2024年10月21日
要人発言多数の1週間! 「10月21日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週はECB理事会があり追加利下げが決定されましたが、次回利下げに関してはデータ次第という姿勢を維持しました。
マーケットは12月の理事会での追加利下げを織り込み始めています。
米国では9月米小売売上高や10月米フィラデルフィア連
今週は経済指標が少なめで、週後半の製造業・サービス業・総合PMIに注目しておきたいと思います。
また、要人発言が多数予定されているため、要人発言から金融政策のヒントを探したいと思います。
目次
◎今週の注目点
1)要人発言
今週は国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会やG20財務相・中央銀行総裁会議などが予定され、金融政策にかかわる要人の発言が多数予定されています。
次回の金融政策発表に向けて、各要人発言の内容に注目です。
FRB
FRBは強い米指標から底堅い米経済が確認され、大幅利下げやハイペース利下げ期待が後退しています。
年内0.5%(0.25%×2回)の利下げを織り込んでいます。
タカ派の発言が多く出てくるのか、それともハト派の発言が出てくるのか、発言内容を受けて利下げ期待に変化が出てくるのか注目です。
ECB
ECBは10月理事会で2会合連続で利下げを決定しました。
今後についてはデータ次第との姿勢も維持していますが、マーケットは追加利下げを織り込み始めています。
今回の利下げ決定について賛否どのような発言が出てくるのか、また12月理事会でさらに追加利下げの可能性があるのか、ECBメンバーの発言内容に注目です。
BOE
英中銀は前回会合で据え置き票多数で据え置きが決定されました。
ただ、先日のベイリーBOE総裁のハト派発言や先週の弱い経済指標から追加利下げ期待が急浮上してきました。
11月追加利下げはかなり織り込みが進んでおり、12月の追加利下げの可能性も出始めています。
今週はMPCメンバーから追加利下げについてなどハト派発言が出てこないか発言内容に注目です。
RBA
RBAは主要中銀の中で唯一タカ派の中銀です。
他国と同調して利下げを進める必要はないとの姿勢を示しており、利下げ時期はもう少し先なのではないかと思います。
先週の雇用指標も強い結果であったことからタカ派姿勢が続く可能性が高いと思われます。
いつRBAがハト派に転じるのか、要人からハト派な発言が出てこないか注目です。
RBNZ
RBNZは先日の理事会で0.5%の大幅利下げを決定しました。
RBNZの年内理事会は11月が最後となり、次は来年2月まで理事会がありません。
そのため11月理事会でも予防的に大幅利下げを進める可能性があるのではないかと予想されています。
現在マーケットは0.5%の大幅利下げをかなり織り込んでいますが、0.75%の利下げもあるのではないかと一部予想が出始めています。
大幅利下げについて発言が出てこないか、発言内容に注目です。
BOC
カナダは連続利下げを決定しており、今週の会合でも利下げを決定するのではないかと予想されています。
一部では0.5%の大幅利下げの可能性も予想されており、CPI(消費者物価指数)の結果次第では大幅利下げの可能性が高まるのではないかと注目されています。
金融政策発表での声明文や、その後の発言から12月会合の追加利下げの可能性について発言が出てくるのか注目です。
日銀
日銀は追加利上げに注目が集まっています。
年内に追加利上げの可能性があるのか発言内容に注目です。
また、じわじわと円安が進んでおり、円安牽制発言も出始めています。
口先介入を含めた円安に対する発言にも注目しておきたいと思います。
2)金融政策
カナダ中銀
注目度:高い
織り込み度:0.25%利下げ織り込み済み、0.5%利下げの可能性も70%前後
バイアス:特になし
ポイント:利下げ幅と12月利下げの可能性
カナダ中銀は連続会合で利下げを進めてきています。
今回の会合でも連続利下げが予想されており、一部では0.5%の大幅利下げの可能性も予想されています。
利下げ幅が0.25%利下げであった場合はカナダドル買い、0.5%利下げであった場合はカナダドル売りで反応するのではないかと考えています。
また、12月会合で追加利下げについて言及があった場合や、大幅利下げについて言及があった場合もカナダドル売りが進むのではないかと思います。
利下げ幅、次回会合での利下げの可能性について注目です。
3)リスク要因
中東情勢に引き続き警戒しておきたいと思います。
イスラエルがイランに向けて報復攻撃をする可能性があり、一部報道で核施設や石油施設への攻撃はしないと報じられていますが、核施設や石油施設へ攻撃された場合は大きくリスクオフが進む可能性があります。
イス
4)経済指標
製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
景気の見通しを確認する指標として注目されているPMIの速報値が発表されます。
PMIの「50」を好不況の分岐点として下回れば景気後退が懸念され、上回れば景気改善が期待される状況です。
フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国の製造業・サービス業・総合PMIが発表され、結果が弱ければ各中銀の利下げ期待に繋がるのではないかと思います。
速報値だけに市場予想と結果が乖離することがあり、大きな値動きに繋がる可能性があるので注目しておきたいと思います。
カナダ小売売上高
カナダ中銀は今週の会合で追加利下げを決定すると思われます。
その後に発表される小売売上高の結果が弱ければ、12月会合での追加利下げや大幅利下げの可能性が高まるのではないかと注目しています。
◎今週のイベントスケジュール
10月21日(月曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
16:00 EUR シムカス・リトアニア中銀総裁発言
21:55 USD ローガン・ダラス連銀総裁発言
10月22日(火曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
02:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
06:05 USD シュミッド・カンザスシティ連銀総裁発言
07:40 USD デイリー・サンフランシスコ連銀総裁発言
22:00 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
22:05 EUR クノット・オランダ中銀総裁発言
22:15 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
22:15 GBP グリーンBOE外部理事発言
22:25 GBP ベイリーBOE総裁発言
22:45 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
23:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言
23:00 EUR ラガルドECB総裁発言
10月23日(水曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
G20財務相・中央銀行総裁会議
00:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
02:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
03:00 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言
04:15 GBP ブリーデンBOE副総裁発言
00:45 EUR ラガルドECB総裁発言
05:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
22:00 GBP ブリーデンBOE副総裁発言
22:00 USD ボウマンFRB理事発言
22:45 CAD カナダ中銀政策金利・声明文
23:00 USD 米中古住宅販売戸数
23:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
23:00 EUR ラガルドECB総裁、レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
23:30 USD 原油在庫量
10月24日(木曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
G20財務相・中央銀行総裁会議
00:30 EUR チポローネECB専務理事発言
01:00 EUR エスクリバ・スペイン中銀総裁発言
01:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
02:00 USD 米20年債入札
02:00 NZD オアRBNZ総裁発言
03:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告)
05:30 GBP ベイリーBOE総裁発言
16:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
16:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
21:30 USD 米失業保険申請件数、建設許可件数
22:00 GBP ウッズBOE副総裁、マンBOE外部理事発言
22:00 EUR カザークス・ラトビア中銀総裁発言
22:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
23:00 USD 米新築住宅販売戸数
10月25日(金曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
00:20 GBP ベイリーBOE総裁発言
02:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
04:45 GBP ベイリーBOE総裁発言
21:30 USD 米耐久財受注
21:30 CAD カナダ小売売上高
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率
10月26日(土曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
10月27日(日曜日)
欧州・英国が冬時間(標準時)に移行
衆議院議員選挙