NFP雇用統計に注目! 「11月1日の注目点とイベントスケジュール」

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2024年11月1日

NFP雇用統計に注目! 「11月1日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は日銀金融政策決定会合で市場予想通り政策金利を0.25%で据え置くことを決定しました。

展望レポートでは、2024年度の消費者物価指数(CPI、除く生鮮食品)見通しを+2.5%と前回7月から横ばい、25年度を+1.9%と前回+2.1%から引き下げた一方で、同レポートの基本的な見解では、25年度の物価見通しについては、上振れリスクが大きいとの見解を示しました。

植田日銀総裁は定例記者会見で物価見通しで上振れのリスクが高いことを強調し、これまで繰り返してきた政策判断に「時間的な余裕はある」との表現を今後は使わないなど会見は総じてタカ派と捉えられ、12月会合での利上げ期待が高まり円買いが進みました。

 

9月米PCEデフレーターが市場予想通りの前年比2.1%となったほか、同月の個人消費支出やPCEコア・デフレーター(前年比)はわずかに予想を上回り、前週分の新規失業保険申請件数は21.6万件と予想の23.0万件より強い結果となりました。

 

一昨日の取引終了後に発表した決算が予想を下回ったマイクロソフトが大きく売られ、ハイテク株全般に売りが波及しハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は続落、米国株式市場揃って大幅安となったことで米金利が低下しドル売りが進み、植田日銀総裁のタカ派姿勢で円買いが進んだこともありドル円は152円を割り込む展開となりました。

 

英国ではスターマー政権が示した秋季予算案で、400億ポンド(約8兆円)増税とともに、市場予想を超える財政支出や、財政ルール変更などが組み込まれていたことから金融市場では英国債売りが先行、ポンド売りが進みました。

 

本日は今週最大の注目イベント、NFP雇用統計が予定されています。

FRBが雇用市場に注目していることから、結果次第では大きく動くのではないかと注目しています。

目次

◎本日の注目点

 

1)経済指標

 

スイスCPI(消費者物価指数)

スイスの物価指標であるCPI(消費者物価指数)に注目です。

CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を下回る結果となれば追加利下げ期待に繋がるとフラン売りが進む可能性があるので要注目です。

 

 

 

NFP雇用統計・失業率・平均時給

今週最大の注目指標NFP雇用統計です。

最も注目するのは失業率で、失業率がどこまで悪化しているのか、それとも横ばいで推移するのか注目しています。

次に雇用者数で、雇用者数の乖離が4~5万人以上出るのかに注目です。

失業率・雇用者数ともに強い結果となれば利下げ期待の後退に繋がります。

来週にFOMCを控えていることから、この雇用統計が最後の材料となり注目度が高いと思っています。

 

 

 

ISM製造業景況指数

米国は景気後退せずに強い経済が続くノーランディングの可能性が噂されています。

今後の景況感を確認するISM製造業景況指数の結果が強ければ、ノーランディングの可能性が高まり金利が上昇しドル買いが進むのではないかと思います。

 

 

 

2)要人発言

 

FRB

FRBは来週にFOMCを控えてブラックアウト期間に突入しており、金融政策に関する発言は出てこないと思います。

注目しておきたいのはFEDウォッチャーのWSJ記者ニック・ティミラオス氏のポスト(ツイート)です。

事前情報が出てこないか注目です。

 

 

 

ECB

ECBは10月理事会で2会合連続で利下げを決定しました。

今後についてはデータ次第との姿勢も維持していますが、マーケットは追加利下げを織り込み始めています。

今回の利下げ決定について賛否どのような発言が出てくるのか、また12月理事会でさらに追加利下げの可能性があるのか、ECBメンバーの発言内容に注目です。

 

 

 

BOE

英中銀は前回会合で据え置き票多数で据え置きが決定されましたが、その後のハト派発言を受けて追加利下げ期待が浮上しています。

11月追加利下げはかなり織り込みが進んでおり、12月の追加利下げの可能性も出始めています。

来週に金融政策発表をMPCメンバーから追加利下げについてなどハト派発言が出てこないか発言内容に注目です。

 

 

 

RBA

RBAは主要中銀の中で唯一タカ派の中銀です。

他国と同調して利下げを進める必要はないとの姿勢を示しており、利下げ時期はもう少し先なのではないかと思います。

雇用指標も強い結果であったことからタカ派姿勢が続く可能性が高いと思われます。

今週は物価指標が予定されており、弱い結果が出てきた場合にRBAがハト派に転じるのか、要人からハト派な発言が出てこないか注目です。

 

 

 

RBNZ

RBNZは先日の理事会で0.5%の大幅利下げを決定しました。

RBNZの年内理事会は11月が最後となり、次は来年2月まで理事会がありません。

そのため11月理事会でも予防的に大幅利下げを進める可能性があるのではないかと予想されています。

現在マーケットは0.5%の大幅利下げをかなり織り込んでいますが、0.75%の利下げもあるのではないかと一部予想が出始めています。

大幅利下げについて発言が出てこないか、発言内容に注目です。

 

 

 

BOC

カナダは連続利下げを決定し、今週の会合では0.5%の大幅利下げを決定しました。

12月会合の追加利下げの可能性について発言が出てくるのか注目です。

 

 

 

日銀

日銀は追加利上げに注目が集まっています。

昨日の日銀金融政策決定会合は市場予想通り据え置きでしたが、その後の記者会見では12月の金融政策決定会合での利上げを匂わせるような発言が出てくるなど、植田日銀総裁のタカ派姿勢が目立ちました。

12月の会合で利上げに踏み切るのか、それとも据え置くのか、追加利上げに関する発言に注目です。

 

 

 

3)リスク要因

 

大統領選挙

来週に大統領選挙を控えて選挙関連のヘッドラインが増えてくると思います。

ハリス候補とトランプ候補の支持率は拮抗しており、接戦となっていることからトランプ優勢・ハリス優勢とヘッドラインでマーケットに影響が出てくるのではないかと思います。

トランプ候補が大統領となればインフレが進む可能性から米金利が上昇し、米株の重しとなる可能性があるので注意しておきたいと思います。

 

 

 

自民党政権

自民党は衆院選挙で大敗し、自公連立政権で過半数割れとなってしまいました。

このことで自公連立では政権運営が難しくなり、政治・経済の低迷が懸念されトリプル安になる可能性が出てきています。

今週は自民党が公明党との連立に国民や維新を加えた連立となるのか、それとも閣外協力で政権運営するのか、それとも立憲民主党が反自民党で連立を組み政権交代となるのか、政権の動きに注目です。

政権の混乱は株価の重しとなり、日銀の金融政策の判断にも影響が出てくる可能性があるので金利と株価、円安の動きに注意しておきたいと思います。

 

 

 

中東情勢

イスラエル軍がイランによるミサイル攻撃への報復として、イランの軍事施設を空爆したとの報道もあり、中東情勢は依然としてリスク要因となっています。

停戦交渉も進んでおらず、いつ中東情勢が悪化するかわからない状況です。

攻撃が悪化し、石油施設や核施設などへの攻撃に繋がらないか注意しておきたいと思います。

 

 

 

英政権

スターマー政権が示した秋季予算案で、400億ポンド(約8兆円)増税とともに、市場予想を超える財政支出や、財政ルール変更などが組み込まれていたことから金融市場では英国債売りが先行しています。

このまま英国再建売りが進むのか、ポンド売りが進むのか、英政権の動向とともに注目です。

 

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

11月1日(金曜日)

 

10:45 CNY 財新製造業PMI

16:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

23:00 USD ISM製造業景況指数

 

 

11月2日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

11月3日(日曜日)

 

米国(北米)がサマータイム終了、冬時間(標準時)に移行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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