2020年1月30日
英国中銀(BOE)の政策発表「Super Thursday」に注目! 「1月30日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日のFOMCは予想通り据え置き、記者会見の内容はややハト派な内容だったと思います。
注目された隠れQEについては、今まで供給しすぎた資金については調整するものの、QE自体は4月まで続けるということになっています。
これからのバランスシートと株価の状況に注目が集まります。
また、リスクオフ要因のコロナウイルスの拡大は続いていますが、ある程度織り込んだのか、それとも下げすぎた反発なのか、株価は堅調に推移しています。
調整なのか織り込んだのか、判断する1日となりそうです。
今日は月末・五十日なので、仲値やフィックスに注意しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)Super Thersday
本日は英国中銀(BOE)の政策金利発表が予定されています。
また、今回は四半期に一度のインフレーションレポートも同時に発表される「Super Thursday」となっています。
インフレーションレポートとは、経済成長見通しやインフレ見通しなど、経済データを求めたもので内容によっては為替に影響を与える重要なものです。
インフレーションレポートが同時発表される「Super Thursday 」は注目度がもともと高いのですが、今回は利下げ観測が五分五分という状況も合わさり注目度が上がっています。
まず利下げに関しては、欧米の銀行の予想でも利下げと据え置き、本日利下げと3月利下げで意見が分かれ、利下げ確率は約50%と本当に五分五分なので、利下げ・据え置きどちらの結果になってもポンドは動くと思われます。
次に、据え置きであった場合、政策変更を決定するMPCメンバーの投票配分です。
MPCメンバー9名による多数決で政策変更が決定するため、投票配分に注目が集まり、現在の予想は「利下げ票3:据え置き票6」となっています。
利下げ票が3票だった場合、ポンドの動きはどちらに反応するかはわかりません。
利下げ票が4票だった場合は、利下げが近かったということでポンドが一時売られると思います。
利下げ票が2票だった場合、予想よりも利下げが遠いということでポンド買いが一時的に起こるのではないかと思います。
最後に、政策金利とMPCの投票配分以外にも、インフレーションレポートの内容が下方修正されていたり、上方修正されていたりするとポンドに影響します。
据え置きであった場合、投票配分で動くのではないかと上記で書きましたが、インフレーションレポートと反対の動きになった場合、打ち消しあってあまり動かない(行って来い)状況になったり、投票配分とインフレーションレポートが同じ方向性になった場合は、大きく動くことになるかもしれません。
英国は、明日EUからの離脱期限日で、その前日に金融政策を変更するのか?
また、新年度予算案で財政政策を待たずに金融政策変更するのか?
3月で任期満了となるカーニー総裁が政策変更に投票するのか?
などの疑問点も、今回注目度が高まっている要因の一つかもしれません。
政策発表とカーニー総裁の記者会見に要注目です。
2)リスクオフ
新型コロナウイルスの感染拡大は収束しそうにありません。
感染拡大はSARSの時を上回った模様で、コロナウイルスの経済に与える影響に懸念が広がります。
中国は経済活動がストップしている、特に製造業に大きく影響するとみられています。
もうすぐ全人代があるため、習近平国家主席としては早めに収束させ景気回復に努めたいところだと思います。
そのためWHOに緊急事態宣言を回避するよう頼んで先日は回避してもらったようですが、さすがにもう回避出来ない状況まで来ているようです。
本日WHOは緊急会合を招集し、再度緊急事態宣言について話会うようです。
話し合いの結果、中国に忖度した内容になるのか、緊急事態宣言となるのか、本当の意味で緊急事態宣言回避となるのか、発表内容に注目です。
また、コロナウイルスの陰に隠れていますが、トランプ大統領の弾劾裁判でボルトン前大統領補佐官が証人として出てくるのか、どんな内容を話すのかも注目されています。
◎本日のイベントスケジュール
1月30日(木曜日)
16:00 JPY 雨宮日銀副総裁発言
17:55 EUR ドイツ失業率
19:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数・失業率
21:00 GBP 英国中銀政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表
21:30 GBP カーニーBOE総裁記者会見
22:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)
22:30 USD 米GDP
1月31日(金曜日)
英国離脱期限日
03:00 EUR ヴァイトマン・ドイツ連銀総裁発言