2022年6月10日
米CPI(消費者物価指数)やカナダ雇用統計など指標に注目! 「6月10日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は注目のECB理事会が開催され、7月1日でAPP(資産購入プログラム)の終了を決定し、7月の理事会で0.25%の利上げを示唆、データ次第で7∼9月期でマイナス金利解除の可能性にも言及しました。
ただ、マーケットでは7月会合で0.5%利上げも期待されていたことと、引き締めによる欧州圏の景気後退が懸念されユーロが売られる展開となっています。
本日は注目のCPI(消費者物価指数)やカナダ雇用統計などの発表が予定されています。
来週のFOMCを控えて、CPI(消費者物価指数)の結果に注目が集まっているだけに大きく動くのではないかと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米CPI(消費者物価指数)
本日は注目の物価指標が発表されます。
前回のCPI(消費者物価指数)で米国物価上昇のピークアウトが見えてきました。
今回のCPI(消費者物価指数)でピークアウトを再確認できるか、それとも物価上昇が再開するのか、結果に注目です。
ただ、結果と値動きについては予測できない状況です。
物価上昇→FRBの引き締め加速→金利上昇→株価下落→リスクオフのドル買い
物価上昇→スタグフレーション懸念→ドル売り
物価下落→FRBの引き締め後退→金利低下→ドル売り
物価下落→スタグフレーション懸念後退→ドル買い
色々なパターンが考えられます。
CPI(消費者物価指数)の発表と値動きからマーケットの考え方を確認したいと思います。
ミシガン大学消費者信頼感指数
米国ではFRBの過度な引き締めと物価高から景気後退が懸念されています。
今回の消費者信頼感指数は速報値なので予想と結果が乖離する可能性が高く、下方に乖離した場合は大きくドル売りが進む可能性があるので注意したいと思います。
カナダ雇用統計
カナダ中銀も大きく引き締めを進めている状況です。
雇用状況がしっかりしていれば、さらに引き締めを進めることができるのではないかと思います。
雇用統計に注目しておきたいと思います。
2)要人発言
昨日、ECB理事会が開催され7月1日APP(資産購入プログラム)の終了、7月会合で0.25%の利上げを示唆しました。
ただ、7月会合で0.5%利上げの期待もあったことから、ややユーロ安に傾いています。
本日欧州要人発言から、7月理事会の利上げ幅について、今後のECBについてどのような発言が出てくるのか、発言によってユーロ買いに動くのか注目です。
3)円安
昨日、欧州が利上げに向けて進み始めたことで欧州金利は上昇、米金利も上昇し日本の10年債も上昇しています。
日銀がYCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲットとしている日本10年債利回りが、0.25%を超えて0.255%に達しています。
日銀は常時指値オペを実施するとしているので、本日は指値オペが実施され円安に進みやすいのではないかと注目しています。
ただ、急激に円安が進んでいる状況で、円安けん制発言など出てきた場合は、円高に急激に進むこともあるので注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
6月10日(金曜日)
10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)
14:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
6月11日(土曜日)
00:00 EUR ナーゲル・ドイツ中銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
03:00 USD 米月次財政収支