2023年5月5日
米雇用統計とリスク要因に注目! 「5月5日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日のECB理事会は市場予想通り0.25%の利上げを実施、声明文や記者会見では追加利上げを示唆しています。
一部では0.5%利上げの噂もあっただけに、0.25%利上げを発表した後はユーロ売りで反応しています。
昨日早朝の「米地銀パックウエスト・バンコープ
その後はウエスタン・アライアンスが身売り検討との報道を否定したことでリスクオフは少し緩んでいます。
本日は雇用統計に加えて、リスク要因に注目です。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
NFP雇用統計・失業率・平均時給
物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。
雇用者数と失業率よりも平均賃金に注目し、その上で失業率が悪化しているのかに注目したいと思います。
平均時給や失業率が悪化していた場合、年内利下げ期待が進み金利低下・ドル安が進むのではないかと思います。
金利と併せて注目しておきたいと思います。
カナダ雇用統計・失業率
カナダ中銀による利上げは停止しており、年内の利下げが注目されています。
雇用者数が低下し、失業率が悪化しているようであれば年内の利下げが意識され、カナダドルが売られる展開が予想されます。
失業率がどこまで悪化しているのか注目です。
2)リスク要因
SVB破綻に始まった金融不安ですが、一旦は落ち着きを取り戻したように見えましたが、先週にファーストリパブリック銀行の決算報告をキッカケに同行の資金流出が発覚。
その後も資金流出が継続し、株価も下落が止まらない状況となり、週末にファーストリパブリック銀行の破綻が報じられています。
ファーストリパブリック銀行に関してはJPモルガンから買収との報道がありリスクは後退していますが、他の銀行に飛び火しないか、FRBによる銀行規制強化が進むことで中小の銀行が経営不振になり、連鎖破綻などにならないか注目です。
今朝、「米地銀パックウエスト・バ
また、米国では債務上限問題が再浮上しています。
債務上限に関する法案が上院議会で承認されるのか注目です。
金融不安と債務上限問題に関するリスクオフがどこまで進むのか注目です。
3)要人発言
FRB
FOMC後に各FOMCメンバーからの発言に注目。
FOMC声明文やパウエルFRB議長の記者会見の内容と、FOMCメンバーからの発言に違いが出てこないか注目です。
5月FOMCを最後に利上げ終了と予想していますが、6月以降に追加利上げの可能性を残すような発言が続くようであればドルが買い戻される可能性があります。
また、年内利下げについて発言が出てくるようであればドル売りが進むのではないかと考えています。
発言の内容に注目です。
ECB
欧州では物価高が続いており、5月ECB理事会では0.25%利上げを実施しましたが一部では0.5%利上げとの意見も出ていました。
声明文や記者会見で追加利上げも示唆されています。
今後、ECBメンバーから6月以降の理事会で追加利上げの可能性についてどのような発言が出てくるのか注目です。
大幅に追加利上げの可能性が高くなればユーロ買いが進むのではないかと考えています。
また、そろそろECBのターミナルレート(利上げの最終水準)についても注目されると思うので、ターミナルレート(利上げの最終水準)についての発言にも注目です。
◎本日のイベントスケジュール
5月5日(金曜日)
東京市場休場(こどもの日)
10:30 AUD RBA四半期金融政策報告
10:45 CNY 財新サービス業PMI
16:00 EUR シムカス・リトアニア中銀総裁発言
17:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言
17:30 GBP 英建設業PMI
18:00 CHF ジョーダンSNB総裁発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
5月6日(土曜日)
02:00 USD クックFRB理事、ブラード・セントルイス連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
04:00 USD 米消費者信用残高