ECB理事会と米指標に注目! 「4月17日の注目点とイベントスケジュール」

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2025年4月17日

ECB理事会と米指標に注目! 「4月17日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は米中貿易戦争の懸念からリスクオフが進んでいましたが、一部報道で中国はトランプ米政権が敬意を示し担当者を指名するのであれば、交渉に応じる用意があると伝わると米中の関係改善への期待感でリスクオフの動きが緩みました。

 

NY市場でパウエルFRB議長が講演で「米政権の関税措置による経済への影響は予想を大幅に上回る」と述べた一方、景気の下支えにつながる早期の利下げには慎重な考えを改めて示したことで「いざとなればパウエル議長が緩和に動く」という期待感(パウエル・プット)がはく落すると、株式市場では一時ダウ平均は970ドル超下落し、ナスダック総合は4%超下げ、為替市場ではリスク回避の円買いが優勢となり、ドル円は4時30分前に一時141.65円と昨年9月以来の安値を付けました。

 

本日はECB理事会や米指標が予定されています。

また、明日から多くの国がイースター連休に入り(米国債券市場は本日短縮取引)取引量が低下します。

連休前のポジション調整や、取引量が低下しているときのヘッドラインによる急変動(クラッシュ)には注意しておきたいと思います。

目次

◎本日の注目点

 

 

1)金融政策

 

ECB理事会

注目度:高い

織り込み度:0.25%利下げを織り込み済み(一部据え置き予想あり)

バイアス:特になし

ポイント:今後の利下げ見通しと経済見通し(トランプ関税の影響)

 

今回の理事会では追加利下げが予想されています。

ただ一部では据え置き予想もあり、追加利下げが発表された場合は一時ユーロが売られるのではないかと思います。

その後は声明文の内容で追加利下げと景気(トランプ関税の影響)見通し次第ではないかと思います。

景気悪化や追加利下げが示唆されればユーロの上値を抑えるのではないかと注目しています。

 

 

 

2)リスク要因

 

トランプリスク

今月2日に発表されたトランプ関税は、米国への輸出品に対して10%の関税、貿易黒字の国に対してはさらに高い関税が設定され、日本は24%の関税が設定され、中国は既存の20%に加えて34%の関税(合計54%)、EU20%、ベトナム46%、台湾32%の関税が発表されました。

相互関税を受けて各国、米国との貿易交渉や報復関税など対抗処置に動いています。

相互関税は多くの国で90日の延期が発表され、延期の期間中に各国貿易交渉を進めようとしています。

一部では米国との交渉が進んでおり、関税がゼロになった国などが出始め安心感からリスクオフが後退し株価が上昇する場面もありました。

 

ただ中国と米国は報復関税が進んでおり、米国が104%の追加関税を発表し、中国はさらに50%の報復関税を発表し、トランプ大統領はさらに追加関税を発表、中国に対して145%の関税を課すと発言しています。

貿易戦争は関税だけでなく、輸入品や投資先など多岐にわたってきており、次の影響が見通せない状況です。

「中国がトランプ米大統領が敬意を示し、担当者を指名した場合は、対話に応じる」などと報じられていますが、対話が進むのかもわかりません。

ボラティリティは低下し始めてきましたが、ヘッドラインの内容次第では再度マーケットが荒れる可能性はあるので、トランプ関税に関するヘッドラインには注意しておきたいと思います。

 

 

 

連休に向けたポジション調整

明日から来週月曜にかけて世界の多くの国(キリスト教)がイースター休暇、連休になり取引量が激減します。

本日は連休前で米国の債券市場が短縮取引となります。

休暇を前にポジション調整を行う可能性があり、急な変動には注意したいと思います。

また、取引量が低下しているときにヘッドラインが出てきた場合は値が飛んで、想定以上の損失が出ることもあります。

リスク管理をしっかりとしておきたいと思います。

 

 

 

3)経済指標

 

豪雇用統計・失業率・労働参加率

豪州は中国との経済的つながりが強く、影響を受けやすい特徴があります。

米中貿易戦争の影響から景気悪化が懸念される中、豪州の経済状況を確認するため雇用統計の結果に注目です。

雇用統計の結果が市場予想を下回る結果となれば景気後退が注目されるのではないかと思います。

また、どの程度労働参加率があるのか、フルタイムがどの程度あるのかにも注目したいと思います。

 

 

 

米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用指標の先行指標として注目されています。

米国経済の後退が懸念されている状況で、雇用がどこまで悪化しているのか失業保険申請件数の結果に注目です。

特に継続申請が増えていないかに注目したいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

4月17日(木曜日)

 

米債券市場は短縮取引(聖金曜日の前営業日)

 

08:50 JPY 日本貿易収支

10:30 JPY 中川日銀審議員発言

10:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

20:00 TRY トルコ政策金利発表

21:15 EUR ECB理事会・政策金利・声明文発表

21:30 USD 米失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数

21:45 EUR ラガルドECB総裁発言(記者会見)

 

 

4月18日(金曜日)

 

聖金曜日の祝日(グッドフライデー)で豪州、NZ、香港、シンガポール、インド、ドイツ、スイス、フランス、スウェーデン、ノルウェー、南アフリカ、英国、カナダ、メキシコ、ブラジルなど休場

米国は株式・債券・商品市場が休場

 

00:45 USD バーFRB副議長発言

08:30 JPY 日CPI(消費者物価指数)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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