米CPI(消費者物価指数)発表、ドル高は進むのか!? 「10月10日週の注目点とイベントスケジュール」

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2022年10月10日

米CPI(消費者物価指数)発表、ドル高は進むのか!? 「10月10日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週は注目されていた雇用統計が強弱入り混じる結果となりました。

新規雇用と失業率は予想より強い結果となり、平均時給は予想を下回る結果となりました。

強い新規雇用と失業率の結果を受けて米金利は上昇し、ドル買いが進みドル円は145.45円まで上昇しています。

 

今週は注目の米CPI(消費者物価指数)が発表され、その他にもミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)なども発表されます。

米ドルが上値を伸ばすのか、日銀による介入が実施されるのか、今週も米ドルから目が離せない1週間になるのではないかと思っています。

 

また、英中銀の要人発言が多数予定されていることから、ポンドのボラティリティが高くなり、再度ポンド安が進む可能性もあるのではないかと注目しています。

目次

◎今週の注目点

 

1)経済指標

 

米CPI(消費者物価指数)

FRBは物価上昇を抑制するため利上げを継続しているため、CPI(消費者物価指数)の結果に注目が集まっています。

米CPI(消費者物価指数)前年比は6月CPI(消費者物価指数)(7月発表)の9.1%をピークに7月は8.5%、8月は8.3%と徐々に落ち着いてきているように見えます。

ただ、8月CPI(消費者物価指数)は8.1%予想に対して8.3%という結果、今回発表される9月CPI(消費者物価指数)の予想も8.1%です。

先月のように予想を上回り8.3%や、それ以上の結果が出てきた場合は物価の高止まりと受け止められるかもしれません。

そうなるとFRBの利上げペースは加速し、11月FOMCで0.75%利上げが確実視されるようになるのではないかと思います。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)

PPI(生産者物価指数)は原材料や製品の価格を指数化したもので、PPI(生産者物価指数)が上昇すると仕入れ価格が上昇し商品価格の上昇に繋がり、物価上昇に繋がってしまいます。

米PPI(生産者物価指数)は3月をピークに低下してきています。

先月のPPI(生産者物価指数)は8.7%、今回の予想が8.3%になっています。

予想通りの結果となれば、今後のインフレも少しづつ落ち着くのではないかとの期待に繋がります。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数

今回のミシガン大学消費者信頼感指数は速報値なので、予想と結果が乖離する可能性があるので注目。

FRBによるハイペースな利上げの影響がどこまで出ているのか、消費者の景況感がどこまで悪化しているのか注目です。

また、特に注目しているのが期待インフレ率です。

期待インフレ率が高止まりしているようであれば、今後のインフレも高止まりする可能性が出てくるので注目しておきたいと思います。

 

 

 

英雇用統計

英国も物価高が問題となっており、要因の一つとして人手不足が物価高も要因となっています。

雇用者数よりも失業率や平均賃金に注目して、失業率や平均賃金が強い結果となると物価高も続き、英中銀の利上げも加速するのではないかと観測に繋がります。

 

 

 

英GDP

英国経済は英中銀による引き締めで景気後退が懸念されています。

トラス政権による政治的混乱もあることから、トラス政権の経済がどうなっているのか注目です。

予想を大きく下回る結果となるとポンドが売られる可能性が高まります。

 

 

 

2)FOMC議事要旨

 

FRBは9月のFOMCで通常の3倍となる0.75%の利上げを実施しました。

一部の予想では1.00%利上げもあるのではないかと言われていました。

議事要旨の内容からどのような議論がされたのか、次回11月FOMCの利上げ幅に関するヒントがないか注目です。

FRBが何に注目して、何が利上げの判断材料となっているのかに注目、想定よりもタカ派な内容であれば米金利は上昇し、ドル買いが進むのではないかと思っています。

 

 

 

3)リスク要因

 

英金利・ポンド

英国はトラス政権による減税策の発表でポンド安・英国債安・株安のトリプル安になりました。

その後減税策の撤回を発表し、英中銀はQT(量的引き締め)を延期し、期間20年以上の普通国債を1回のオペにつき最大50億ポンド買い入れる臨時措置を発表。

トリプル安は落ち着き、ポンドは買い戻され、長期金利は低下しました。

ただ、英中銀の臨時措置は今週末の14日までとなっており、終わりが見えてきたときに金利が再度上昇し、ポンド安が進まないか注目です。

今週は英中銀要人の発言が多数予定されているので、英中銀による14日以降の措置について言及があるのかにも注目です。

 

 

 

イタリア情勢・ユーロ

イタリアでは右派連合に政権交代しており、EUとの関係に注目が集まっています。

右派連合は新ロシア寄りなので、ロシアを巡る制裁・対応の足並みがそろわなくなる可能性もあります。

また、欧州中央銀行(ECB)保有の伊国債が過去2カ月間で減少していたことからイタリア長期金利が上昇し、ドイツなどとの金利差が拡大するのではないかとの懸念も出ています。

独伊金利差が拡大するとユーロ安に繋がるので、イタリアの長期金利水準には注意しておきたいと思います。

 

 

 

ロシア・ウクライナ情勢

ロシアはウクライナ東部4州を併合、ウクライナは4州を奪還作戦を進めており、争いは激化しています。

クリミアではクリミア半島とロシアを結ぶ欧州最長の大橋が爆発したとの報道が出てきています。

ロシアは核兵器の使用も示唆しており、今後のロシアの行動に注意しておきたいと思います。

また、欧州はロシア産の天然ガスなどに対して価格上限を決めるなどの対応をとっています。

この行動に対してガス供給パイプライン「ノルドストリーム1」を停止するなどの報復行動に出ています。

今週もロシア・ウクライナ情勢に注意しておきたいと思います。

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

10月10日(月曜日)

 

東京市場休場(スポーツの日)

米国市場休場(コロンブスデー)

カナダ市場休場(感謝祭)

 

17:15 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言

22:00 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言

22:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

 

 

10月11日(火曜日)

 

02:00 USD ブレイナードFRB副議長発言

08:30 AUD Westpac消費者信頼感指数

15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金

21:45 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

 

 

10月12日(水曜日)

 

01:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言

02:00 USD 米3年債入札

03:00 GBP カンリフBOE副総裁発言

03:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

03:35 GBP ベイリーBOE総裁発言

07:00 AUD エリスRBA総裁補佐発言

07:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言

15:00 GBP 英GDP

17:00 GBP ハスケルBOE外部理事発言

20:35 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)

22:30 EUR ラガルドECB総裁発言

23:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言

 

 

10月13日(木曜日)

 

00:00 EUR クノット・オランダ中銀総裁発言

02:00 USD 米10年債入札

02:00 GBP マンBOE外部理事発言

03:00 USD FOMC議事要旨(9月21日分)

07:30 USD ボウマンFRB理事発言

08:00 GBP マンBOE外部理事発言

15:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(改定値)

20:00 GBP マンBOE外部理事発言

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)、失業保険申請件数

 

 

10月14日(金曜日)

 

IMF国際通貨金融委員会(IMFC、ワシントンDC)

 

00:00 USD 原油在庫量

02:00 USD 米30年債入札

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)

16:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)(改定値)

17:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

21:30 USD 米小売売上高

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

 

 

10月15日(金曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

22:00 GBP ベイリーBOE総裁発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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