雇用統計と債務上限問題に注目! 「6月2日の注目点とイベントスケジュール」

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2023年6月2日

雇用統計と債務上限問題に注目! 「6月2日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日のADP雇用統計は市場予想を上回りました。

労働コストやISM製造業景況指数は市場予想を下回っています。

雇用者数などから経済は底堅いものの、賃金インフレはやや後退してきているのではないかとの見方が強まっており、本日のNFP雇用統計・失業率・平均時給に注目が集まっています。

 

また、最大の関心事である債務上限問題ですが、昨日午前(日本時間)に下院で可決された法案が上院に送付され、本日早朝(日本時間)に上院議会で協議されました。

上院では11の修正案が出されており、明日早朝(日本時間)に採決される予定です。

無事に可決されるのか、デフォルト回避となるのか注目です。

目次

◎本日の注目点

 

1)リスク要因

 

注目しているリスク要因は米債務上限問題と銀行信用不安の2点です。

 

債務上限問題に関してイエレン財務長官は、政府資金の枯渇期限が6月1日にから6月5日に変更すると言及。

このまま政府の借金の上限額である債務上限を引き上げなければ政府資金は枯渇し、債権の償還・利払いが出来なくなりデフォルトとなってしまいます。

また、一部の政府機関が閉鎖となり米国経済に大きく影響が出てしまいます。

米格付け会社のフィッチは米国債「AAA」から格下げの可能性があるとしています。

米下院では何とか可決され、昨日、上院議会で協議されました。

協議の結果11の修正案が出ており、本日採決となります。

債務上限引き上げに関する法案の採決の前に修正案の採決があり、修正案が可決された場合は修正案と債務上限引き上げに関する法案が再度下院議会で協議・採決されることになります。

再度下院議会に法案が差し戻された時点で、ほぼデフォルトが確定となります。

無事、債務上限引き上げに関する法案の採決に進み、法案が可決されればデフォルト回避となります。

採決時間は3日8:30(日本時間)なので、マーケットクローズ後になり週明けマーケットの窓開けリスクにも注意しておきたいと思います。

 

銀行信用不安に関しては、SVB破綻から始まり銀行の資金流出が続き連鎖破綻に繋がっています。

イエレン財務長官は銀行幹部らに「一連の銀行破綻を受け一段の銀行合併が必要になる可能性がある」と警告したとの報道もあり、次の銀行破綻や合併が発表されるのではないかと注目が集まっています。

銀行からの資金流出、銀行への規制強化、破綻や合併など銀行に関するヘッドラインが出てこないか注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。

雇用者数と失業率よりも平均賃金に注目し、その上で失業率が悪化しているのかに注目したいと思います。

平均時給や失業率が悪化していた場合、年内利下げ期待が進み金利低下・ドル安が進むのではないかと思います。

金利と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

6月2日(金曜日)

 

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

 

6月4日(日曜日)

 

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による「OPECプラス」閣僚級会合

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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