2024年7月11日
米CPI(消費者物価指数)に注目! 「7月11日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日のRBNZ理事会は予想通り据え置きを決定、声明文がハト派的な内容であったことから発表後のNZドルは売りが進みました。
パウエルFRB議長は議会証言で年内インフレ低下の可能性と年2回の利下げの可能性に言及しました。
ただ、マーケットはすでに年2回の利下げの可能性を織り込んでいたため、パウエルFRB議長の発言を受けても反応は限定的でした。
英中銀MPCメンバーからインフレ継続の懸念について発言があり、利下げ先送りの可能性が出てきたことでポンドは大きく買われていています。
本日は米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
昨日のパウエルFRB議長の発言を後押しする結果になるのか、CPI(消費者物価指数)の結果次第では9月利下げが完全に織り込まれるのではないかと注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米CPI(消費者物価指数)
パウエルFRB議長は議会証言でインフレの低下に前向きな見解を示し、年2回利下げの可能性を示唆しました。
本日のCPI(消費者物価指数)の結果がパウエルFRB議長のインフレ低下の見解を後押しする結果となれば、本格的に年2回利下げ、9月利下げが織り込まれるのではないかと思います。
市場予想・前回値を下回るのか注目です。
2)要人発言
パウエルFRB議長は議会証言で年内インフレ低下の可能性に言及し、FRBはインフレだけ懸念しているわけではなく雇用市場・景気後退にも注視していると発言しています。
インフレからデュアルマンデートに重きを置き、年内2回の利下げの可能性を示唆しました。
今後、他のFOMCメンバーから年内2回の利下げについてどのような発言が出てくるのか、9月利下げスタートについて発言が出てくるのか注目です。
ECBは先日利下げを決定し、のこり年2回の利下げ予想が多いのではないかと思っています。
2回以上の利下げ観測が出てくるようであればユーロ売りが進むのではないかと思います。
また、フランス下院議会選挙では予想外の左派政党が第1党となり政治不安が懸念されています。
政治不安が経済や金融政策に影響があるのかにも注目です。
英中銀は8月利下げ予想がメインシナリオとなっていましたが、昨日のMPCメンバーのインフレ懸念の発言から8月利下げ期待が後退しています。
8月利下げに前向きなのか、利下げ時期先送りなのかMPCメンバーの発言に注目です。
カナダは先週の雇用統計を受けて再度利下げ期待が高まっています。
追加利下げに後ろ向きな発言が出てくるのか、それとも追加利下げに前向きな発言が出てくるのか注目です。
豪州は強いCPI(消費者物価指数)の結果を受けて、追加利上げの可能性が出てきました。
追加利上げの可能性があるのか、発言内容に注目です。
3)リスク要因
フランス政治
フランス下院議会選挙では第1回投票で躍進した極右政党は決選投票でまさかの第3党に後退、第1回投票で第2党であった左派政党が第1党となりました。
左派が過半数を獲得するのか、左派が第1党となったことで財政拡大などフランスの財政・政治リスクが高まるのではないかと注目しています。
フランスが財政悪化やEU離脱などの方針を打ち出し場合に、ユーロがどこまで影響するのか注目です。
円安・円買い介入
先週のドル円は162円手前まで上昇しました。
ただ、弱い経済指標などからドル円の上値が重くなり、160円台まで下落してきていますが、それでも円安トレンドは継続している状況です。
再度上昇し162円を超えて165円など、さらに円安が進んだ場合に実弾による円買い介入が実施されるのか注目です。
◎本日のイベントスケジュール
7月11日(木曜日)
北大西洋条約機構(NATO)首脳会議
08:30 USD クックFRB理事発言
15:00 GBP 英GDP
15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数
7月12日(金曜日)
00:15 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
02:00 USD ムサレム・セントルイス連銀総裁発言
02:00 USD 米30年債入札
03:00 USD 米月次連邦財政収支