2022年5月6日
雇用統計と要人発言に注目! 「5月6日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日の英中銀は市場予想通り0.25%の利上げを発表。
MPCメンバー9名全会一致で利上げを支持、9名中3名は0.5%利上げを支持したことでタカ派と受け止められポンドは一時上昇しました。
ただ、同時に発表されたインフレーションレポートで経済見通しが下方修正されたことで、スタグフレーションの懸念から大幅にポンド売りが進みました。
FOMC発表後に米金利は低下しドル売りが進んでいましたが、昨日は再度金利は上昇しドルが買い戻され、ドル円は再度130円台に戻しています。
本日は雇用統計や要人発言が予定されていることから、ボラティリティの高い1日になるのではないかと注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)雇用統計
米雇用統計
FRBの金融政策に大きく影響する雇用統計が発表されます。
雇用者数は重要だと思いますが、特に注目しているのは平均時給です。
米国は物価高が問題となっていますが、物価高の要因の一つで人手不足があります。
人手不足により人件費が高騰して、人件費を商品価格・サービス価格に転嫁することで物価上昇に繋がります。
平均時給が予想以上に上昇していた場合は、物価高を懸念し引き締め期待からドル買いが進む可能性があります。
また、平均時給が低下していた場合は物価上昇が落ち着く要因だけでなく、給与が低下することで消費意欲の低下に繋がる恐れがあります。
物価が高止まりする中で給与が低下すれば消費意欲が低下し、消費大国の米国は景気後退に繋がり、スタグフレーション懸念に繋がる可能性があります。
スタグフレーション懸念が出てくると引き締めペースが後退する可能性があり、ドル売りが進むのではないかと考えています。
このことから、雇用統計では平均時給に注目しておきたいと思います。
カナダ雇用統計
カナダは米国に先駆けて大幅利上げを進めています。
データ次第でさらに高い金利が必要との発言が出ていることから、政策判断に大きく影響する雇用統計にに注目したいと思います。
雇用がしっかりしているのであれば、物価次第で追加の利上げの可能性も高くなるのではないかと思います。
2)要人発言
今週はFOMC・英中銀と注目の政策発表が終了し、それぞれの理事がどのような考えなのか注目しています。
先日のFOMCでは0.5%利上げ、6月からQT(資産縮小)スタートを決定しています。
パウエルFRB議長は記者会見で0.75%の利上げは検討していない、今後2会合で0.5%利上げを検討していると発言しています。
本当に0.75%の利上げはないのか、今後の利上げ幅についてどのような発言が出てくるのか、また発言を受けて金利とドルがどのような動きをするのか注目しています。
昨日の英中銀では市場予想通りの0.25%利上げを発表しましたが、インフレーションレポートで経済見通しが下方修正されたことでスタグフレーションの懸念が強くなりました。
経済が弱い中では利上げペースも鈍化するのではないか、今後の追加利上げについてどのような考えを持っているのか、発言に注目です。
追加利上げが少ないようであればポンドの上値は重くなるのではないかと注目しています。
◎本日のイベントスケジュール
5月6日(金曜日)
10:30 AUD RBA四半期金融政策報告
16:30 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:30 GBP 英建設業PMI
18:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
20:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
22:15 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
23:00 CAD カナダIveyPMI
5月7日(土曜日)
00:00 GBP テンレイロBOE外部理事
00:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
00:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
04:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
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