英国・米国・豪州の金融政策発表に注目! 「11月1日週の注目点とイベントスケジュール」

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2021年10月31日

英国・米国・豪州の金融政策発表に注目! 「11月1日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週前半は様子見ムードが続き、円独歩安が進みました。

原油価格の上昇による円安が進んだのですが、週後半では一時原油価格が80ドル台まで下落したことで円高に動きましたが、最終的には原油価格が底堅く回復したことで円安が進みドル円で114台を回復して週末を迎えています。

 

注目されていたECB理事会ではラガルドECB総裁が物価上昇が長引く可能性に触れたことでユーロは上昇、ただ金曜日は月末要因などもありユーロが売られています。

週明けてユーロがどちらに動くのか、ECB理事会をどのように消化していくのか注目です。

 

カナダ中銀はテーパリングの完了を発表。

原油価格の上昇と併せて、カナダドル上昇の要因となっています。

 

その他、燃料資源価格の上昇は天然ガスや石炭を輸出している豪ドルの上昇要因となっています。

 

今週は英国や米国、豪州で金融政策発表が予定されていて、値動きの大きな1週間になりそうな気がしています。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)政策金利発表

 

RBA理事会

RBAは来年2月まで週40億豪ドルの国債買い入れ継続を発表しています。

国債買い入れ方法としてYCC(イールドカーブ・コントロール)を使用し、ターゲットを3年債利回り0.1%前後としています。

ただ、先週RBAは国債買い入れを行わなかったことで3年債利回りは急騰していることから、YCC(イールドカーブ・コントロール)を辞めるのではないか、資産購入に変更があるのではないかと注目されています。

また、資産購入に変更がなくても、声明文などから来年の利上げに繋がるヒントが出てくるのではないかと注目を集めています。

資産購入変更や来年の利上げ観測が高まれば、豪ドル買いに繋がる可能性があるのではないかと考えています。

 

 

 

FOMC

FOMCはテーパリング決定が確実視されています。

注目はテーパリングの開始よりも、終了時期と利上げ観測に注目が集まっています。

テーパリングの終了が来年半ばよりも早く終わるような内容であれば、来年の2回利上げの期待感は強くなり、米金利はもう少し上昇する可能性が出てきます。

FOMCの声明文と記者会見で来年利上げのヒントが出てこないか、発表後の米金利に注目です。

 

 

 

Super Thursday(英中銀)

今週の英中銀は利上げと声明文、インフレーションレポートと注目点満載の政策発表です。

英中銀の利上げ観測は一時年内2回の利上げを織り込むところまで進み、少し後退したとはいえ年内1回の利上げは織り込まれていると思います。

まずは今週の政策発表で利上げをするのか、また投票配分が何名利上げ票を入れるかに注目です。

次に声明文などで、12月や来年の利上げ見通しのヒントがないかにも注目です。

利上げヒントにもつながる、来年以降のインフレ見通しや経済成長率の見通しがどのようになっているのか、インフレーションレポートにも注目です。

 

 

 

 

 

2)雇用統計

 

米雇用統計

米国は人手不足が問題となっており、どこまで雇用者数を伸ばすことが出来るのかに注目が集まっています。

失業率は求人者がいないことで大きく改善しているので、失業率よりは雇用者数や平均時給に注目されると見ています。

人手不足を解消するために企業側がどこまで給与を上げているのかに注目。

高すぎる平均時給は、企業のコスト増に繋がり、物価上昇の要因にもつながるので、どこまで平均時給が上がっているかに注目です。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダは先週の政策発表でテーパリングを終了し、注目は来年の利上げに移っています。

カナダ中銀の利上げ期待は、早ければ来年3月にも利上げするのではないかとの観測が出ており、そのために雇用状況に注目が集まっています。

今回の雇用統計で雇用者数がしっかりと伸びていると、来年の利上げ期待が強くなるのではないかと注目しています。

 

 

 

NZ雇用統計

ニュージーランドはすでに利上げを始めており、追加利上げも期待されています。

ニュージーランドはゼロコロナを目指し、再度ロックダウンに突入したこともあり、雇用者数・失業率が悪化していないかに注目しています。

雇用者数・失業率が思ったよりも悪くなければ、追加利上げ期待に繋がりNZドル買いに繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

 

 

3)その他経済指標

 

トルコCPI(消費者物価指数)

トルコは想定外の利下げを発表し、リラ売りが進んでいます。

トルコ中銀の説明ではコアインフレ率が政策判断材料となっているようなので、今週発表のCPI(消費者物価指数)に注目しておきたいと思います。

コアインフレ率を上回る水準が政策金利と説明していましたが、前回の利下げでコアインフレ率と政策金利は逆転しています。

今週のCPI(消費者物価指数)でさらにコアインフレ率が上昇したときに、マーケットがどのような反応をするのか、リラ売りが進みクラッシュしないのか注目です。

 

 

 

ISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数

米国は人手不足や燃料資源価格の上昇、新興国などからの供給不足(ボトルネック)が懸念され、予想よりも結果が下回る可能性があります。

 

 

 

4)原油価格

 

燃料資源価格の上昇が世界的に注目を集めている中で、今週はOPECプラス閣僚級会合が開催されます。

サウジアラビアは増産に対して消極的な姿勢を示しており、OPECプラスの産油方針に注目が集まります。

もし、今までの増産計画を維持(追加の増産はしない)ということになれば、原油価格の底上げに繋がり、燃料資源価格の上昇が続くのではないかと思われます。

原油価格の高止まりが続くようであれば戦略石油備蓄(SPR)の利用もあると米エネルギー長官が言っていることから、米国の戦略石油備蓄(SPR)の使用にも注目。

水曜日の原油在庫量にも注目です。

最近は原油価格とクロス円の相関が高くなっており、原油価格が上昇するようであれば円安が進むのではないかと注目しています。

 

 

 

5)リスク要因

 

英国vs欧州

英国と欧州の間で北アイルランド議定書の問題がクローズアップされていましたが、英国とフランスの間でも漁業権を巡り対立が表面化してきています。

英国と欧州の離脱協定の破棄までは無くても、フランスが独自に英国に対して規制をかける可能性もあり、英国にとってはリスク要因となるのではないかと注目しています。

 

 

 

中国リスク

中国は日曜日に発表された製造業・非製造業PMIが予想を下回り、中国経済の鈍化が懸念されています。

コロナ感染者が出てきて、北京オリンピックのために早々にロックダウンを実施するなど、中国経済のさらなる鈍化が懸念されています。

その中で最も注目されているのが不動産バブルの崩壊で、なんとかデフォルトを綱渡り状態で回避している中国恒大集団に注目です。

どこかのタイミングでデフォルトを宣言する可能性が残っているため、注意しておきたいと思います。

 

 

 

米議会

米議会では予算案に関して協議されていますが、バイデン大統領は当初の予算規模3.5兆ドルから1.75兆ドルまで予算規模を縮小しています。

これで予算協議が前に進むのか、米議会に注目です。

また、予算規模を半分にしたことと、富裕層増税案を発表したことに対するマーケットの反応にも注目です。

その他にも、来年2月に迫ったパウエルFRB議長の任期満了に関して、パウエルFRB議長の再任が微妙な状況となってきています。

現在のFRBは来年2回の利上げを期待されていますが、パウエルFRB議長の再任が難しくなると利上げ期待も大きく後退するのではないかと思われます。

米議会に関するヘッドラインに注意しておきたいと思います。

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

10月31日(日曜日)

 

日本衆議院選挙投開票

欧州・英国サマータイム終了

 

 

11月1日(月曜日)

 

10:45 CNY 財新製造業PMI

18:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

11月2日(火曜日)

 

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(9月22日分)

12:30 AUD 豪RBA理事会・政策金利・声明文発表

14:50 AUD デベルRBA総裁補佐発言

17:45 EUR イタリア製造業PMI(改定値)

17:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

17:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

 

 

11月3日(水曜日)

 

06:45 NZD NZ雇用統計・失業率

10:45 CNY 財新サービス業PMI

16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)

18:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

21:15 USD ADP雇用統計

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

23:30 USD 原油在庫量

 

 

11月4日(木曜日)

 

OPECプラス閣僚級会合

 

03:00 USD FOMC金融政策・声明文発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

09:30 AUD 豪貿易収支

17:45 EUR イタリア総合・サービス業PMI(改定値)

17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

21:00 GBP 英中銀(BOE)政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表

21:30 USD 米失業保険申請件数・貿易収支

21:30 CAD カナダ貿易収支

 

 

11月5日(金曜日)

 

01:50 GBP カンリフBOE副総裁発言

09:30 AUD 豪RBA四半期金融政策報告

17:30 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言

21:15 GBP ラムズデンBOE副総裁発言

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

22:00 GBP テンレイロBOE外部理事発言

23:00 CAD カナダIveyPMI

 

 

11月6日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

11月7日(日曜日)

 

米国サマータイム終了

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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