスや原油価格などに影響し、世界的なリスクにつながる可能性があります。
中東・東欧に関するヘッドラインに注意しておきたいと思います。
原油価格
先週、原油価格は7年3か月ぶりの高水準となる88ドル手前まで上昇しました。
欧米のコロナ共生で経済活動再開、原油需要が高まったことに加え、カザフスタンの反政府デモ、イラク・トルコ間のパイプライン爆破などリスク要因も加わり、原油価格は底堅く推移しています。
原油価格の上昇は物価上昇の要因となり、世界的な物価上昇の要因となっています。
米国では戦略的石油備蓄の放出などで対応していますが、原油価格がさらに上昇するようであれば、さらなるリスクにつながる可能性があります。
今週もリスク要因と原油価格に注目です。
株価下落
先週は米国株の下落が注目されました。
物価上昇を抑える為に引き締め政策に舵をきったことが大きな要因となっています。
今週もFOMCやPCEデフレーター・GDP速報値の発表、米国企業の決算発表など株価下落に繋がり安い材料が多数予定されています。
株価の下落が続くようであればリスクオフが進む可能性があるので株価には注意しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
1月24日(月曜日)
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
1月25日(火曜日)
03:00 USD 米2年債入札
09:30 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)
18:00 EUR ドイツIFO景況指数
1月26日(水曜日)
00:00 USD 米消費者信頼感指数
03:00 USD 5年債入札
06:45 NZD NZ貿易収支
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見
1月27日(木曜日)
00:00 CAD カナダ中銀金融政策・声明文発表
01:00 USD 原油在庫量
04:00 USD FOMC政策金利・声明文発表
04:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期CPI(消費者物価指数)
22:30 USD 耐久財受注・失業保険申請件数・10~12月期GDP(速報値)
1月28日(金曜日)
00:00 USD 中古住宅販売保留
03:00 USD 7年債入札
22:30 USD PCEデフレーター
1月29日(土曜日)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
01:00 CAD カナダ経常収支
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
岡ちゃんマンおススメ分析ツール
TradingView
数多くの通貨ペア、商品、債権、株価指数など取り扱っており、様々な分析が出来るプラットフォームです。
為替・株式・債券・商品など各マーケットは相関性があり、各マーケットを見比べることはトレードにとってプラスになります。
1枚のチャートに為替と株価指数や、為替と商品などを重ねて表示できるのは比較するときにとても便利です。
多くの機能は無料で使えるので試しに使ってみてはいかがでしょう!
SNS機能も付いているので、是非フォローしていただけたらと思います↓↓↓
https://jp.tradingview.com/u/okachanman/