米英CPI(消費者物価指数)に注目! 「1月15日の注目点とイベントスケジュール」

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2025年1月15日

米英CPI(消費者物価指数)に注目! 「1月15日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は氷見野副総裁が来週の日銀会合について、「経済・物価見通しを基礎に利上げを行うかどうか議論し判断」と発言したうえで、「物価、経済のメカニズムも含め概ね見通しに沿って進んでいる」「見通しが実現していくとすれば、今後も金融緩和の度合いを調整」との見解を示すと、ドル円は157.68円から157.20円割れまで売られたところから158.02円まで急ピッチで買い戻されるなど荒い値動きとなりました。

 

NY市場では米労働省が発表した12月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行しました。

 

本日は英国や米国でCPI(消費者物価指数)が予定されています。

指標結果で大きく動く可能性があるので注意しておきたいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

1)経済指標

 

英CPI(消費者物価指数)

英国は人出不足などからインフレ高止まりが懸念されています。

CPI(消費者物価指数)の結果が予想を上振れるとポンド買いで反応するかもしれません。

ただ、財政悪化による金融危機が懸念されている状況でインフレが高止まりした場合は景気後退に繋がり、ポンドが売られる可能性があるので英金利に注意しておきたいと思います。

 

 

 

米CPI(消費者物価指数)、ニューヨーク連銀製造業景況指数

米国は予想以上の経済で物価が高止まり、さらにトランプ次期大統領による関税政策でインフレが進むのではないかと懸念されています。

CPI(消費者物価指数)が予想以上の結果になるとインフレ懸念から利下げ期待は後退し、米金利は上昇、ドル買いが進むのではないかと思います。

 

 

 

ベージュブック(地区連銀経済報告)

米国は底堅い経済から利下げ期待は後退しています。

各地区連銀の経済報告から雇用市場や景気の状況を確認したいと思います。

雇用市場や景気の強さが確認されれば利下げ期待の後退に繋がり、ドル買いが進むのではないかと思います。

 

 

 

豪雇用統計

RBAは主要中銀(日銀を除く)で利下げをスタートしていない中銀です。

豪州の物価も安定しはじめ、そろそろ利下げをスタートするのではないかと注目されています。

RBAは労働市場がひっ迫している影響から賃金上昇によるインフレ圧力が高まることを強く警戒しており、今回発表の雇用統計で労働市場の緩和が確認できれば利下げ期待が近付くのではないかと注目しています。

 

 

 

2)リスク要因

 

トランプリスク

来週20日に大統領就任が決まっているトランプ次期大統領の発言に注目が集まっています。

特に関税に関する発言に注目が集まっています。

先週6日に米ワシントン・ポスト紙が「次期政権は、インフレを再燃させる懸念もあるため、関税引き上げの対象を、国家安全保障などに影響する重要分野に限定する計画を検討」と報じたことで米ドルが下落しましたが、トランプ氏がすぐにこの報道を否定し8日には「同盟国にも敵対する国にも一律に関税を課すために、国際緊急経済権限法=IEEPAを使うことを検討」と伝わったため、米10年債利回りは一時4.72%台と昨年4月以来の高水準を付けドル買いが進みました。

今週もトランプ次期大統領の発言で株価や金利に影響が出る可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

円安・介入警戒

ドル円は一時158円付近まで進み、財務官や財務相から円安けん制発言が出てきています。

158円を超えて160円が近付くと口先介入や実弾介入が警戒されます。

口先介入のレベル感に注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

ポンド下落

英国ではスターマー英首相率いる労働党政権が昨年10月末に発表した予算案が、大型増税とともに過去最高に近い借入れ計画が明らかになり、英政府の財政拡大の方針を受けた債券需給の緩みが懸念され、英長期債の急落(金利は上昇)とともにポンド売りが進んでいます。

リーブス財務相は財政規律の順守を訴えたが、借入コストの上昇は更なる増税や支出計画の削減に繋がると危惧する声も高まり、経済成長のブレーキになり兼ねない悪い金利上昇の流れを、今のところ英政府には止める術が無いと市場では認識され、英10年債利回りは2008年の金融危機以来の水準、30年債利回りは1998年以来の水準まで大幅に上昇しています。

今週は英国経済指標が多数予定されており、結果次第ではさらに金利が上昇する可能性があります。

要人発言と併せて英金利が上昇、ポンド下落、英国金融危機に繋がらないか注意しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

1月15日(水曜日)

 

12:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

17:00 EUR デギントスECB副総裁発言

17:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

17:35 EUR ブイチッチ・クロアチア中銀総裁発言

22:30 USD 米CPI(消費者物価指数)、ニューヨーク連銀製造業景況指数

23:20 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

 

 

1月16日(木曜日)

 

00:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

00:30 USD 原油在庫量

01:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

02:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言

04:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告)

09:30 AUD 豪雇用統計

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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