ECB理事会と米国CPI(消費者物価指数)に注目! 「9月9日週の注目点とイベントスケジュール」

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2024年9月9日

ECB理事会と米国CPI(消費者物価指数)に注目! 「9月9日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はJOLTS求人件数やADP雇用統計、NFP雇用統計が予想よりも弱かったことから米金利は低下し、来週の利下げ確率は0.25%の利下げと0.5%利下げの可能性が拮抗している状況となりました。

 

米金利が低下したことでドル売り進み、ドル円は一時141.78円と8月5日以来約1カ月ぶりの安値を付けました。

 

植田日銀総裁が経済財政諮問会議で「物価の見通しが実現していくとすれば引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整する」と発言したほか、高田日銀審議委員も講演で「利上げには十分な時間をかけて影響を検証」「当面は株式・為替の変動を十分注視」との見解を示したことで円買いが進む結果となりました。

 

今週はブラックアウト期間のため要人発言はありません。

来週のFOMCの予想が0.25%の利下げと0.5%利下げが拮抗しているため、どちらに傾くのかCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)、失業保険申請件数の結果に注目しておきたいと思います。

また、FEDウォッチャーであるWSJのニックティミラオス氏のポスト(ツイート)にも注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

ECB理事会

注目度:かなり高い

織り込み度:0.25%利下げ織り込み済み

バイアス:ややユーロが底堅い

ポイント:今後の利下げ見通しとスタッフ予想

 

今回の理事会では前回に続き2会合連続で0.25%の利下げが予想されています。

今回の注目は、声明文や記者会見で今後の利下げ見通しについてアナウンスがあるのか、今回同時発表されるスタッフ予想(経済・物価見通し)の内容の2点です。

 

まずは声明文や記者会見で、今後の利下げ見通しについてどこまで確認できるのかに注目です。

年内の残り2会合で連続利下げなのか、0.5%利下げの可能性があるのか、来年の利下げ幅はどのくらいなのか、利下げペースを含めて利下げに関してどのような内容が出てくるのか注目です。

年内0.5%の利下げや、積極的・ハイペースな利下げなどのハト派な内容が出てきた場合はユーロの上値を抑えるのではないかと注目しています。

 

また、今回は四半期に一度のスタッフ予想(経済・物価見通し)が同時発表されます。

今回は物価よりも経済見通し、今後のユーロ圏が景気後退するのか、前回の見通しが下方修正されるのか注目しています。

経済見通しが下方修正されるようであれば、利下げ加速などECBがハト派に傾くのではないかと注目しています。

 

 

 

2)経済指標

 

英雇用統計・失業率・平均賃金

英国は主要国の中でも物価が高く、景気後退懸念が高まっています。

物価高の要因の1つに人出不足による賃金上昇があります。

どこまで平均賃金が低下しているのか、市場予想や前月と比べて低下しているのか注目しています。

また、景気後退していないのか失業率がどこまで悪化しているのかにも注目しておきたいと思います。

 

 

 

英GDP

英国の景気がどこまで後退しているのかGDPの結果に注目です。

GDPが悪化していた場合は追加利下げ、利下げ幅の拡大など英中銀がハト派に傾き、ポンド売りが加速するのではないかと注目しています。

 

 

 

米CPI(消費者物価指数)

金利からみる来週のFOMC利下げ予想が0.25%と0.5%で分かれています。

雇用統計などが発表され、ブラックアウト期間に入り要人発言が確認できない状況で予想が分かれていることは珍しく、CPI(消費者物価指数)の結果に注目が集まっています。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を下回るようであれば0.5%利下げの可能性が高まるのではないか、市場予想を上回る結果となれば0.25%の利下げの可能性が高まるのではないかと注目しています。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)、失業保険申請件数

PPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。

物価が落ち着いてきている状況で、PPI(生産者物価指数)が順調に低下していれば今後もCPI(消費者物価指数)を落ち着いていくと受け止められ、利下げ観測の加速に繋がるのではないかと思います。

また、同時に発表される失業保険申請件数にも注目です。

物価が落ち着きつつあることでFRBは雇用市場に注目しています。

失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されています。

失業保険申請件数の中でも継続申請が悪化していれば、失業率の悪化に繋がるのではないかと注目しています。

 

 

 

ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

今後の景況感を計る指標としてミシガン大学消費者信頼感指数が注目されています。

ただ、FRBが利下げサイクルに突入する状況で、今後の景況感が弱いことはマーケットも理解してきているので注目度としては少し低下しており、為替市場の反応も弱くなってきています。

市場予想と結果が大きく乖離すれば動く可能性があり、今回は速報値なので予想と結果が大きく乖離する可能性が高いので注目しておきたいと思います。

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

9月9日(月曜日)

 

23:00 USD 米卸売売上高

 

 

9月10日(火曜日)

 

米大統領選候補者によるテレビ討論会

 

04:00 USD 米消費者信用残高

09:30 AUD Westpac消費者信頼感指数

15:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金

15:00 NOK ノルウェーCPI(消費者物価指数)

 

 

9月11日(水曜日)

 

02:00 USD 米3年債入札

10:30 JPY 中川日銀審議員発言

15:00 GBP 英GDP

21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)

23:30 USD 原油在庫量

 

 

9月12日(木曜日)

 

02:00 USD 米10年債入札

10:00 JPY 田村日銀審議員発言

15:00 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)

21:15 EUR ECB理事会・政策金利・声明文・スタッフ予想

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)、失業保険申請件数

21:45 EUR ラガルドECB総裁発言(記者会見)

 

 

9月13日(金曜日)

 

02:00 USD 米30年債入札

03:00 USD 米月次財政収支

17:30 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言

21:30 USD 輸入物価指数

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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