2024年6月7日
米NFP雇用統計に注目! 「6月7日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日ECB理事会はG7の中でカナダに続き0.25%の利下げを発表しました。
ただ、市場予想では利下げが織り込み済みとなっていたため、発表後はユーロ買いで反応しました。
四半期に一度発表される経済見通し(スタッフ予想)で「2024年と2025年の総合インフレ率
本日は注目のNFP雇用統計の発表です。
今週に入り雇用指標はどれも市場予想よりも弱い結果となっており、本日の雇用統計も市場予想を下回りFRBの利下げハードルが下がるのではないかと期待されています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
NFP雇用統計・失業率・平均時給
FRBが注目する雇用統計で失業率と平均時給に注目しています。
失業率は4%を節目として注目していて、失業率が4%台に突入すると雇用市場の緩みにつながるのではないかと注目しています。
また、平均時給の伸びが前回値よりも低下しているかにも注目です。
平均時給が低下すると賃金低下、賃金インフレが落ち着き利下げのハードルが下がるのではないかと注目しています。
雇用者数については10万人と20万人の節目に注目していて、20万人を超えるようであれば強い雇用市場に繋がり、10万人を下回ると雇用市場の緩みにつながるのではないかと注目しています。
カナダ雇用統計・失業率
カナダは金融政策発表後の雇用統計です。
金融政策発表の声明文や記者会見で利下げについてのヒントが出てこないか、そのうえでの雇用統計の結果で次回利下げに繋がるのか注目です。
2)要人発言
来週にFOMCや日銀と金融政策を控えてブラックアウト期間に入っておりFOMCメンバーの発言はありません。
カナダ中銀は一昨日の金融政策発表でG7で最初の利下げを決定、ECBは昨日カナダに続き利下げを決定しました。
カナダは追加利下げに前向きな発言が出ましたが、ECBはインフレ見通しを上方修正するなどタカ派な内容となっており、どちらの中銀も年内追加利下げの回数に注目が集まっています。
年内の利下げ回数についてカナダ中銀やECB理事会メンバーなどから発言が出てこないか注目しています。
4)円安・介入警戒
ドル円160円超えたことから円買い介入を実施し、2022年10月を上回る過去最大の9兆7885億円の介入となりました。
介入を受けて一時151円台まで下落しましたが、1か月かけて再度157円台に戻しています。
円安圧力は強く158円や160円を試す可能性が高くなってきています。
今後158円を超えて160円を試す展開となった時に、円買い介入がどの水準で実施されるのか注目です。
イエレン財務長官は「G7国の通貨は市場で決定されるべき」「為替介入はまれな行為であるべき、他国への伝達必要」との考えを改めて強調し、日本当局による円買い介入に対して繰り返しけん制するような発言をしています。
米国をはじめ欧州など各国がいつまで介入を許容してくれるのか、海外の反応にも注意しておきたいと思います。
ドル円がこのまま上昇を続けるのか、再度介入するのか、介入に関する発言などに注目です。
◎本日のイベントスケジュール
6月7日(金曜日)
欧州議会選(9日まで)
16:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁発言
17:00 EUR シュナーベルECB専務理事、ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏GDP(改定値)
19:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:15 EUR ラガルドECB総裁発言
6月8日(土曜日)
01:00 USD クックFRB理事発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント