2022年3月16日
FOMCでドル買いが続くのか、それともドル売りに転換するのか? 「3月16日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日はFOMCを控えて米金利が上昇し、ドル円は一時118.50円手前まで上昇しています。
本日は重要指標がいくつか予定されているので、指標結果で発表時は動くかもしれませんが、基本はFOMCや明日の金融政策発表ラッシュを控えて動きづらい展開になるのではないかと考えています。
目次
◎本日の注目点
1)FOMC
注目度:高い
織り込み度:0.25%利上げを織り込み済み
バイアス:ドル買い
ポイント:ドットチャートや声明文、記者会見から利上げやQT(資産縮小)のペース
先日のパウエルFRB議長は議会証言で、0.25%の利上げを示唆したことで0.25%利上げは織り込み済みです。
今回のFOMCで0.5%利上げの可能性限りなく低く、0.5%利上げが発表された場合はサプライズとしてドル買いが大きく進むのではないかと思っています。
注目は追加利上げの回数とQT(資産縮小)のペースです。
現在は年7~8回の利上げ、下半期でQT(資産縮小)スタートを織り込んでいます。
これを上回る内容、前倒しするような内容が出てきた場合はドル買いが継続されるのではないかと注目しています。
また、ウクライナ情勢がFRBの政策にどのような影響が出てくるのかのにも注目したいと思います。
2)経済指標
カナダCPI(消費者物価指数)
先週発表されたカナダ雇用統計では予想以上の結果が出てきたことでカナダドル買いが強くなっています。
ウクライナ情勢はカナダドルの重しとなる部分もありますが、ロシア産の原油や木材が制裁対象となることでカナダが代替先となるのではないかとの思惑がカナダドル買い要因となっています。
本日発表のCPI(消費者物価指数)が予想以上であれば、カナダ中銀による引き締め(利上げ)期待からカナダドルの上昇が加速するのではないかと注目しています。
米小売売上高
米国では物価高が続いており、ウクライナ情勢でさらなる物価高が懸念されています。
このことから、消費意欲が低下して景気後退が懸念されています。
物価高と景気後退が同時に起こるスタグフレーションに注目が集まっています。
消費意欲が低下していないか、本日の小売売上高の結果に注目したいと思います。
NZ四半期GDP
ニュージーランドはウクライナ情勢による地政学リスクが地理的に遠いことから、NZドルは底堅く推移しています。
また、主要通貨の中でも早いペースで利上げを続けています。
このことから利上げの上乗せが見えてくるとNZドルの上昇加速に繋がるのではないかと注目しています。
明日発表される四半期GDPが予想以上の数字であった場合は利上げの上乗せに繋がるのではないか、NZドル買いに繋がるのではないかと注目しています。
豪雇用統計
RBA理事会は雇用状況に注目しています。
なので、明日の雇用統計はRBAの政策判断に影響するのではないかと注目しています。
特に注目しているのは労働参加率と失業率です。
今までの豪州はコロナ禍で働きたい人が少ないことで失業率が改善していました。
ただ、人手不足や本当の意味で雇用が改善したとはいえないことから、働きたい人が増えているか、コロナ禍から労働者が復帰してきているかに注目しています。
なので労働参加率が上昇したうえで、失業率が改善しているかに注目しています。
3)ウクライナ情勢
少しづつウクライナ情勢による地政学リスクはマーケットの材料としては賞味期限を迎えているのではないかと感じています。
なのでリスクオフは徐々に後退すると思っています。
ヘッドラインでリスクオフが進んだ時に、動きが限定的であった場合はすぐに戻すのではないかと注目しています。
ただ、以下のような内容が出てきた場合は再度リスクオフが進む可能性があるので注意しておきたいと思います。
・ロシアが核を使用
・ウクライナだけでなく周辺国まで侵攻の噂
・新たな経済制裁やロシアによる報復
どこまでウクライナ情勢による地政学リスクが賞味期限に近づいているのか、ヘッドラインと値動きに注目しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
3月16日(水曜日)
18:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言
21:30 USD 米小売売上高
21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)
23:30 USD 原油在庫量
3月17日(木曜日)
03:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表
03:30 USD パウエルFRB議長記者会見
06:45 NZD NZ四半期GDP
09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率
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