2024年8月30日
PCEデフレーターに注目! 「8月30日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は失業保険申請件数が市場予想よりも改善し、米GDPも速報値から上方修正されたことでドル買いが進みました。
ただ、その後発表された住宅販売保留指数が市場予想を下回ったことや、本日にPCEデフレーターを控えていることからドル買いは限定的で徐々に上値が重くなりました。
本日は注目のPCEデフレーターが予定されています。
月末週末なのでリスク要因や特殊フローと併せて注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
カナダGDP
カナダの景気が悪化していれば追加利下げの期待が高まるのではないかと思います。
カナダは主要国の中でも先行して利下げを進めているため、カナダ景気が悪化し利下げを進めた場合は米国などの利下げ期待にも繋がるのではないかと注目しています。
PCEデフレーター
パウエルFRB議長はジャクソンホール・シンポジウムでの発言で、物価の2%目標は達成されるとハト派な内容となっています。
そのハト派発言で利下げ期待からドル売りが進みました。
FRBが物価指標として最も注目しているPCEデフレーターが順調に低下しているのか、市場予想を下回るのか注目です。
順調に物価の低下が確認できればドル売り、市場予想を上回り物価が高止まりしているような結果が出てくるとドル買いで反応し、先週下げた分を戻す可能性があるのではないかと思います。
2)要人発言
翌週はカナダ中銀、翌々週にはECB理事会、その次の週にはFOMCや英中銀、日銀の金融政策発表が控えています。
追加利下げの可能性について発言が出てこないか注目です。
特に、年内あと何回の利下げがあるのか、来年の利下げ回数、利下げのペースについての発言に注目です。
ハト派な内容が出てくると通貨売りが進むのではないかと考えています。
最もハト派なのがカナダ中銀で、その次にECB・英中銀・FRBと続きます。
日銀に関しては追加利上げの可能性に注目なので、タカ派な発言が出てこないかに注目です。
9月はさすがにないと思いますが、10月利上げの可能性が出てきており、追加利上げの有無と併せて次期に関する発言に注目です。
3)リスク要因
中東情勢
イスラム教シーア派のヒズボラがイスラエルに向けて数百発のロケット弾やドローンを発射するなど中東情勢の緊張感が高まっています。
ヒズボラの指導者は報復の第一段階は完了したとしながらも「結果が不十分なら別の機会に対応する権利を留保する」と述べ、追加の報復攻撃の可能性を残しています。
イスラエル側は全面戦争は求めていないと述べた一方で、「物語はこれで終わりではない」と警告をしています。
今後も報復行動が続き、緊張感が高まっていくとリスクオフが進むのではないかと注目しています。
ウクライナ情勢
ウクライナはロシアに攻撃し侵攻しています。
今まではロシアがウクライナに侵攻していましたが、直近ではウクライナも積極的に侵攻しています。
段々と攻撃が過激にならないか、ロシアとウクライナ情勢の緊張感が高まり、戦術核の使用などが噂となればリスクオフが進むのではないかと注目しています。
日米選挙
日本では9月27日に自民党総裁選が予定されており、その先には解散総選挙が注目されています。
誰が総裁・首相となり、解散総選挙で自民党が安定議席数を確保できるのかで、今後の政権運営が安定するのか決まるのではないかと思います。
政権が不安定となればリスクオフが進むのではないかと注目しています。
米国では大統領選挙に注目が集まっています。
一時はトランプ元大統領が当選するのではないかとの観測が進んでいましたが、ハリス副大統領の支持率が上昇しており、一部ではハリス候補がトランプ候補を超えたと報じられています。
それぞれの候補が大統領になった場合にどのような政策を打ち出すのか、大統領選挙に繋がるヘッドラインが出てこないか注目しています。
◎本日のイベントスケジュール
8月30日(金曜日)
10:30 AUD 豪小売売上高
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
16:35 EUR シュナーベルECB専務理事、レーン・フィンランド中銀総裁、カザークス・ラトビア中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、ミュラー・エストニア中銀総裁発言(パネルディスカッション)
16:55 EUR ドイツ雇用統計・失業率
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 CAD カナダGDP
21:30 USD 米PCEデフレーター
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率