2021年8月18日
注目のRBNZ理事会、FOMC議事要旨、その他重要指標多数で忙しい1日! 「8月18日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日はリスクオフが進んだ1日でした。
アフガニスタンの問題に加えて、中国が新たな規制草案を発表したことが株価の重しとなり、リスクオフが進みました。
また、昨日大きな下落となったNZドルは、コロナ感染の抑え込みに成功していたニュージーランドで陽性者が確認され、ロックダウンが発表されたことが要因。
RBNZ理事会で利上げが確実視されていて、発表前日のロックダウンが発表されたことで、利上げ期待が100%から60%まで後退したことがNZドルの売りに繋がったと思われます。
本日はRBNZ理事会に加え、FOMC議事要旨、金融政策に影響する指標が多数予定されていることから、今週のメインとなる1日ではないかと考えています。
目次
◎本日の注目点
1)RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:0.25%利上げを6割織込み済み
バイアス:ややNZドル売り
ポイント:利上げの有無と年内利上げ幅(回数)について注目が集まる
ニュージーランドでは住宅価格の高騰が問題になっており、利上げが必要な状況になっています。
その上で、ニュージーランドはコロナ感染に成功しており、経済活動は正常化していました。
経済が正常化し、住宅価格の高騰から利上げが必要とされている状況から、利上げ予想が多く出ていて、昨日までの市場予想では0.25%は確実視され、0.5%の利上げを予想しているところもあり、利上げ幅にも注目が集まっていました。
ただ、昨日ニュージーランドでコロナ陽性者が確認され、3日間のロックダウンが発表されたことで利上げ期待は大きく後退し、0.25%の利上げも6割くらいの確立まで低下しています。
利上げと据え置きで予想が二分する展開から、どちらの結果が出ても大きく動くのではないかと予想しています。
その上で、声明文で年内の利上げ幅(回数)についてどのように考えているのか、何回の利上げを考えているのか注目されています。
利上げの期待が残れば、NZドルが上昇するのではないかと予想しています。
追加利上げに触れられてもNZドルが伸びない場合は、NZドルの上値は重く、売り場になる可能性があるので値動きに注目です。
本日のRBNZ理事会でどのような結果になるか、出てきた結果に対してNZドルがどのように動くのかで、今後のNZドルの方向性を見極めたいと思います。
シナリオ1
0.25%の利上げ+声明文で年内利上げ幅に触れられていなかった場合は一時的にNZドルは買われると思います。
・NZドルが上昇しなかった場合 → NZドル売りが継続する可能性が出てくるので、様子見もしくは売りスタンスに変更
・NZドルが上昇 → まだ利上げ期待が残っており、まだNZドル買いの可能性があり、買いスタンス継続
シナリオ2
0.25%の利上げに加えて、声明文で追加利上げについて触れられていた場合は、NZドルの買いが続く可能性があります。
・NZドルが買われた場合 → 利上げ期待で買いは継続すると予想、買いスタンス継続
・NZドルが買われない場合 → 材料出尽くしで売られやすくなる可能性があり、様子見に変更
シナリオ3
据え置きが発表された場合はNZドル売りが出てくると予想しています。
・声明文で利上げに振れられた場合 → 利上げ期待で買い戻しが入ると予想、買いスタンス継続
・声明文で利上げに触れられなかった場合 → 見通しが不透明になり売りが出てくると予想、売りスタンスに変更
2)豪賃金指数
本日発表の賃金指数が予想を上振れるか、目標の3%にどこまで近づけるかに注目しています。
3%に近づけば、引き締め期待が高まり豪ドル買いが出てくる可能性を予想しています。
反対に予想を下振れすれば、追加緩和期待が高まり、豪ドル売りが加速する可能性があります。
上振れ、下振れ、どちらの結果が出てきても動く可能性があるので要注目です。
5月のRBA議事要旨で「賃金の伸びが3%を超えないとインフレ目標を達成できない(利上げできない)」との見解を示していることから、賃金の伸びを示す賃金指数に注目が集まっています。
賃金指数は前回+1.5%で、今回の予想は+1.9%となっています。
この指標は四半期に一度しか発表されず、RBAが金融政策の判断にしていると言っているので、注目度はかなり高くなっています。
3)FOMC議事要旨
強い雇用指標や、経済の正常化が進んでいる米国ではFRBの引き締めが注目されています。
7月のFOMCでは引き締めのヒントは出てきませんでしたが、その後のFOMCメンバーからの発言からは引き締めに前向きな発言が出てきています。
7月のFOMC議事要旨から引き締めに関するヒントが出てこないか注目です。
パウエルFRB議長の発言からはハト派姿勢が強調されていることから、パウエルFRB議長の発言とFOMC内の議論に乖離が出ていれば、金利は上昇し米ドルが買われる可能性があるので要注目です。
4)CPI(消費者物価指数)
本日は英国とカナダで物価指標、CPI(消費者物価指数)が発表されます。
コロナ禍で各国の中央銀行は量的緩和を行っており、インフレ懸念が高まっています。
カナダは引き締めを始めており、次の引き締めに動くのか注目されており、物価指標CPI(消費者物価指数)に注目が集まります。
英国も低金利・量的緩和政策がとられており、引き締めにいつ動くのか物価指標CPI(消費者物価指数)に注目が集まっています。
今週発表のCPI(消費者物価指数)が大きく上振れることがあれば、引き締め期待が高まる可能性があるので要注目です。
◎本日のイベントスケジュール
8月18日(水曜日)
10:30 AUD 豪賃金指数
11:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
12:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見
15:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
21:30 USD 米建築許可件数
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
8月19日(木曜日)
01:00 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言
02:00 USD 米20年債入札
03:00 USD FOMC議事要旨(7月28日分)
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