2023年4月20日
米失業保険申請件数に注目! 「4月20日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日発表された英国のCPI(消費者物価指数)は市場予想を上回り、前回値と同じ結果となったことから英国の物価は高止まりしていることが確認されました。
一昨日に発表された雇用統計からも高止まりする平均賃金が確認され、英国のインフレは根強いと受け止められ、英中銀による追加利上げの期待感が高まりポンド買いが進んでいます。
注目されていたベージュブック(米地区連銀経済報告)は前回から横ばいの内容となり、マーケットの反応は限定的でした。
早朝に発表されたNZ四半期CPI(消費者物価指数)は市場予想を大きく下回る結果となり、積極的に追加利上げをしていたRBNZの利上げ終了期待が高まりNZドル売りが進んでいます。
本日は米国の労働市場を確認するため失業保険申請件数に注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
失業保険申請件数
米国のインフレ要因である賃金インフレを確認するために労働市場の状況に注目が集まっています。
毎週発表される失業保険申請件数は労働市場の速報指標として注目されており、悪化していれば労働市場のひっ迫は後退し賃金インフレ低下に繋がるのではないかと期待されます。
賃金インフレの低下はインフレ低下に繋がり、FRBの引き締め終了に繋がり、ドル売りが進むのではないかと注目しています。
2)要人発言
日銀
植田日銀体制になり、植田日銀総裁は記者会見で現在の大規模緩和・マイナス金利・YCC(イールドカーブ・コントロール)の継続を示唆しています。
今週は日本のCPI(消費者物価指数)が発表されます。
CPI(消費者物価指数)の結果を受けて、現状の金融政策を継続するのか、それとも政策変更を検討するのか、発言内容に注目です。
金融正常化、YCC(イールドカーブ・コントロール)の修正や撤廃について発言が出てくるようであれば円高が進むのではないかと思います。
FRB
5月FOMCの利上げ確率に注目が集まっています。
先週は五分五分の利上げ確率から7割の利上げ確率の間で揺れ動いています。
5月FOMCに向けて利上げを織り込ませるような発言が出てくるのか、それともハト派(据え置き)を織り込ませるような発言が出てくるのか、金利がどのように推移するのか注目です。
ECB
欧州ではインフレが高止まりしており、追加利上げの可能性が高いと見られています。
一部のECB理事会メンバーからは0.25%利上げもしくは0.5%利上げを検討との発言も出てきています。
ECBがタカ派に振れるようであれば、利上げ終了が見えてきているFRB(米ドル)の替わりにユーロ買いが進むのではないかと注目しています。
英中銀(BOE)
今週発表された英国雇用統計では高止まりする賃金インフレが確認され、CPI(消費者物価指数)は市場予想を上回り高止まりするインフレが確認されました。
結果を受けて英中銀のスタンスに変更があるのか注目です。
欧米英で最も高いインフレが続いている英国で、引き締め(利上げ)に消極的な英中銀の政策スタンスに変更があるのか、引き締め(利上げ)に積極的になるのか発言に注目です。
積極的にスタンス変更となれば、利上げ終了が見えてきているFRB(米ドル)の替わりにポンド買いが進むのではないかと注目しています。
3)金融政策
ECB理事会議事要旨
ECBは利上げを継続するのか、据え置くのか、それとも0.5%の大幅利上げに進むのか注目されています。
ECB理事会議事要旨から今後のインフレ・景気見通しをどのように協議していたのか、追加利上げについてどのように協議していたのか、次回会合のヒントになる材料を探す展開になると思います。
議事要旨の内容と欧州の金利を確認して、次回の利上げ予想に注目しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
4月20日(木曜日)
08:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
08:50 JPY 日本貿易収支
20:30 EUR ECB理事会議事要旨
21:30 USD 失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
21:45 USD ウォラーFRB理事発言
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
23:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
4月21日(金曜日)
00:30 GBP テンレイロBOE外部理事発言
01:00 USD ウォラーFRB理事発言
01:20 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言
04:00 USD ボウマンFRB理事発言
05:15 EUR シュナーベルECB専務理事発言
06:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)